――バブル―― そう言われた時、少し経済を調べたことのある日本人なら、真っ先に思い浮かべるのは1980年代後半から1990年代初頭だろう。 日本を、というと大袈裟すぎるが、それでも大都市を狂乱の渦に巻き込んだ、異常に加熱した好景気の時代。 東京の地価でアメリカ全土が買えるとまで言われた、投資と投機が過熱した時代であり――同時に、その後に続く失われた30年の入り口にもなった、泡沫の夢。 その株価の最高値は、実に1980年代後期に記録された、38,915円87銭。 しかし、ここに疑問が残る。 確かにこの記録は、長年『株価の最高値』であり続けたが、現代はすでに、日経平均が5万円を超えて久しく、今は戦…