4月の末に岐阜県の大垣に行った。岐阜県南部、旧美濃国(みののくに)の西部だから西濃(せいのう)と呼ばれる地方の中心都市だ。 ここは意外にも水郷である。「水都・大垣」などと自称する。岐阜県は内陸県で、飛騨高山などがあって山国の印象が強く、私の中では、低地の水郷は思い浮かばないイメージだった。そういえば、小学校の地理でも習った「輪中」(周囲を堤防で囲まれた、河口付近の低湿な地域)は、ここから川を下ったすぐ先にある。すっかり忘れていた。大垣は内陸だが、海抜わずか10m前後。海(伊勢湾)から低くて平らな土地がここまで続いている。 城跡の近くの市営駐車場に車を置いて、城跡へ向かおうとすると、すぐに「水都…