SFの気恥ずかしさ 作者:トマス・M・ディッシュ 国書刊行会 Amazon 『SFの気恥ずかしさ』トマス・M.ディッシュ著 浅倉久志訳 小島はな訳を読む。随分前に『アジアの岸辺』を読んで以来、久しぶり。批判の言い回しが辛辣なんだけど、おもしろおかしくて、途中、何度も吹き出してしまった。 何か所か適宜引用して、この楽しみをちょいとお裾分け。 SFを児童文学の一部門と作者は考えている 「ミステリは、それがどんなに不出来なものであっても、すべての人間がある程度の悪をなしうることを前提としています。言いかえれば、すべての登場人物が容疑者です。こうした前提は、本質的に子供の経験とは異質であります。といっ…