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2011-11-21

英語学習の近況報告

三日坊主の件について

ペーパーバックス読むとか大言壮語吐いといて結局三日坊主じゃねーかとかお叱りを受けますか?

答えはNo!断固No!

だって四日続けたもーん。

ちょっと真面目に

別にサボってたわけじゃないです。

4日間の経験(実は更新してない分が三日分ぐらいあるんだけどね)を踏まえて、ちょっと考えてみたわけですよ。

「何故意味が取れないのか」

答えは簡単ですよ。

「単語力がまだまだ全然足らない」

人間が覚えられる事はマジカルナンバーセブンを踏まえるなら、大体7つ。

その七つの部屋の中に、必要な情報を短期記憶に溜めては廃棄し、溜めては廃棄しつつ、長期記憶の候補に積んでいくのが読書だと仮定します。

その時、日本語を読んでいるときには、丸々七つを「重要そうな部分」の記憶に割り当てるとして、今までの一人輪講会のように、単語の98%は理解できるとしても、残りの2%が分からないと、その2%の為に使える部屋が4つとか5に減らされちゃうわけで、結局「なんとなーく」な理解にしかならないし、単語書いたり読んだだけで覚えられる程私は賢くもないしね。

というわけで、単語力の増強です。

けどね、市販の単語集を本屋で立ち読みしてみてもね、「What I Wish I Knew When I Was 20」で分からなかった単語をカバーしてる単語なんて無かったんですよね。

私とて、単語集開いても大抵分かるようになったからようやくリーディングでもやろうかー、という気分になったのであって、全く根拠無くなだれ込んだわけじゃないのです。

でもね、やっぱり…

「単語力がまだまだ全然足らない」

では、どういう単語が足らなかった、で、何故それは大学受験用とかTOEICとかTOEFL用とかの単語集を見ても載ってなかったのか、それを考えてみました。

「つまり、試験に出ないような単語は、どんな単語集もカバーしてない」

ことなんだと結論づけました。

では、どうするか。心の中で、三国一の花嫁に聞いてみました。

「単語集が無いなら、自分で作ればいいじゃない」

ごもっとも。というわけで作ることにしました。

それが一ヶ月ぐらい前。

というわけで、辞書をひっくり返して、語彙数13,000の辞書の知らない単語に全部印を付けました。

しかし、それだと3,000個ぐらいになり、今度は私の精神が保ちそうにないので、接頭語や接尾語から簡単に推測できるもの、たとえばefficientとefficiencyとかね、そういうのは後回しにして、「見てもさっぱり意味が推測できない単語」、および、「推測できるけど微妙に独自の意味を持っている単語」に絞りました。そしたら1,600個ぐらいになりました。うん、この数なら何とか攻略できそうな気がしますね。

で、今は覚える単語をリストアップしてせっせと暗記している所です。

ところで、こんな本を買いました。20年近く前の本なので、二束三文で買えました。

この本読んでると、私が手でせっせとリストアップした単語が結構載ってるんですね−。ちょっと損した気もしましたが、今の私が記憶している単語数が大体一万個というのが分かったので良しとしましょう。

あと、Kindleも注文しました。

早く届くといいですねー。その前に、リストアップした単語、1,600個を覚えないとですね。寒くて手もかじかむだろうし、手袋しながらKindleで読書三昧したいところですよ。というわけで急げ。

というわけで、次のステージで会いましょう、じゃねー。

2011-10-04

What I Wish I Knew When I Was 20一人輪講会(4回目)

☆祝☆三日坊主突破ー。

ついでに一章も突破−。

意味が取れなかった単語

recombine再結合させる
passion情熱
straightforward正直な
necessarily必ずしも〜ではない
firsthand直接の
balance釣り合わす
juice活力
seasonedよく慣れた
resonate with感銘を与える
obstacle障害物
chart into計画を立てる
revisit再考する
uncertainly頼りなく
arm with供給させる
morph変身する
complain about苦情を言う
confident自信に満ちた
benefit益する
determinant決定要素
revolutionize大改革する
draw toに引く
beginning初歩の
defeat挫折させる
critically批判的に
in addition toに加える
resistance抵抗運動
mandate命令する

要約

一章は学生の話でしたが、二章は実社会の話。

「学校に戻って勉強し直したい」っていう人もいるけど、実社会の方が問題、すなわち解決すべき問題に溢れているということなのです。

知る人ぞ知る、Palm Pilotの開発裏話、最初は同じようなコンピューターがライバルだと思ってたけど、実際のユーザーの声を聞いたら、別のライバル、すなわち別の機会が見えてきたので、それを解決するためにほにゃららして成功しましたー。(まー、詳しくは読んでください)

