Risc-V

Spike (riscv-isa-sim) は RISC-V の命令セットシミュレータで、(比較的) 手軽に RISC-V のプログラムを試す上でとても便利なツール。 Spike はデフォルトで RV64 のプログラム向けにビルドされるが、今回は Spike を RV32 のプログラム向けにビルドする。また、合わせて必要となる RISC-V のコンパイラ (riscv-gnu-toolchain) とプロキシカーネル (riscv-pk) をビルドし、Hello world プログラムを動かす。 RISC-V の開発環境は基本的に Linux だが、macOS や Windows の人向けに …

はじめになんか届きました。秋月電子に頼んでいた部品がGW初日に届きました。 今年のGWほんとうは気になる事がたくさんあったり、いろいろ部品や商品を購入したりしたのですが、天候が良く海に畑に忙しく、ロボット制作を進めることができませんでした。なのでロボット制作ではなく購入品やGWにいろいろ試したことを数回に分けて紹介しようと思います。 購入品情報秋月電子で購入した部品がちょうどGWに届くように4月24日（木曜日）に注文しました。いつもながら丁寧な梱包で届きました。 今回購入したのは、1．US-15:3.3Vで動作する超音波センサーです。2．MilkV-duo：RISC-V CPUボード ラズパイ…

最終更新：2024-04-24 最安800円で入手可能な RISC-V の評価ボード Milk-V Duo で ubuntu-22.04 を起動する手順を紹介します。 さすがにメインメモリ 64MB は小さいので、今回は DRAM 256MB の1300円の方で試行します。 https://arace.tech/collections/milk-v-duo 目次： 前提条件： ターゲット・ハードウェア： 前準備： 作業： バイナリファイルのダウンロード： ZIPファイルの展開： MicroSD カードへのイメージの書き込み： 電源投入： システムへのログイン： シャットダウン 補足： 本格的に…

本記事よりも良い接続方法がわかったので以下の記事にまとめた。 xx-prime.hatenablog.com BeagleV-Fireとは 一言でいうと、RISC-VのCPUとFPGAが載った素敵シングルボードコンピュータ。未来しか感じない。 クイックスタートを見てみる docs.beagle.cc これまでのBeagleboneシリーズと同様に、PCとUSBで接続するだけでOKなように見える。が、実はそれはウソだ。 WindowsにBeagleV-FireをUSBで接続してみる まず、十分な電力を供給できるUSBポートに、BeagleV-FIreを接続すると、Windowsの設定→デバイス→…

背景 ソフトウェアに比べて、ハードウェアの設計・実装は複雑で難しいという印象があります。 特にハードウェア記述言語 (Hardware Description Language, HDL) を用いたレジスタ転送レベル (Register Transfer Level, RTL) でのプログラミングは、人間の脳だけでは足りないほど多くのことを同時に意識しなければなりません。 そのためか、筆者の観測範囲内ではソフトウェア系のエンジニアを志す人に比べてハードウェア系、特にデジタル回路系のエンジニアを志す人が極めて少ないと感じられます。 一方で、日本国内ではTSMCの進出やRapidusの設立などによ…

起動ロゴをパックマンに変更できるようなのでやってみる。 ＊Pythonがインストールされていること。 github.comarcade_pac_man.png をダウンロード。（アニメーションGIFもある） 画像から各ハードウェア向けに変換する必要があるので画像ダウンロード後の手順。 IronOS-Meta/Bootup Logos at main · Ralim/IronOS-Meta · GitHub から、img2logo.py output_dfu.py output_hex.py 画像ファイルと同じフォルダにダウンロードしておく。 ロゴファイルダウンロードしたフォルダでターミナルを開…

PINECIL v2 を購入、日本語化とファームウェアのアップデートを実施したので手順メモ。 pine64.com ファームウェアダウンロード github.com Pinecilv2_multi-lang.zip をダウンロード・解凍しておく。 GUIアップデートツールをダウンロード windowsから実施するので、Gitからpineflash-0.5.3-win64.exe をダウンロード。 github.compineflash-0.5.3-win64.exe を実行、下記画面で実行をクリック。 NEXT クリック。 インストールフォルダを確認、NEXT クリック。 NEXT クリック。…

ARM Holdingsの未来を揺るがすQualcommとの訴訟。RISC-Vの台頭が示す新たな競争環境の中で、ARMはどこへ向かうのか？ ARM Holdings（NASDAQ:ARM）は、独自のチップ設計とロイヤリティ収益モデルで知られる企業である。 しかし、最近のQualcommとの訴訟問題やオープンソースアーキテクチャ「RISC-V」の台頭により、同社の成長ポテンシャルが不透明になっている。 この記事では、これらの課題に焦点を当て、ARMの現状と将来を検討する。 スポンサーリンク (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); AR…

RISC-V: ROMとRAMを組み合わせたコード実行 このノートでは、ROM(読み出し専用メモリ) に格納された関数を、RAM(書き込み可能なメモリ) 上に配置されたコードから呼び出す手法について解説する。 あらかじめ用意したROM側にある関数(Debugなど)を、RAM上の関数 (main関数など) から呼び出すことで、プログラムを実行できる。 全体像 ROMには、rommain()やDebug()関数を格納する。 RAMには、main()関数などを配置し、必要に応じてROM内のDebug()関数を呼び出す。 ROMイメージとRAMイメージをそれぞれビルドしてHEXファイルに変換し、ハード…

