Nikon FE2。ニコンの電子式マニュアル一眼レフカメラ。1983年発売。定価11万1000円(50mmF1.4付)
絞り優先AE機能、最高速1/4000秒シャッター、スピードライト同調速度1/250秒、TTL調光機能といった機能を搭載し、中級機でありながら当時としては最高峰の性能を誇る。
先代モデルは「シンプルニコン」ことニコンFE。姉妹機としてFM2およびNewFM2、後継機としてFM3Aの名が挙げられる。
1/4,000を実現した高速縦走りシャッター。高速シャッターを実現するために開発されたというハニカム構造状にエッチングされたチタン薄板のシャッター羽根が特徴。
世界で初めて1/4000秒を実現したのは姉妹機FM2だったが、当初FM2に搭載されたものは機械制御で1/4,000&X(シンクロ速度)=1/200だった。
その後さらにシャッター羽根の構成枚数が9枚から8枚に減らされ、羽根の重なりを4mmから2mmに浅くするなどの改良が加えられ、このFE2において電子式制御の1/4,000&X=1/250が実現された。
1983年9月に発売された電子式シャッター機FAにも同等のシャッターが搭載されたほか、機械制御式のFM2も、翌年には同等のものに改良された(この改良型がNewFM2)。
FE2を含め、この3機種は1/4,000&X=1/250の魅力的なスペックを誇る機種として、多くのユーザーに受け入れられることとなった。
5年ほど製造されてから製造終了となった。その頃から中古価格が高騰していたが、2001年に性能的な後継機であるFM3Aが登場したために、現在の中古価格はかなり下がっている。
現在部品払底のため修理不能なことから、これから入手する場合、特に壊れやすい露出計のチェックが重要。
追針式の露出計は、適正露出との差が一目で分かると好評で、その後FM3Aにも採用されることになった。