女優、作家。
1949年7月10日、静岡県伊東市に生まれる。高校卒業後、市役所に勤務。 1969年上京、モデル、俳優を経て作家となる。 1973年、伝説となった天才アルトサックス奏者、阿部薫と結婚、一女をもうける。新聞、雑誌、単行本、映画、舞台(天井桟敷)、テレビなどあらゆるメディアに登場。その存在自体が一つのメディアとなり、70年代を体現する。 1986年2月17日、異常な速度で燃焼した36年7ヶ月の生に、首吊り自殺で終止符を打つ。
この本を2010年に読んだ時の感想が出てきて、今希死念慮の出てきているわたしは、自分の書いた感想を読んでみてこの本は再読した方がいいかも…と思いました。あゝでも余計タヒたくなってしまうかも… 14年前に書いた感想を再掲します。 鈴木いづみの小説やエッセイを読むと、天上天下唯我独尊というか自分に偽りなく生きている「強い女」(なんだかポッカリと空いた大きな黒い穴から逃れるようとする強迫観念に囚われているようだが)。しかしそれは表層的な物でそれらを「盾」にして生きてきたのだろうなと思っていた。この本を読むとその2面性がよくわかる。 「感受性が鋭くてしかも元気でいる、というのはむずかしいもんだね。」 …
佐藤天彦九段、藤井聡太竜王に棋王戦挑戦者決定トーナメントで見事な勝利。 これだから将棋は面白い。価値のある勝ちと同時に、価値のある負けというのもあるのだなあと思う。本当によくできてるなと感心する。世界全体がこんな風に、物事が落ち着くべきところ落ち着く、というように進行していけばいいのだが。 「鈴木いづみ×阿部薫 ラブ・オブ・スピード」(文遊社) 騒 恵美子「ライブ・アット 騒 (GAYA) ─ 阿部薫、鈴木いづみ、フリージャズメンとの日々 ─」(DU BOOKS) 読む。 芥正彦というのは、「三島由紀夫VS全共闘」のビデオを見たときには、ダメな全共闘世代の代表選手のように思えて腹立たしかったが…
1949年(昭和24年)0歳 7月10日、静岡県伊東市湯川に生まれる。本名・鈴木いずみ。父・英次は読売新聞記者。戦争中はビルマで特派員として爆撃機に同乗、戦地を取材していた。著書に『ああサムライの翼」(光人社)がある。のち小説家を志して退社。 1957年(昭和32年)7~8歳 小学校三年のとき、50枚の童話を書く。 1965年(昭和40年)15~16歳 県立伊東高校入学。文芸部に所属。1年の時、詩集「海」に「森は暗い」、「暁」、「少年のいたところ」、「しのび寄る時間」の詩作品を発表。「海」26号に小説「分裂」を発表。 1968年(昭和43年)18~19歳 高校卒業後、伊東市役所にキーパンチャー…
稲葉 真弓「エンドレス・ワルツ」を全力のスピードで読む。 日本のシド&ナンシー?或いは只の共依存DVカップル。彼らほど有名でもドラマチックでも詩的でもないが似たような地獄或いは妄想天国に彷徨っている男女は今の日本にも数多存在する。島尾敏雄「死の棘」を読んだときにも思ったが、いわゆるヤンデレカップルというものに拙者は完全に不感症であり何のシンパシーも覚えないのである。まして読売新聞記者のグレちゃった娘と病的ナルシズム・ミュージシャンの<破滅的>恋愛物語なんて、特攻体験を背負った島尾夫妻とさえ比較にもならない。こんなのよりナル&マサコの方がよっぽど興味深いし同情する。ただ作品の内容はともかくとして…
大森望(編)、文遊社 書籍目次 悪魔がいっぱい歩く人もうなにもかも悲しきカンガルー静かな生活魔女見習いあまいお話離婚裁判わるい夢涙のヒットパレードわすれた朝日のようにさわやかにわすれない女と女の世の中アイは死を超えない悪魔になれないタイトル・マッチ契約水の記憶煙が目にしみるラブ・オブ・スピードなぜか、アップ・サイド・ダウンペパーミント・ラブ・ストーリィユー・メイ・ドリーム夜のピクニックカラッポがいっぱいの世界なんと、恋のサイケデリック!想い出のシーサイド・クラブぜったい退屈 鈴木いづみが今、英語圏でアツいようです。 というのも、鈴木いづみのSF作品の初の英訳版が出版されたからです。 その表題は…
ランキング参加中読書 実は体調不良が続き読書もさっぱり(大病というわけではありません)。 ということで場つなぎ投稿。 SFマガジン2025年2月号で発表される「2025オールタイム・ベストSF」の投票結果を公開。 簡単に概略だけ説明すると、投票が行われるのは 1.国内長篇ベスト5 2.国内短篇ベスト5 3.国内作家ベスト5 4.海外長篇ベスト5 5.海外短篇ベスト5 6.海外作家ベスト5 の6部門。 集計は1位10点、2位9点、3位8点、4位7点、5位6点とし、各得点数の総計で順位をつける。 (10/15締め切り済) 1.国内長篇ベスト5 1位『日本アパッチ族』小松左京 2位『ハーモニー』伊藤…
阿部薫と鈴木いづみをモデルにした作品 読み終えて 色々調べてみると 大好きな坂本九さんと 繋がりがあり驚いた~😇