What I Wish I Knew When I Was 20一人輪講会(3回目)

はい、3日目です。あと一日で三日坊主突破だよー。

意味が取れなかった単語

overarching包括的な
along withと一緒に
scholarly学問的な
outreach手をさしのべる
crisescrisisの複数形
Hasso Plattnerドイツ人投資家
affectionately親しみを込めた
cross-disciplinary学際的な?
draw upon/on狙いを付ける
envision心に描く
discipline学科
affordabilityアフォーダンス、環境が動物に与える意味
infectious人にすぐ伝わる
aging高齢者
the polar opposite対局
disparity不等
gracefully優美に
doable〜することが出来る
a curve曲線
Not only+倒置〜だけでなく
boltedボルトで留められた
material具体的な
charge with〜を得る
open book exam教科書を見て行う試験
thrown wide open広く開かれた
masterful風格のある
talented有能な
multiple-choice多岐選択式の
the bubbleマークシートの記入欄
make forに役立つ
grading採点
multitude多数
acceptable無難な
tiral-and-error試行錯誤の
stumbling障害

超意訳の要約

限定された範囲を勉強して、一つしか無い回答を出させる学校と、無数の選択肢と無数の回答がある実社会とは違うので、そのギャップを埋めるような教育が広まりつつあるそうです。

2011-10-02

What I Wish I Knew When I Was 20一人輪講会(2回目)

はい、とりあえず三日坊主だけはは避けるための二回目だよ。

まずは意味が取れなかった単語から。

今更だけど、entrepreneurとかcapitalistも知らないくせに「お金ほしー」とか言ってる私ってどーよ。

そうそう、先回leverageの意味があんまりよく分からないままそのままにしてましたが、どうやら「少ない出費ででっかい利益を得る」というような意味らしいですね。ねーわ。

今日は9ページの7行目まで読みました。

Viennese Ballドイツ系の学生が主催する有名なダンスパーティー
launch始める
count〜と考える
mind-set考え方
twist撚り
paperclip紙クリップ
trade upより高い物と交換する
step-by-step段階的な
bust完敗
chalk it up一点を加える
be from the mark的外れな
go about歩き回る
pitch打ち込む
dorm
blare鳴り響く
start out〜として始める
ad hocその場限りの
collaborative共同の
evolve into〜に発展する
counterintuitive反直感的な
mundane日常の
pumpポンプで注入する
capitalist資本家
entrepreneurship起業家としての活動
leverage少ない資本で大きな利益を上げる
jump to〜に飛びつく
step back加わらない
take off取り去る
open up the possibility可能性を開く
take〜to heart〜を肝に銘じる
excuse謝罪
be broke素寒貧な

今回は「クリップ10を元手に何かを得て、それに意味を与えよ」の任務です。わらしべ長者みたいなものですね。

で、まとめのまとめ、お金が無くても柔軟な思考さえあれば問題を解決する方法はあるってことでした。

What I Wish I Knew When I Was 20の一人輪講

Sunithaです。

いやあ、ホントにお久しぶり。

最後の記事が2010年9月10日だから一年以上経ってますね。

この間色んな事がありましたー。はてなポイント払うのやめたから有料プランから広告付きの無料プランになったりとね。一時は「ブログめんどい、もーTwitterだけでいーやー」なーんて思ってた事もありました。それに、ここ暫くは延々と英語の勉強やってたものだから、そんな暇無かったというのもあります。

で、そんな優先事項リストの片隅に追いやられていたブログに戻ってきたのは、記事のタイトルに書いた通り、What I Wish I Knew When I Was 20の一人輪講会を始めようかなと思ったからなんですね。

What I Wish I Knew When I Was 20

What I Wish I Knew When I Was 20

内容は、実はよく知りません!(どや顔

単に、近所の本屋の洋書コーナーを眺めながら、なるべく読む動機を保持できそうなのを考えて、「やっぱりお金かなー」という結論に達したので、良書っぽいの中でお金に関した本を探していたら、これが目にとまったというだけです。日本語版も出ていますが、特に難しい事が書かれているようにも見えなかったので、とりあえず買ってないです。

とりあえず目的を晒しておきましょう。目的は単純です。素早く洋書を読む練習をする為です。

現在の私の英語の読書速度は壊滅的です。きちんと読もうとすると、1ページ10分ぐらいかかっています。せめて1分ぐらいで読めるようになる為には、努力しなければならないわけなんですが、英文を速く読む為に効率的な方法も見つからなかったので、とりあえず読んでみますかーという見切り発車もいいところです。

