元禄15年9月1日。呉服町下尾崎重治郎の屋敷に狐の妖怪が出る。昼も夜も召仕を誰かが引きずり回したと。近頃、出雲守(松平義昌)小姓役柴山作右衛門が長屋で急に剃髪し、乱心する。しかし、雲侯のお気に入りなので落ち着かせて養生させるが、直らなかったのでおって尾州へと戻る。