鹿児島市の中心部、城山のふもとに鹿児島城跡がある。石垣と堀に囲まれた本丸跡には現在、鹿児島県歴史・美術センター黎明館が建ち、正面には2020年に復元された御楼門が構えている。 鹿児島城には天守がなかった。高い天守を見上げることを想像して訪れると、拍子抜けするかもしれない。しかし、背後の城山と麓の居館を組み合わせたこの城の造りには、鎌倉時代以来の守護家である島津氏の考え方が表れている。本記事では、山城と居館という構造、江戸時代から明治にかけての歴史、現地に残る遺構を順に見ていく。 鹿児島城とは?島津氏の居城「鶴丸城」 鹿児島城と鶴丸城、正式名称はどちら? 天守を築かなかった鹿児島城 国史跡「鹿児…