RV32I (RISC-V 32-bit Base Integer Instruction Set) の HINT命令 は、エンコーディングは有効ですが、特定の機能や操作を実行しない命令です。HINT命令は通常、将来の拡張やカスタム命令セットとの互換性のために予約されています。また、一部のHINT命令は実行時に性能の最適化や省電力モードでの利用を目的としています。 HINT命令の概要 目的: HINT命令は、将来の拡張命令や特定のハードウェア最適化のために予約されています。 動作: 現在のRV32I命令セットにおいて、HINT命令は実行時に無視されます（NOPとして扱われます）。 エンコーディ…

↓ 前回記事 nokixa.hatenablog.com 前回ハードはできたので、プログラミングを進めていく。 やること PlatformIOインストール プロジェクト作成 サンプルプログラム作成 ソースコード編集 platform.ini編集 デバイス接続 コンパイル、実行 サンプルプログラム2つ目 以上 やること 前まで、VSCodeと拡張機能のEspressif IDFで開発していたが、生成AIに今回こんなことをやりたいと聞いた(課金している知り合いに聞いてもらった)ところ、PlatformIOというツールでの開発例を教えてもらったので、PlatformIOをやってみる。 Platfor…

この数年以上ご無沙汰しているが律儀にメルマガ送ってくれるDIGILENTさんがらセールのご案内。別段価格も内容も今まで通りだが一応： digilent.com 為替の影響で国内では非常に高価で手を出しにくい（そこを支那のチップが狙う：CQ出版とグルで：）が私はLCA時代のXilinxでXC2018からLCA（現在のFPGA)を学んだから特許塗れで死闘を繰り返してたFPGA/CPLD業界にエコシステム含めて考慮するならば・・・支那はあり得ない選択（あくまで個人の心象です。低価格FPGAを否定するものではありませんよ。西側並の透明性とビジネスマナーが担保されるのであれば） ローエンドFPGA/CP…

最近パタへネのRISC-V 2ndエディションを読んでいました。 せっかくRISC-Vの本を読んだなら、RISC-V の実機が欲しいというところで、DC-ROMA RISC-V LAPTOP II を買いました。 deepcomputing.io 買ったはいいのですが、輸入したPCでWifiやbluetoothを使うのはおそらく技適に違反するし、 プレインストールされているOSは23.10でサポートも切れるし、というところで、ちょこちょこ手を加えた話を書いておこうと思います。 準備 laptop以外に買っておいたほうがいいものがあるので紹介しておきます。 micro sdカード プリインストー…

はじめに Tenstorrentのサイトの中のIPのところに、 Tensix Neo なるものがありましたので、記録に残します。 TenstorrentのTensix Neoって、Shared L2 CACHEがあるんだけど。今までの Tensix には無かったよね。 pic.twitter.com/fnHhC8sFWO— Vengineerの妄想 (@Vengineer) 2024年9月18日 Tensix Neo 下記は、Tensix の頁です。 tenstorrent.com 下図のこの頁にある、Tensix のイメージです。説明のために引用します。 5つのRISC-Vコア 2つのRou…

インテル（Intel）は、世界の半導体業界をリードしてきた企業の一つであり、CPU開発の歴史において重要な役割を果たしてきました。本記事では、インテルのCPUの歴史を振り返り、その進化の過程と革新について解説します。 1. 創業と初期の開発 インテルは1968年に設立され、1971年に世界初の商用マイクロプロセッサ「Intel 4004」を発表しました。これは、電卓用に開発された4ビットプロセッサであり、単一チップに演算機能を統合した画期的な製品でした。 Intel 4004（1971年）世界初のマイクロプロセッサ。クロック速度は740kHzで、2300個のトランジスタを搭載。 Intel 8…

前回：msyksphinz.hatenablog.com github.com RISC-V IOMMUの構成について、概略をざっくり理解するためのメモ。 IOMMUのMSIアドレス変換について、MRIFを理解する必要が生じてきたのでメモ。 MRIFのフォーマットは以下のようになる。以下のアドレスマップは、512バイトのアドレス境界にアラインされていないといけない。 offset size contents 0x000 8 bytes interrupt-pending bits for (minor) identities 1–63 0x008 8 bytes interrupt-enabl…

前回：msyksphinz.hatenablog.com github.com RISC-V IOMMUの構成について、概略をざっくり理解するためのメモ。 何回か読もうとして挫折してきたので、もう一度ちゃんと読んでみようと思う。 メモリ内データ構造のキャッシュ ダイレクトメモリアクセス(DMA)変換を高速化するため、IOMMUは、デバイス・ディレクトリ・テーブル、プロセス・ディレクトリ・テーブル、第1段および第2段変換テーブル、MSIページ・テーブルからのエントリを保持する変換キャッシュを使用することができる。これらのキャッシュはIOMMU アドレス変換キャッシュ(IOATC)と総称される。 …

前回：msyksphinz.hatenablog.com github.com RISC-V IOMMUの構成について、概略をざっくり理解するためのメモ。 何回か読もうとして挫折してきたので、もう一度ちゃんと読んでみようと思う。 PCIe ATS変換リクエスト処理 ATS[2]変換要求で構成エラーが発生した場合、要求元に対してCompleterAbort(CA)応答が返される。以下の要因コードは、このカテゴリに属する： 命令アクセスエラー(cause=1) リード・アクセス・フォールト(cause=5) ライト/AMOアクセス・フォールト(cause=7) MSIPTEロード・アクセス・フォー…