都出《い》でし 春の歎《なげ》きに 劣らめや 年ふる浦を 別れぬる秋🍂 源氏は何年も過ごした明石を離れることが名残惜しく思う。 袖で涙を拭う源氏🌊(明石入道に by 源氏の君) 〜都を出発した時の あの春の悲しさに決して劣るだろうか 何年も過ごした この明石の浦と別れる秋は 【第13帖 明石 あかし】 世をうみに ここらしほじむ 身となりて なほこの岸を えこそ離れね 子供への申しわけに せめて国境まではお供をさせていただきます」 と入道は言ってから、 「出すぎた申し分でございますが、 思い出しておやりくださいます時がございましたら 御音信をいただかせてくださいませ」 などと頼んだ。 悲しそう…