正徳3年7月26日。9月25日から稲荷御社内で一代能(一世一代の能)が行われる。田中源之亟という札があちこちに立つ。(後略)公(吉通)が25歳で逝去する。この日申(午後3時)頃までは変わった様子はなかったが、申過ぎ頃に上野小左から少し疝痛(腹痛)があるので今日中にも出向くようにと言ってきたので出かけると皆々様は残らず揃われていた。様子はどうかといううちに危篤となられるが、戌半(午後8時)には少し快方にむかわれた。夜中には様子は変わらないと御用人衆から話があったので、皆々様が帰られたところ、丑(午前1時)頃、御用人衆からの廻状で戌(午後7時)逝去と云々。子刻(午後11時)、様子を尋ねに上使鳥居伊…