《(平和憲法と経済力)どちらもがルサンチマンのはけ口であったがゆえに、自己制御が不可能なまでに強力でありつづけ、今も強力である。これあるがゆえに日本人は自分で自分を不自由にしている。しかし、このどちらもがアメリカの言うがままにならないためのナショナル・ルサンチマンの手段として、もはや簡単に捨てることができなくなってしまっていて、自分で自分を苦しめ、あえいでいる》(西尾幹二「日本のルサンチマン」:『沈黙する歴史』(徳間書店)、pp. 275-276) <平和>は、米国への復讐が叶わない<ルサンチマン(怨恨)>を反転させた「奴隷道徳」である。戦後日本はこの<奴隷道徳>によって「自縄自縛」に陥り、身…