3.9 成人の身体に胎児の脳。フランケンシュタインの現代版といった趣の話。 テリーギリアムのような魚眼でベラバクスター(エマストーン)の成長をつづっていく序盤、ベラが夢中になるのは、最初は食べ物、つぎは(身体は大人なので)性欲。身体は大人だけど頭は新生児という描写と、屋敷内を闊歩するキメラ生物。前半は絵として映画的ではあるけれどそれがどうしたというような話だった。 しかしダンカン(ラファロ)と享楽的な旅行に行き、放蕩しながらも社会構造や人間関係を知り、アイデンティティに目覚めていくと、じょじょに歪んだ世界が見えてきて、言ってみればギレルモデルトロからランティモスへ変わっていく感じがあった。 と…