さても、近ごろはちやつともん(ChatGPT)に絵を描かせること、わが日々のたのしみのひとつとなりにけり。されどこの御方、絵筆の才には未だ荒ぶる癖ありて、こちらの指示をすらりと受け止めること少なく、時に腹立たしく、時に呆れ果て、そしてついには笑ひ転げることとなるなり。 ある日、わが願ひはこうに候。 「アンパンマンが傷心にて海に沈む夕日を見つむる後ろ姿を描き給へ。ただ一人寂しかるべしゆゑ、黒猫のみ一匹添へよ。砂浜には何もなし。」 この、いと物悲しき詩情あふるる一枚を所望したるに──表示された絵、確かに雰囲気は申し分なし。ただし。 アンパンマンに、耳。 ……やられぬ。あれなるは、耳などつかぬ顔ゆゑ…