雨上がりの夜、 私は足早に東京駅に向かった。 行き先は、彼が待つ新大阪駅。 プルルルルル はぁはぁ。何とか電車に間に合った。 「間に合ったよ。23時45分ちゃくっ!」 彼からは「了解」とそれだけ。 それでも向かう新幹線の中では 私は楽しみで、ずっと笑顔だった。 新大阪に着いた私は、 今度は足早に改札に向かった。 そして彼を探す。 (あっ!いた!) でも彼はスウェット姿。 「ねぇ?ご飯食べてこ?」 と最初の言葉を考えていた私は少し寂しい。 落ち込んだ私と彼との車内は地獄そのもの。 無言の時間が過ぎていく。 こんな日に限って、道はまた込んでいる。 「ねぇ。コンビニ寄らない?」 「そやな。」 そう言…