なお、5月頃から英語の勉強をしていた、と言っても、延々と文法と単語と熟語を忘れては覚えを繰り返していただけなので、読む練習まとまったテキストを読んだりは「ただの一度も」やっていないという有様です。ただ、それらに関しては長い時間をかけた甲斐もあって大分収束してきたので、漸く長〜〜〜〜い準備運動を終えて読む練習に取りかかった、というのが私個人の主観に近いでしょうか。

さて、能書きはそこまでにして始めてみますか。とはいうものの、ごらんの通り、始めるにしても何〜〜〜〜にも考えてないので、途中でやり方を変えるかもしれないし、堪え性無くやめちゃうかもしれませんが、まあ、寝て待つ果報の前には何らかの努力が必要なのですよ。まずはよちよち歩きでも歩いてみせましょう。

まずは、てけとーに5ページの5行目まで読んでみました。

以下、初見で意味が確定できなかった単語リスト。

crack open破る
entrepreneurial起業家
assumption仮定
leverage(借り入れ金で)投資/買収を行う
frame枠にはめる
essentially本質的に
pair offつがいになる
ramp up増える
tap into使用する
midst真ん中
nagginしつこい
necessarily必ずしも〜ではない
forefront最前面
up to最大
wear on経過する
pagerポケベル(みたいなもの)
phisically物理的に
swap交換する
halfway中間で
reciprocate報いる
A as wellas BAは勿論Bも
iterative反復の
optimize最適化する
on the fly動作中に
recruit勧誘する
mine掘る

 1ページ32行で、一行当たりに含んでいる単語を10語とすると、それが4ページなので大体1360語、そのうち26個が分からなかったので、大体2%が分からなかった計算。実は初見で5%以上分からなかったら単語の暗記を見直さないといけないかなーとか思っていたので一安心。

内容は、「期限は一週間、5ドルを元手に2時間で稼げるだけ稼げ」という任務を仰せつかった学生が、実際に650ドルとか稼いじゃうんだけど、それはどうやったか、という話。

ゲームのルールに、「いくら相談してもいいけど、5ドルの入った封筒を開封した時点で強制的に残り2時間になる」というのがあります。みなさんなら、どうしますか?

私は、というと、「じゃあ、開封せずに一週間アルバイトしまくればいいじゃん。500ドルは最後に打ち上げにでも使おうよー」というような発想しか出てきませんでした。はっはっはっは、相変わらず腐った根性ですなー。

というワケで怠惰極まり無く今日の分はおしまい。

次の更新がいつになるかは知らないけど、まー、気長にやりますかー。

What I Wish I Knew When I Was 20

What I Wish I Knew When I Was 20

2010-09-10

[]とある飛空士の恋歌1〜4巻感想〜今、交わろうとする水平線〜

突然だが、結論から言おう。

とある飛空士の追憶は、「交わるまじき男女」を描いた物語だ。

とある飛空士の恋歌は、「交わるべき男女」を描いた物語だ。

とある飛空士の追憶

2008年2月20日、ライトノベル界を激震させる小さな小さな文庫本がガガガ文庫から発売された。

作者は犬村小六、本の名は「とある飛空士の追憶」という。

ここで自己中心的な価値観の押し付けの文章を書く事は自粛すべきだろう。

だが、私は自重しない。自重せずに書くのだ。

「とある飛空士の追憶」に於ける「空」と「海」は決して交わらない。いや、交われないのだ。それについては、二年以上前に書いた感想に書いた。

 「水平線」についての暗喩については既に書きましたが、世界観として、世界は「大瀑布」によって断絶されており、大瀑布の北端と南端は「知られていない」という事になっています。

 作中に於ける南北の軸は作中でどうにもならなかった「運命」を意味します。

 これは、既に書いたように、「決して交わることの無い運命」は、シャルルが「空」、ファナが「地上(海)」に例えられて「決して交わることの無い水平線」となります。作中で南北に果てが無いように、シャルルとファナの「運命」もまたどうにもなりません。水平線の果てで交わっているかのような淡い期待は、その実、永遠に続く海と空は決して交わらない事を冷酷に表しています。

 逆に、「大瀑布」の東西の行き来は「大瀑布」という障壁を越えることで解消されますが、この「大瀑布」が「神聖レヴァーム皇国と帝政天ツ上の諍い」の暗喩であることは論を待たないでしょう。しかしその収束は困難ではありますが、決して「不可能」ではなく、「大瀑布=人間同士の諍い」程度なら人間の努力で克服可能であることを意味します。

