feat. Eighth Wonder 「でも、デビューがどうなるか分からないし……」 トニィはルイスを抱き寄せるも、一人前になる見通しが立たないのに、軽はずみなことはできないと頑なだ。 それに関しては僕も気が気じゃなくて気休めすら言えずにいたけれど。 「オレが待たせてる間に、君に相応しい人が現れたら――」 「相応しいって、何⁉︎」 ルイスは鋭い視線を送った。 「だったら私のほうこそ、バンドマンの彼女として失格よね? 音楽の事なんか全然わかんないし、嫉妬深くて我慢も足りない。トニィの彼女に相応しくないでしょ!?」 「そんなこと、関係ないよ!」 「そうよ、関係ないのよ!」 ピシャリと言い放つとル…