半年ほど前のことになりますが、息子と2人、長篠城と設楽原古戦場に行ってまいりました。今更ですが、その時の内容を紹介したいと思います。 その前に、「長篠の戦い」についての基礎知識を。武田氏に関しては近年、平山優氏をはじめ、黒田基樹氏、丸山和洋氏らによる優れた研究が成されています。「長篠の戦い」に至るまでの武田・徳川両家の動きを、平山優氏による著作「徳川家康と武田勝頼」から見てみましょう。 1574年頃より、武田勝頼による東美濃・遠江侵攻が始まりました。これにより、家康は領国の30%を失うという痛手を受けます。当時、単独では徳川家は武田家には勝てない、というのが彼我ともに共通した認識でした。 これ…