 また、シャルルとファナが「大瀑布を越えた事」がきっかけとなって「神聖レヴァーム皇国と帝政天ツ上の諍い」が収束した事から見ても、「とある飛空士への追憶」は、「人間には解決不可能な運命(南北の軸)」から逃げずに「人間にでも何とかなる問題(東西の軸)」に立ち向かった物語であるとも捉えられるのでしょう。

http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20080518/1211120972

「とある飛空士の追憶」に於いては、主人公狩野シャルルに「選択」が委ねられている。

有り体に言えば、ヒロインであるファナ・デル・モラルと「心も体も交わる」か、引いては「空」と「海」の交わる先、即ち「水平線」を目指して逃避するか、という事だ。

だが、結論から言えば、それは決してあり得ない。

何故なら、狩野シャルルの先天的特殊技能、狩野シャルルの本質が、「見えない水平線を捉える」、つまり、「己の成すべき事を決して見失わない」点にあるからだ。

 雲中飛行はシャルルのおはこである。普通の飛空士は空間失調症に陥る危険があるため雲のなかを長時間飛ぶことを嫌うが、シャルルは天性の素質で見えない水平線を捉え、機位を保つ技量があった。(とある飛空士の追憶 P49)

余談ではあるが、「とある飛空士の恋歌」にも空間失調症を起こさないパイロットが存在する。ノリアキ・カシワバラである。

 ベンジャミンは呆れつつも感心した。ノリアキは空間失調の気配すら未銭司、平気の平左で雲中飛行をつづける。敵から逃げようとする本能が、視程ゼロの恐怖を上回ってしまうのだろう。なにも見えなくてもどんなに寒くても平衡感覚が失われようとも,意地でもここから出ようとしない。

ノリアキ・カシワバラもまた、「自分の成すべき事を決して見失わない」人間だった。彼の物語は二度と紡がれない彼の物語もやはり、その一点に尽きるのだ。

とある飛空士の恋歌

「とある飛空士の追憶」の狩野シャルルとファナ・デル・モラルは、お互いに「己の成すべき事」の為に心は交わりながらも、距離的にも肉体的にも交わる事は無かった。

しかし、「とある飛空士の恋歌」は違う。決して違う。交わるのだ。いや、既に交わったのだ。

何故か。

「狩野シャルル」の属性は「空」である。ファナ・デル・モラルの属性は「海(または大地)」である。それ故、二人は「遙か水平線の彼方では交わる」ように錯覚されながらも、決して交わらない。

それに対して、「カルエル・アルバス(カール・ラ・イール)」の属性とは「光」であり、「クレア・クルス(ニナ・ヴィエント)」の属性は「風」だ。二つは交わり、水平線の向こう側、空の果てへと一点に飛んでいく。

光=カルエル・アルバス(カール・ラ・イール)

カルエル・アルバスの本質は、「光」だ。

換言しよう。優れた「飛空士」の条件の一つは要は「外界の情報の処理」だ。外界からの刺激情報を的確に処理して判断し、それを飛空艇に確実に伝達する。

カルエルの先天的技能は「光を見る能力」事だ。戦場に於いては「生き残る為に必要な未来の光(光景)を見る」能力として使われるが、本来は「進むべき未来を見る」為の能力だ。

「許す。言ってみて」(マリア・ラ・イール)

「ゆるす」(カール・ラ・イール)

「そう。そのことを覚えていて。憎しみに囚われないで。あなたは光だけを見ていて」(マリア・ラ・イール)

「ひかり」(カール・ラ・イール)

「そう。あなたが許したら、光が闇をぬぐいさる」(マリア・ラ・イール)

「ゆるしたら、ひかりがやみをぬぐいさる」(カール・ラ・イール)

(恋歌#1P84)

その先天的技能「光を見る能力」はカルエルの母が言ったように、軽エルには「赦す為の愛」が必要だった。

風=クレア・クルス(ニナ・ヴィエント)

クレア・クルスの本質は「風」であり、「風」とは「意思」である。

風の歌が聞こえるのだ。大気とこころが同一次元に溶け込んでいる。こころの動きがそのまま風となり、無限の青空はクレア・クルスのカンバスになる。(恋歌#2P13)

