------講義録始め------- さて、ここからは民法の条文を確認しながら、親族、血族、姻族といった家族に関する基本的な概念について学ぶことにしましょう。民法の条文には「家族」という言葉は一切出てきません。民法で使われている用語は「親族」です。親族とは、一般的には婚姻や血縁に基づいた人間関係を意味しています。つまり、親族と親戚は日常用語としては違いがあまり意識されていません。しかし、民法における親族とは、法律上の権利義務、責任、制約などが及ぶ当事者の範囲を意味しています。 具体的には、「6親等内の血族」「配偶者」「3親等内の姻族」が民法上の親族とされています。6親等の血族とは、自分から見て…