糖質制限からみた生命の科学について論じられた、夏井睦『炭水化物が人類を滅ぼす』(光文社新書、2013年)を読んでいて、縄文人が争いをしない人類であったということについて仮説が浮かびました。本書の本題は、雑食である人類は、穀物を食べるようにはできていなので、穀物を摂ることによって、糖尿病を含む様々な病気を引き起こしているという点にあります。しかし、後半において農耕の起源を探求する章に出会い、いくつか興味深いヒントをいただきました。 まず、縄文時代の人々は、狩猟生活だったので定住はしていませんでした。よって、他者と争いが起きそうになると、その場から避難することができたということです。非常に機動性が…