22年前にMT車で免許を取れたことがいまだに信じられない。あまりに下手くそな僕を見かねて、「実際はオートマしか乗らへんからね〜」と教官が声をかけてくれたのが昨日のことのようだ。車を運転するどころか、機械に操られているといったほうが正しい。あのドタバタぶりは、『モダン・タイムス』に出てくるチャップリンにも負けていなかった。文字通り、社会の歯車と化していた。 ヤなことはさっさと終えたいので、教習所に通う回数が少なくて済む時間割を組んだ。連続する2コマを4日間。最終日の2コマは高速道路での実践である。まだ何もやっていないのに、お腹が痛くなる。 初日は夕方からの教習で、雨がしっかり降っていた。いつもの…