Key words:文学と植物のかかわり, 苹果,野茨,ばら,共感覚,幻嗅 「匂い」が快感や不快感を誘起したり, 食欲増進やリフレッシュ効果(リラックス効果)をもたらしたりすることはよく知られている。これら「匂い」や「香り」の特質から,「匂い」は教育,産業及び医療などさまざまな分野で注目されるようになった。しかし,米国での調査によると,65歳以下の人では1%と少ないが,65歳以上では50%以上の人が何らかの嗅覚障害を有することが報告されている(坪田,2005)。 嗅覚障害には,「匂い」を全く感じない嗅覚脱失,「匂い」の感じ方が正常よりも弱い嗅覚減退,「匂い」の感じ方が正常よりも強い嗅覚過敏,及…