元禄10年12月30日。日暮れ、巽(南東)に向かって空中に黒気(黒い気)が横たわり、まるで天潢(天の川)のようであった。松本町の商人新右衛門が自殺する。新右衛門は印を偽り、金を借り、ついには自殺してしまう。遺書を父と弟に残しており、それには調べられるのが嫌で命を絶つ。お前たちも死ぬようにと云々。そのため新右衛門を醯(しおから、塩漬け)にする。それを裁きとする。