はじめに 本読みの特技の一つに、初めて見る本棚を前にしても、数あるタイトルの中から自分好みのキーワードを見逃さない、というものがあると思っています。 もちろん、人それぞれティンと来る言葉は異なるわけですが、私が目をやってしまうキーワードは「神」「人形」「魔術」「聖」などなど。我ながら、如何にも中二病患者といった趣で笑うしかありませんが、そんなキーワードの中には「宗教」という単語も含まれています。 新書の棚でも人文系の棚でも、果ては小説やラノベの棚であっても、共通して目に留めてしまうこれらの単語。そんな私がこの本を見逃すはずもありません。 と言うかこの本、存在は知っていたのですが、これまで手に取…