女優、作家。
1949年7月10日、静岡県伊東市に生まれる。高校卒業後、市役所に勤務。 1969年上京、モデル、俳優を経て作家となる。 1973年、伝説となった天才アルトサックス奏者、阿部薫と結婚、一女をもうける。新聞、雑誌、単行本、映画、舞台(天井桟敷)、テレビなどあらゆるメディアに登場。その存在自体が一つのメディアとなり、70年代を体現する。 1986年2月17日、異常な速度で燃焼した36年7ヶ月の生に、首吊り自殺で終止符を打つ。
佐藤天彦九段、藤井聡太竜王に棋王戦挑戦者決定トーナメントで見事な勝利。 これだから将棋は面白い。価値のある勝ちと同時に、価値のある負けというのもあるのだなあと思う。本当によくできてるなと感心する。世界全体がこんな風に、物事が落ち着くべきところ落ち着く、というように進行していけばいいのだが。 「鈴木いづみ×阿部薫 ラブ・オブ・スピード」(文遊社) 騒 恵美子「ライブ・アット 騒 (GAYA) ─ 阿部薫、鈴木いづみ、フリージャズメンとの日々 ─」(DU BOOKS) 読む。 芥正彦というのは、「三島由紀夫VS全共闘」のビデオを見たときには、ダメな全共闘世代の代表選手のように思えて腹立たしかったが…
1949年(昭和24年)0歳 7月10日、静岡県伊東市湯川に生まれる。本名・鈴木いずみ。父・英次は読売新聞記者。戦争中はビルマで特派員として爆撃機に同乗、戦地を取材していた。著書に『ああサムライの翼」(光人社)がある。のち小説家を志して退社。 1957年(昭和32年)7~8歳 小学校三年のとき、50枚の童話を書く。 1965年(昭和40年)15~16歳 県立伊東高校入学。文芸部に所属。1年の時、詩集「海」に「森は暗い」、「暁」、「少年のいたところ」、「しのび寄る時間」の詩作品を発表。「海」26号に小説「分裂」を発表。 1968年(昭和43年)18~19歳 高校卒業後、伊東市役所にキーパンチャー…
稲葉 真弓「エンドレス・ワルツ」を全力のスピードで読む。 日本のシド&ナンシー?或いは只の共依存DVカップル。彼らほど有名でもドラマチックでも詩的でもないが似たような地獄或いは妄想天国に彷徨っている男女は今の日本にも数多存在する。島尾敏雄「死の棘」を読んだときにも思ったが、いわゆるヤンデレカップルというものに拙者は完全に不感症であり何のシンパシーも覚えないのである。まして読売新聞記者のグレちゃった娘と病的ナルシズム・ミュージシャンの<破滅的>恋愛物語なんて、特攻体験を背負った島尾夫妻とさえ比較にもならない。こんなのよりナル&マサコの方がよっぽど興味深いし同情する。ただ作品の内容はともかくとして…
大森望(編)、文遊社 書籍目次 悪魔がいっぱい歩く人もうなにもかも悲しきカンガルー静かな生活魔女見習いあまいお話離婚裁判わるい夢涙のヒットパレードわすれた朝日のようにさわやかにわすれない女と女の世の中アイは死を超えない悪魔になれないタイトル・マッチ契約水の記憶煙が目にしみるラブ・オブ・スピードなぜか、アップ・サイド・ダウンペパーミント・ラブ・ストーリィユー・メイ・ドリーム夜のピクニックカラッポがいっぱいの世界なんと、恋のサイケデリック!想い出のシーサイド・クラブぜったい退屈 鈴木いづみが今、英語圏でアツいようです。 というのも、鈴木いづみのSF作品の初の英訳版が出版されたからです。 その表題は…
ドイツにフェミニストSFはあるのかという疑問から調べてみた結果を紹介しておく。 フェミニストSF ドイツのSF ドイツのフェミニストSF 第1波女性運動とドイツ語圏フェミニストSF Bertha von Suttner(1843-1914)のDer Menschheit Hochgedanken (1911)(『人類の高い思想』) Helene Judeich (1863-1951)のNeugermanien(1903)(『ニューゲルマニア』) Rosa Voigt (1837-1922)のAnno Domini 2000(1909)(『紀元2000年』) 第2波女性運動とドイツ語圏フェミニス…
監督:若松孝二 これは実在の人物なのか。サックスプレイヤー阿部薫も女優・作家の鈴木いづみも知らない。70年代のバカップル。時代の空気は感じられた。基本セックスしてけんかしてまたセックスして暴れてだけの映画だけど、まあそういう作りでいいのだろう。何より広田玲央名が素晴らしい。ぶっ飛んだキャラは広田と似たとこあるんじゃない。
まとめて記入6冊目は、光文社文庫 さ38-1で 光文社( 2021.12)のサイト↓ www.kobunsha.com サイトより)北海道から流れ流れて沖縄にやってきたツキヨは路地裏の店で体を売っていた。奥歯の痛みがきっかけで知り合った元歯科医の万次郎、その同居人のヒロキと意気投合し、タトゥーハウスに転がり込んだツキヨにふたりを知るらしい南原という男が接触してきて…。 当時の読書メモより引用 p23:(ヒロキの声)「光まで、五分かな」 p45:(ヒロキ・猫で喜ぶと思う)「なんとなく、に決まっているじゃない。そんなにいちいち理由を欲してばかりいると、神様に怒られちゃうよ」 p84:(南原)『暗い…
