虫垂は虫様突起ともいい、盲腸の端についている細い管状の器官で、大腸の一部である。個人差があるが、太さ約5mm、長さ約5〜8cm。
虫垂が炎症を起こすと虫垂炎になる。
人体にとって、虫垂は切除しても生きていくことができるため、従来は機能がない痕跡器官と考えられていたが、最近になって食料の消化を助ける善玉菌の備蓄機能があることがわかってきた。非衛生的で寄生虫が多く、下痢性疾患が当たり前のように広がる地域では、病後の腸内善玉菌の回復に虫垂が欠かせず、腸内に悪玉菌が増えても、虫垂に残った善玉菌によって腸内善玉菌が回復することができるという。また、リンパ組織を持っており免疫機能にも関わっている。