人間は承認を必要とする(マズローの欲求)。第一章では、属する集団や評価対象によって、承認欲求がどんな種類に分かれるか分析している。ここはフッサールの現象学の手法を学ぶ導入のようにもなっている。 * 会社に貢献してくれたという条件付きの承認や、生きているだけでいいという存在自体の承認の他に、宗教的な信仰や政治的信条も承認欲求を満たす。これらの種類は、どれか一つでいいというのではなく、互いに相互補完しながら人によって様々な割合で存在している。 * ※以下、本書の内容から離れて個人的な考察を書いてみる。 近代化によって宗教権威が退化したという背景から、現代の強い承認不安社会を考察できそう。 近代まで…