1997年発表、原田知世のアーティスティックな路線が完全に華開いた作品。このアルバムがリリースされる前後、トーレ・ヨハンソンを中心としたスウェディッシュポップが国内でも流行。多くのアーティストが氏を頼ってプロデュースを依頼し、そのサウンドがチャートにおいても浸透していった。本作は全曲においてトーレ・ヨハンソンの手腕が振るわれ、遠い異国のサウンドでありながらも、J-POPの土壌に染みこむかのような湿度感と、肌感覚に訴えるかのような緩やかな温度感で統一されている。ポップスでありながらもどこかしらラグジュアリーな雰囲気が漂うのは、これが国内で制作されたJ-POPではなく、あくまでもスウェーデンの音を…