秋うらら富士風穴の闇に入る 人穴、というのは富士山の西麓、富士宮市の人穴部落にある風穴のこと。世界遺産の構成資産になっていて、休日にはガイド付きで見学できると聞き友人と出かけてみた。酷暑が一転して朝霧高原はさわやかな秋の空、富士山はススキ原から雲の上にそびえたっている。標高も高いので気温が20度だった。 この穴は角行という修行者が籠って悟りを開いた聖地であり、彼は江戸時代から盛んになった富士山登山、いわゆる富士講の生みの親ということだ。角行自身が1646年にこの穴で大往生しているとも言われている。 さて、事務所で説明を聞きヘルメットと軍手をつけてぼっかりあいた暗い穴に入る。 穴は奥行きが約80…