それゆえに、クレア・クルスの心が凍るに伴い、風呼びの力は衰えていった。当然である、「意思」なくして「意思」たる「風」が動かせよう筈がない。

それゆえに、クレア・クルスが自分に正直になった時、風呼びの力が蘇ったのだ。当然である。

つまり、人形から人間に戻り、風呼びの力を取り戻すには、「生きる力」が必要だった。そしてそれは「愛」無くしてはありえなかった。

光と風

クレアには「愛」が必要だった。あの瞬間、「生きる」為に。

「最後だから。わたし、ここで死ぬから。だから、ごめん、最後だけ、自分の思い通りに行動させて」

クレアは空へむかって声を張った。

「ずっとずっと誰かの言いなりだったけど、カル、あなたがわたしを変えてくれたの。あの湖であなたに出会ってから、わたし、たくさん、楽しい気持ちを抱けたの」

(恋歌#4P337)

カルエルには「愛」が必要だった。あの瞬間、「クレアを赦す」為に。カルエルの10年とは、その為にあったのだ。

「かっこいい男になれ、ってお父さんよくあんたに言ってたよね。お父さん、あんたに、見本示してくれたんだよ。こういうのがかっこいい男だ、って、態度と行動であんたに教えてくれてるんだ。きっとたぶん絶対、お父さん、そういう人だもん」(アリエル・アルバス)

(恋歌#4P154)

つまり、「愛」。

これで「光」と「風」が揃った。

では、「光」は「風」をどこへ導くか。「水平線の果て」、シャルルとファナが選ばなかった、選べなかった未来だ。

 シャルルとファナは「空」と「地」だった為に水平線の先を夢見ながらそれが幻想だと知っていたから交わらなかった。しかし、カルエルとクレアは「光」と「風」だ。二つは手を携えて飛ぶのだ。

カルエルは本来隔たれている筈のヴァン・ヴィール組(貴族の子弟)とセンテジュアル組(庶民の子弟)の垣根など無いが如くにクレア・クルスとペアになり、涙しながら別れを告げようとするクレア・クルスの唇を奪うなど、物理的・心理的な牆壁を易々と飛び越える。それは即ち、「操縦能力」の暗喩である。カルエルは「飛び越える特性」を備えている。即ち、カルエルは、聖泉など飛び越えていく。聖なる十字、恐らくこの世界は十字で断絶されている。それを飛び越えていくのだ。

おそらくは半年後、季節は冬、「とある飛空士の恋歌」は5巻で完結を迎える。

それまで楽しみに待つとしよう。

とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)

とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

とある飛空士への追憶 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

2010-05-10

[][]オンラインゲーム的世界観とAngel Beats!について〜「神」と「天使」の正体〜

こんにちは、Sunithaです。

いよいよ中盤戦に突入したAngel Beats!関連のTwitterを纏めてみました。

第0話時点のTweets

あら、AngelBeasts!か。流石無駄によく動いてるなー。頑張れPA。

reading : true tearsは大好きだけど、かなーんは好きじゃないのよね、私は…。Angel Beasts!では頑張ってください。 "2010年春季放送開始の新作アニメ一覧 - livedoor ニュース" http://bit.ly/dkXyj6

あー、AngelBeatsなのね。AngelBeasts!だと思ってた。

なんかさー、Angel Beats!の音楽がひぐらし7で鷹野さんの決意のシーンで掛かってた音楽に聞こえるんだよねー。もしかして同じ人が作ってる?

Keyというよりは、PAWorksの銘柄買いで見ようとしてます。

はい、私はCANAANとかあんまり好きじゃないです。

この時点では見てから判断する程度の期待度です。


第1話時点のTweets

AngelBeatsを初めて見てる。Key作品定番の記憶喪失か。ちょっと飽きてる。

[Angel Beats!]何か唐突に歌いだした。

[Angel Beats!]食券ゲット!

[Angel Beats!]記憶なんて最初から無いんじゃないの?今さっき生まれたのさ。

[Angel Beats!]麻枝作品は必ず私的なプロテクトが掛かってるので、意味は考えない。

嗚呼、塩ビって何だろうと思ったらAngel Beats!のことなのか。

遂に始まった第1話。

主人公の音無さんは「記憶喪失」ではなく、「最初から記憶を持たずにこの世界に生まれた」のではないか?という疑問をTweet。

それと、麻枝作品の細部を突き詰めようとすると、壮大な肩すかしを食らう事を京アニアニメで学習しているので、細部はどうでもいいと宣言。まあ、Angel Beats!に限らず、私はそうやって観るんですけどね。

第2話時点のTweets

あ、Angel Beats!の録画に失敗してた。みんな死ねば良いのに。(やつあたり)

そろそろ諦めてAngel Beats!#2見るかー。

[Angel Beats!#2]こんなに人がポンポン死ぬとか、ばーちゃる世代(死語)とか言われちゃうぞ!