一般的に言って、ある国において「紹介が進んでいない国の文学」に脚光が当たるときは、「その国らしさ」が過剰に期待されてしまいがち。海外文化の受容については一定の役割を果たしてきた「ユリイカ」ですら、カルヴィーノの特集の副題には「不思議の国の不思議の作家」と、レイナルド・アレナスの特集の副題には「めくるめくキューバ文学の世界」とつけている。フランスの作家が特集される時に国名に焦点があたったことはないのだから、ある種の偏りは否定できないと思う。こうした非対称性は、(状況は変わってきているとはいえ)英語圏における日本文学の受容についても当てはまる。辛島デイヴィッドの『文芸ピープル』(2021)をひもと…
大友良英と大谷能生の文章が読みたくて『阿部薫2020 僕の前に誰もいなかった』を読んでいたら、通勤電車の中で阿部薫を聴いているという人がいて、真似してみたらすごくよかった。 今まで、満員電車でイアホンで聴く音楽で最高だったのはVelvet Undergroundの「Sister Ray」だったんだが、阿部薫のほうがいいということが分かって、それがこの本の最大の収穫だった気がする。もちろん大友と大谷の文章もよかった。 それよりも鈴木いづみが気になって、『鈴木いづみ語録』と稲葉真弓『エンドレス・ラブ』も図書館で予約しちゃったよ。感想は読んでから(当たり前か)。 そういえば昔奥菜恵が鈴木いづみが好き…
ジャズ喫茶はどの街にもあった。渋谷のスゥイング デュエット 音楽館、代々木のナル、新宿の木馬 ポニー DIG DUG、高円寺のサンジェルマンなどにはよく通っていた(店名を忘れたところもあり”ジャズ喫茶のマッチ”というサイトを参照した)。この国ではリゾート地を思わせる爽やかで軽快な渡辺貞夫や日野皓正といったスターも生まれたが、違和感があった。ショートピースの煙に満ちたジャズ喫茶で聴くモダンジャズやフリージャズは、ビリー・ホリディが歌う”奇妙な果実”、リンチにあった黒人たちの木に吊るされた死体の光景から生まれたものだ。ジャズは自由への闘争や逃走、渇望だった。退廃的な空気や悲しみに彩られていた阿部薫…
○月○日 なぜかふと思い立って、台湾の若者のInstagramを大量に見始める。どういうことを感じているのか知りたいな~、という好奇心。今日見ただけでも数人の子が女性作家・張愛玲の言葉を名言の引用のように風景写真の上に重ねていて、興味をおぼえる。よく名前を聞くけど読んだことのない作家のひとりなのだ。調べてみると張愛玲は恋愛小説の書き手として知られているらしく、恋愛に関して遺した言葉のみをアンソロジーのように集成した「張愛玲語録」のような本も出版されているもよう。僕なんかはたとえば『鈴木いづみ語録』なんて本をひとり自分の部屋にいるときにめくるのが好きなのだけど、これもinsightfulな女性作…
メディア異人列伝作者:永江 朗晶文社Amazon目次 まえがき1993 CHRONICLE 1993 外山恒一 姫野カオルコ SMを書く女子大生作家 バクシーシ山下 玉木正之 中森明夫1994 CHRONICLE 1994 掛札悠子 「レズビアン」である, ということ 神足裕司 「マル金・マルビ」 テリー伊藤 石川次郎 木滑良久と『POPEYE』、BRUTUS』、『ターザン』創刊。 西村珠美 阿部薫と鈴木いづみ 山下悦子 『マザコン文学論』 清野徹 「ドッキリTV語録」 原一男 大川豊 TAMAYO アメリカでスタンダップコメディ1995 CHRONICLE 1995 宮嶋茂樹 安原顯 毒舌編…
いいかげん読まない本は手放さなきゃと思いながら、本棚に並ぶまっピンク色した背表紙の単行本を引き抜くと素っ裸の女が黒々とふといアイラインで囲んだ目でぎろりとこちらを睨む、アラーキーの写真ってあんま好きじゃないしこれ売ろうかなと思ってぱらりとめくるとひと息で釘付けになって床に座りこんだまま一気に読み終えた。これはずっと前に誰かがくれた本。えんぴつでたくさん傍線がひいてあったけど、わたしのじゃない。こどものままくすりと酒とセックスを覚えてどろどろにまざりながら生きること、鈴木いづみのことをなんにも覚えていなかった。忘れたまんまで東京に出てきたわたしはグループ・サウンズを聴いたりしていたのだ。本牧ブル…
私が生まれ育ったのは、いつも湿った大気に覆われた盆地だった。 夏は蒸し暑く、汗は粘りついて素肌に纏わりつき、冬はいくら着こんでも衣服の下から冷気が入り込んで、底冷えして仕方がなかった。その寒気は、発熱前の悪寒によく似ていた。 どこを向いても、視界には山が飛び込んできた。山々はなだらかであるが、しかし鬱蒼と青黒く、どこまでもどこまでも連なっていた。電車で遠く移動するようになる年頃には、そんなものは景色の隅に張り付いた染みでしかなくなったが、まだ自転車でそこいらじゅうを走り回っていた頃、いくらペダルを漕いでも漕いでも乗り越えることのできないその大地の囲いに、私の世界は閉ざされているように思えた。言…
行けそうだったので、六本木ヒルズでやってる「楳図かずお大美術展」に行ってきました。 ※写真撮って良いコーナー。 出先からタクシーで行ったのですが、運転手さんが 「あ!!!ヤベ!!!」とか言い出して道を間違えました。 多分、、、私が電話でとんでもない事を話していたから、、、の様な気がします。 だって5分くらいの距離だよ。 私は結構運転手さんに道を間違われます。 割と話かけちゃったりして相手もノッてきたら「あ!間違った!」ってなるので 私が黙ってたら良いのですが、世間話しちゃうんですよね。 今日の運転手さんは「貴重なお時間すみません><」って半分ちょい値引いてくれたんですが端数は逆にあれなんで良い…