というわけで私は、最近またしても時間の「ずれ」というものの認識のあいまいさについてほとほとこまりはてている。 短く書く。ほんとうに短く書く。つまり僕がさいきん、とても悲しがっていること、それは、「過去の僕よりも、僕は“過去”という概念を楽しめていない」という、悲しみについてなんである。 短く書く。 今からさかのぼること十余年、僕はいわゆる「サブカル漬け」の日々を送っていた。 寺山修司とか。渋沢竜彦とか(澁澤はじぶんのおなまえの表記が「竜彦」になるのを嫌っていた。なんでも、「竜」の字が、亀みたいに見えるからだそうである。ハハハ)、鈴木いづみとか、植草甚一とか、なんかそういう周辺のものが「通例通り…
著者: 鈴木いづみ 就職を機に、盛岡で暮らし始めた。 それからおよそ30年。ちょこちょこ海外を放浪したりしていた数年を除き、人生の大半を盛岡で生活していることになる。 気楽な独り身で賃貸暮らし。仕事はフリーランス。根無草のようにふわふわと漂い「ここに根を下ろそう」という決意もしないまま、30年も経ってしまった。「故郷」ではないけれど、故郷より長く住み続けているこの場所のこと、なんと呼べばいいんだろう。心の隅に「よそもの」の意識が張りついている私は、いつまで経っても「盛岡の人間」になりきれない。 でも、その距離感こそが、私がずっとここにいる理由のような気もしている。 ほぼ知らない土地だった盛岡 …
今年英訳の出る鈴木いづみの長篇『ハートに火をつけて!』の主な舞台である、神奈川県の本牧に遊んだ。鈴木いづみがそのなかを生きた時代と現在とでは、まったく別の土地と言っていいくらいに変貌してしまっていることは知っていた。痕跡をひとつ、ふたつさがすのも簡単ではないことは予感していた。けれどこの日はどういうかぜの吹き回しか、自分のあしうらで確かめたかったのかもしれない。まず、ネットなどを通じて得た少量のよみかじりの知識を自分なりに整理する。横浜周辺がもともと港町で海外文化がいち早く到来する場所だったこと、米軍基地と米軍住宅があったことが手伝い、1960年代から70年代のある時点までは日本における最新の…
お喋りが好きなので頻繁に、 おしゃべり配信の枠を取っているのですが そこで需要があると言って貰えたので 好きな本10冊ネットの海に公開します! 私のTwitter閲覧層は愛書狂の方が多いと思うので お揃いの好きな本あったら嬉しいなー の気持ちです、これ個人的に読書管理として 月末に今月の良かった本記録ブログ 残していきたいのではじめの一歩としての 今のところ人生TOP10本です。 ① 紫雲天気、嗅ぎ回る https://www.amazon.co.jp/紫雲天気、嗅ぎ回る-岩手歩行詩篇-暁方-ミセイ/dp/4896293525/ref=mp_s_a_1_1?dib=eyJ2IjoiMSJ9.p…
ひさびさの鈴木いづみ、『ハートに火をつけて!』。大学時代、SFセミナー企画『鈴木いづみRETURNS』ではじめて存在を知り、ル=グィン『闇の左手』を扱ったゼミ発表で「女と女の世の中」を引いて恩師に建設的助言を賜ったのもいい思い出。愛に餓え70年代を光よりも速く駆け抜けたこの作家が、いまや国内よりも国外で熱心に読まれているというのは数奇さを感じずにはいられない。読後感をうまく整理できず自分以外の感想を少し探してみて、惹かれたのが「作中に漂う力強い諦念と、プラスチックみたいな透明な明るさが、切実で美しい。」との三浦しをんの言。諦念とは、ふつうはよわく脆いものなのではないか?それが、鈴木いづみの場合…
27歳で死ぬと思っていた。しかし、当然ながら27歳で死ぬことはなく、今日まで生き恥を晒し続けている。 なぜ27歳なのか?27クラブという概念がある。才能や名声のある若いアーティストたちが27歳で亡くなるという、有名な話だ。 これまでの人生の中で、彼らの刹那的な生き方に憧憬を抱いた人もいるのではないだろうか。私もその一人で、女子高生の時は「27歳で死にたい」と言っていた。 そして、その言葉はいつしか「27歳になったら死ななければいけない」という強迫観念じみた思想に変わった。 ずっと死にたいのに、ずるずる生き続けてしまっている。その絶望感と悔しさから逃げるために、死ぬ口実が欲しかった。 自分で自分…
結石手術から退院してエリザベスカラーも取れた我が家の猫は、再び自由で野性な猫に戻った。人の手が届かない高みに昇って人間たちの住む下界を睥睨している。弱っているときの甘えぶりは何だったんだよ、と思う。 菊地成孔が「セカンド・スパンクハッピー・レトロスペクティヴ」で岩澤瞳のマネキンをつとめる人を募集しているが、自分の知ってる人の中でどういう人ならとイマジンしてみた。 2015年の時点で、TWICEのサナっていう子が岩澤瞳っぽいと呟いている人がいた。今になって見れば全然違うのだが、当時なら、ルックスだけならたしかにふさわしいかもしれない。 戦慄かなので見たい、という人もいた。 まあ分からんでもないが…