たった一つの言葉。それだけで人は落ち込む。だが、本当に落ち込んでいるのはその一回だけだろうか。よくよく考えると、私たちはその言葉を自分で何度も再生して、心の中で自分自身を損ねている。 誰かに気になる事を言われたら、それが心に当たると、何度も何度も思い出す。家に帰っても、床に入っても、朝起きたときも。あの一言を自分で再生して、大きな傷に変えてしまう。相手はおそらくたった一回言っただけだから、それを悪いとも思っていないかもしれない。けれど、こっちは100回くらい振り回して、気持ちをボロボロにしている。 人間の脳は、嬉しいことよりも、嫌なことのほうが記憶に残りやすい。これは心理学的にも証明されている…