正徳2年8月27日。犬山での喧嘩のこと。只介・彦六は常々仲が良く、共に大酒のみであった。2人は連れ立って木曽川あたりへ出かけた。帰路2人とも泥酔し、彦六が只介の腕を切りつけた。只介は気づかずに歩き続け、少しして血を見て驚き、お前は俺を切ったのかと云々。そしてまた一緒に歩き続けたが、只介はまた思い出したように刀を抜いて彦六の頬から口にかけて切りつけ、力余って股にまで及んだ。彦六は倒れて起き上がらなかった。農夫などが喧嘩だと騒ぎ立てると、しばらくして只介は正気に戻り、彦六どうして寝ている、日も暮れたので早く帰ろうと云々。彦六はここで寝ているのでお前は先に帰れと云々。只介は帰り、騒がず落ち着いていた…