前回の振り返り: 清少納言は細やかな心の持ち主だったと信じるに足る材料がありました。やってしまうタイプの人とその職場環境には、必要なはずの知識も職務への責任感も足らなかったようでした。消してしまいたい黒い過去は、誰にでもあるのでしょうけど。 さて、白楽天のネタをもう一つ。こちらは平家物語です。 安徳天皇の父、高倉天皇(第80代:1161生~1181没)、十歳のころ。紅葉を大変愛され、庭に紅葉を植え、一日中眺め暮らしておられたそうです。 ある夜、野分(のわき)はしたなうふいて、紅葉みな吹きちらし、落葉頗る狼藉なり。 ここでいう「野分」はたぶん「台風」。紅葉は「はしたなし」「狼藉」と表現されるほど…