[Angel Beats!#2]ギャグで人が死ぬとか、本物のギャグだぜ…。

[Angel Beats!#2]意外と面白い…?

[Angel Beats!#2]ひでぇ。脚本の質とかではなく、根本的な思想としてひでぇ…。

[Angel Beats!#2]何かエロ方面に…

[Angel Beats!#2]「次はおめーの番だぜ。」←CM前に死亡フラグ

[Angel Beats!#2]お約束お約束。合掌。無理しやがって…。これだけ言えば十分かな。

[Angel Beats!#2]何かすごくお子様向けお遊戯だね−。

[Angel Beats!#2]急にシリアスに…。

[Angel Beats!#2]ギルドすごく…大きい…です…。

[Angel Beats!#2]ヒゲの人、高校生じゃねーだろ。

[Angel Beats!#2]「この世界では命あるものは生まれない。けど、形だけのものは生み出せる。それを構成する仕組みと作り出す方法さえ知っていれば本来何も必要無いのよ。土塊からだって生み出せる。」 ←「人間」だって例外じゃないな。この世界の「人間」は「形」が世界に記憶(続く)

[Angel Beats!#2](続き)されているワケなのだから。それは神によるレプリカであると同時に、被造物・人間が神のレプリカになれるのだ。「土塊」というキーワードは聖書に於いて神がアダムを作り出した事を想起させられる。

[Angel Beats!#2]こいつら「生」に飽かないのか…。本当にファンタジーだな。

[Angel Beats!#2]どうやら主人公の人はゆりっぺを守る事を「選択」したようですね。ま、よろしいのではないでしょうか。

[Angel Beats!#2]麻枝作品はいつもどん詰まりの限界状況から始まるが、その限界状況はいつも楽園の様相を呈している。ここは天国であり地獄だ。断罪の喇叭が鳴る刹那の狭間だ。

第二話にして早速録画失敗。第3話を観る前に、動画サイトで視聴した第2話のTweet。

「『死』をギャグにする」姿勢に強い違和感を感じていたので、かなり投げやりです。

第6話で生徒会長代理・直井文人が口にした「ここが『神を選ぶ世界』だと誰も気付いていないのか?」という台詞に繋がる指摘をしてますね。

[Angel Beats!#2]「この世界では命あるものは生まれない。けど、形だけのものは生み出せる。それを構成する仕組みと作り出す方法さえ知っていれば本来何も必要無いのよ。土塊からだって生み出せる。」 ←「人間」だって例外じゃないな。この世界の「人間」は「形」が世界に記憶(続く)

[Angel Beats!#2](続き)されているワケなのだから。それは神によるレプリカであると同時に、被造物・人間が神のレプリカになれるのだ。「土塊」というキーワードは聖書に於いて神がアダムを作り出した事を想起させられる。

尤も、「直井文人は良いとこ突いてるけど、多分真実は違う」というのが、第6話時点での私の見解。


第3話時点のTweets

[Angel Beats!#3]見るよー。

[Angel Beats!#2]全員死んだのに生きてるとか…

[Angel Beats!#3]円周率…。

[Angel Beats!#3]「私達の弱点はアホな事!」 ←今頃気付いたのか…

[Angel Beats!#3]ジブリネタは危険よ!

[Angel Beats!#3]普通に未練があるから「ここ」に来れたのなら、神は意外に良い人じゃん!

[Angel Beats!#3]「まるで悪役ね…」 ←天使の人がまともな台詞喋った!

[Angel Beats!#3]いい加減覚悟決めろよ、主人公の人。

[Angel Beats!#3]普通に沢城さんに歌わせればいいのに。

[Angel Beats!#3]ただのブルートフォースアタックじゃねぇのか。

[Angel Beats!#3]主人公五月蠅い。

[Angel Beats!#3]何か見つけたのね。

[Angel Beats!#3]沢城さんが成仏しちゃった!

[Angel Beats!#3]EDにも出て来るのに沢城さんが第三話で退場しちゃったよ!!

