1984年に登場した、Apple社のパーソナルコンピューター。
それまでの命令文による操作を捨て、実世界を意識したGUIによる操作を普及させた。その使い易さは高く評価され、映像・音楽・印刷などクリエイティヴな業界で幅広く活用された。→MacOS
また、筐体デザインが美しいことでも知られる。特に1998年に登場したiMacは2色のポリカーボネートを組み合わせた半透明のポップなデザインが人気を呼び、傾きかけたApple社の経営状態を一気に引き戻した。
2005年、AppleはプロセッサをIntelに変更する方針を発表。詳しくはMacintelを参照。
アップルコンピュータが開発、販売しているパソコンのブランド名。Windows用パソコンとは仕様が異なり、標準OSとしてMac OSが動作する。
初代Macintoshの発売は1984年。マウス操作によるGUIやウインドウ表示で話題を呼んだ。デザインは9インチのモノクロCRT一体型で、まだ珍しかった3.5インチのフロッピーディスクドライブも内蔵した。CPUには8MHzの68000を搭載。
1986年にはSCSIインタフェースを装備したMacintosh Plusを発売、日本語対応OSの漢字Talkも発売した。以後、1987年にディスプレイを切り離してカラー対応にしたMacintosh II、1990年に入門者向けのMacintosh LCなど、1992年にコンシューマー向けのPerformaシリーズ、1994年にはCPUにPowerPCを搭載したPower Macintoshシリーズなどを市場に投入してきた。
携帯型では、1989年にモノクロTFT液晶ディスプレイを搭載したMacintosh Portableを発売、1991年にノート型のPowerBookシリーズと、ドッキングステーションを採用したPowerBook Duoシリーズを発売した。
1994年3月以降に発売された新機種では、搭載CPUをそれまでの68000系からPowerPCへと順次切り替えており、現行機種はいずれもPowerPC搭載機である。
Windowsパソコンとは異なり、Macintoshはアップル自身がOSとハードウエアの両方を開発、販売している。1994年9月には、Windows陣営に対抗するためにMac OSのライセンス供給を開始し、翌1995年にPC AT互換機同様にMacintosh互換機が市場に登場した。しかし、2年後の1997年にはライセンス供給を中止。事実上、互換機市場は消滅した。
1990年代後半にPC AT互換機が急速に普及するなか、Macintoshのシェアは減少傾向をたどったが、1998年8月に発売した低価格のオールインワン機種iMacがベストセラーになった。1999年には、高速なCPUのPowerPC G4を搭載した「Power Mac G4」、「持ち運べるiMac」をコンセプトに開発した無線LAN対応のノートパソコン「iBook」、FireWire(IEEE1394)やDVD-ROMドライブを搭載した「iMac DV」などを相次いで発売した。2000年8月にはユニークな立方体デザインのデスクトップ機「Power Mac G4 Cube」を発売した。2001年1月にはチタニウムのきょう体にPowerPC G4プロセッサーを搭載した「PowerBook G4」、5月にはコンパクトな新型の「iBook」を発売。7月には銀色のきょう体を採用した「Power Mac G4」が登場した。