東京大学が開発した、4兆3700億fpsの速さで連射撮影が可能な超高速撮影システム。Sequentially Timed All-optical Mapping Photographyの略。STAMPカメラ。
原理は、まず超短パルス光源から発せられた広帯域のパルス光を、時間写像装置に送る。元々1つだったパルス光が、6つの異なる波長(色)のパルスに引き伸ばし、それを分けることで1フレームの撮影時間を229フェムト秒までにすることができる*1。
これにより従来では撮影できなかった、ナノ秒以下の超高速な現象を可視化でき、生体組織細胞での衝撃波伝播過程の解析や化学反応の観察、確率的に生じる量子効果の直接的可視化などに活用できるとされる。
東京大学大学院理学系研究科の中川桂一特別研究員、同大学院工学系研究科の佐久間一郎教授、慶應義塾大学理工学部の神成文彦教授、東京大学大学院理学系研究科の合田圭介教授らにより、開発。2014年8月、英科学誌「Nature Photonics」に掲載された。
*1:229フェムト秒は、秒速30万kmの光が0.07mm程度進む