昔、テレビで大霊界とかいう映画やってたけど、Angel Beats!レベルの面白さを満たしさえすれば、余裕で信者増えるよね。つまり、何が言いたいかというと、Angel Beats!って、ギリギリスレスレで宗教だよね。

いつのまにあの世で活躍してやがったんだ…。 RT@yachimon Angel Beats! ええと「天使たちの鼓動」かな? 面白い。お気に入りはTK。はじめはPKと聞き間違えて、ああなるほど、などと勝手に納得してた。ところでTKの本名って、コムロテツ…いや、何でもないです。

だんだん見る気無くしてます。これを打破されるのは、「天使ちゃんマジ天使」という境地に至った時なのですが、この時点ではまだその境地には達してませんね。

主人公がウジウジとウザいだの、SSSは優秀(?)なブレーン・クライストを入れてもやっぱりアホだれけだとか、岩沢さん成仏しちゃって割と絶望しちゃったりしてます。

第4話時点のTweets

[AB#4]見るぜ!

[AB#4]いきなりキラッ☆かよ!

[AB#4]OP頑張ってるな−。そして最初に出て来るのが麻枝さんというのもねー。

[AB#4]演奏シーンは頑張ってないね!(げへ)

[AB#4]前のOPの方が良かったよ!(外道

[AB#4]悶絶パフォーマンスwww

[AB#4]萌えの通じないヤツめ。

[AB#4]アホばかり増えていく!!

[AB#4]真性のアホだ!!

[AB#4]犬でもちらつかせてやれば集中力は途切れる。

[AB#4]バカだった…

[AB#4]クライストしつこく出て来ているな。

[AB#4]生徒会長出て来たー!!

[AB#4]ゆいにゃんかわいいじゃん。

[AB#4]「あんなの反則じゃない!」←反則上等の連中が何を言う。

[AB#4]松下五段…

[AB#4]ゆりっぺ今回は出番無い上にイロモノキャラになっていくな…

[AB#4]ダメな先輩だったー!!

[AB#4]バカが消えると寂しいなぁ…

急募:塩ビ見てたら「私の貴方たち」というフレーズが浮かんだんだけど、これの元ネタなんだっけ?20:53 from web

CLANNADで麻枝さんは「父親」を描いたという事らしいのだけど、父親のいない所で勝手に主人公が自己解決してしまっていたので、「父親」を描いたのか?といわれたら、多分違うと思う。21:23 from web

[AB#4]ゆいにゃん出て来てからちょっと楽しくなった気がする。21:27 from web

第3話でかなり絶望したので、第4話はTweetsが激減してます。挙げ句の果てに麻枝批判ですよ。或る意味ノリノリですね。

ゆいにゃんver.のOPはアレかと思いましたが、普通にゆいにゃん可愛いと思い始めてますね。

でも、やっぱり「死」を茶化して書くのに違和感を感じてます。これはねーよ。

第5話時点のTweets

Angel Beats!#5]天使ちゃんver.の方でOPは決まりですね!

Angel Beats!#5]とりあえず名前を消してあげれば0点になると思います!

Angel Beats!#5]教室で作戦会議するな。

Angel Beats!#5]天使ちゃんかわいい。

Angel Beats!#5]天使ちゃんマジ天使。

Angel Beats!#5]私も死ねば良い点が取れたはずなのにっ!!

Angel Beats!#5]だから、教室で作戦会議しちゃらめぇ!!

Angel Beats!#5]高松、良い体だぜ、うほっ。

Angel Beats!#5]天使ちゃんかわいい…。

Angel Beats!#5]音無さん天使ちゃんの好感度を着々と上げているな…。

Angel Beats!#5]いいから服を着ろ。

Angel Beats!#5]いつのまにかゆいにゃんがVo.張ってる…。

Angel Beats!#5]ゆいにゃんかわいいじゃん!

Angel Beats!#5]天使ちゃんの麻婆豆腐取っちゃらめぇ!!

Angel Beats!#5]天使ちゃんかわいいです。

Angel Beats!#5]EDにもいずれ天使ちゃんが登場するんですね、分かります。

Angel Beats!#5]元副会長強硬派だな−。寧ろ悪化するとは思ってたよ!マジ鬼畜だね!

Angel Beats!#5]TLのみんなはAngel Beats!を叩きまくってるけど、普通に売れるよね、これ。

SSSによる「天使ちゃんイジメ」事件発生。

「天使ちゃん可愛そう」の境地を経て、「天使ちゃんマジ天使」の境地へ。私の中でこの時まさに、Angel Beats!が始まりました。

あれだけのネガティブ評価が一転、「普通に売れるよね」的な発言まで飛び出すポジティブ評価に。

そしてやっぱり、「天使ちゃんマジ天使」。

第6話時点のTweets

[Angel Beats!]始まるよ!

