けっして中心にすすまず、端のほうをまわることだ。中心を目ざす者はまよう。周縁にとどまれば、ふちの部分が、道路の白線のようにガイドになってくれる。―ドクトル・クロコフスキー― *** ふしあわせなときにおもいつくのがしあわせのことである。幸福論を手にとるのは、自分をいくらか不幸とおもうときであろうとおもう。迷っているときに自己啓発本を読むようなものである。 自己啓発をしようとするとたいていは迷う。自分さがしとおなじで、さがせばさがすほど迷うようにできている。同様に、幸福をあまり追いもとめると、不幸になるようになっている。 これらと正面からぶつかっても勝ち目はうすい。ひとのしあわせをみて「私もがん…