ひとつひとつの能力が目を見張るほどではないにせよ、いろんなことがまあ、ある程度できるなら、それらを組み合わせればいい。突出したものが見当たらなければ、それなりにやっていけばいい。要は組み合わせ方だ。 どの程度かって? すくなくとも『耳を澄ませば』の天沢君のバイオリンくらいには腕に覚えがないとダメだろう。アマチュア以上セミプロ未満、といった感じだろうか。特定の分野ですでにセミプロ級の実力のある人は、得難いことだから大切にして、それを軸にすればいい。大事なのはやはり組み合わせ方だ。 「キャリアは足し算ではなくかけ算だ」といわれてずっと聞き流していたのが、ここに来てようやく肚に落ちた気がしている。自…