[Angel Beats!#6]ゆりっぺ、当てが外れましたね。

[Angel Beats!#6]ゆいにゃん可愛いじゃないか。

[Angel Beats!#6]露出狂の変態がいるぞ…

[Angel Beats!#6]変態しかいねぇ……(汗

[Angel Beats!#6]器用な連中は雲隠れしてるよ…。

[Angel Beats!#6]あー、麻枝作品によくいる「ムカつく優等生」さんですね、分かります。

[Angel Beats!#6]暴力はいけないと思います!

[Angel Beats!#6]主人公が天使ちゃんを連れていった!畜生!畜生!畜生!!

[Angel Beats!#6]「ご休憩」ですね、分かります。(F*CK!)

[Angel Beats!#6]天使ちゃん可愛いです。

[Angel Beats!#6]どうやったら「人間」だって分かるの?

[Angel Beats!#6]なるほど、一方的にひどい話だ。

[Angel Beats!#6]ゆりっぺさん何を都合の良い話をされてるんだ…

[Angel Beats!#6]はい、勧誘成功。(えー)

[Angel Beats!#6]天使ちゃんと消えるなら上等だぜ!!

[Angel Beats!#6]天使ちゃんどんだけ開発力高いんだよ。

[Angel Beats!#6]主人公みたいなのがいるから、道を踏み外す美少女が増えるんですよね。

[Angel Beats!#6]優等生さんったらお茶目ね。

[Angel Beats!#6]「僕は新世界の神になる!」

[Angel Beats!#6]薬物ですね、分かります。

[Angel Beats!#6]催眠術とか、エロゲの主人公じゃないんですから…(呆れ顔)

[Angel Beats!#6]記憶のない人が何言っておられる…。

[Angel Beats!#6]「お前の人生だって本物だった筈だろ!」←そりゃそーだ。

[Angel Beats!#6]名家は陶芸するものなんですか?

[Angel Beats!#6]「陶芸王に、僕はなる!」←ぐふふ

[Angel Beats!#6]主人公さんにはテレパシー能力でもあるんですか?

[Angel Beats!#6]ええええ!ここで終わり!?

[Angel Beats!#6]真面目な話をすると、この世界の「人間」が「神のレプリカ」らしいというのは#2で提示されてたよね。 http://d.hatena.ne.jp/sunitha/20100418/1271606637

Angel Beats!って、エロゲの世界なんじゃないか?唯我論的だよ、こいつは。

[Angel Beats!#6]普通に考えれば、生徒会長代理さんは、父親殺してますよね?

[Angel Beats!#6]天使ちゃんマジ天使。

[Angel Beats!#6]「そうか、なんか笑えてくる。こいつが、可哀想すぎて、不憫すぎて。なんて世界のシステムだ。」←麻枝さんの常套手段だろ。ヒロインを徹底的に孤独にすれば感動するとか思ってんじゃねーぞ!そんなのにダマされるか!天使ちゃんがかわいそうだろバカヤロウ!(涙)

[Angel Beats!]今唐突に理解した。天使ちゃんがこの世界の「神」なんだ。麻枝さんは、「可愛そうな神様」として天使ちゃんを配置した。相変わらず外道な発想しやがる。

これまでの最多Tweetsを記録。天使ちゃんマジ天使。

麻枝作品で「ヒロインへの感情移入」時に登場する「ムカつく優等生」にまんまと引っかかって天使ちゃんへの好感度急上昇。天使ちゃんマジ天使。

そしてやはり麻枝作品のテンプレート「悲惨なヒロイン」に対する、憤りが最高潮。天使ちゃんマジ天使。

この話で「NPC」は「ゲームのキャラクター」っぽいのではなく、「ゲームのキャラクター」そのものなのだと理解。言ってみれば、「オンラインゲーム」なのだ。

主人公・音無:記憶が無く無個性ゲームの主人公(=プレーヤー):プレイヤーを投影する為に無個性
『人間』:音無の言う事を基本的に無視した言動・行動を連発他のプレーヤー:主人公の言う事を基本的に聞かない存在
『人間』:「元の世界」で無念を残してドロップアウト(生物的に死亡)プレーヤー:「現実世界」にトラブルを抱えてドロップアウト(社会的に死亡)
NPC:『人間』の行動に対して屡々無感動ゲームのモブキャラ:脚本が許さない限りプレイヤーは触れない
『天使』:『人間』を優しく『この世界』からドロップアウトさせる存在(?):『プレーヤー』を優しく『ゲーム』からドロップさせる存在

で、このアナロジー上では、『天使』を「ゲーム内で脱ゲームをさせる存在」と推測する。

でも、その前に地均しとして「Angel Beats!」の「世界」について考えてみまる。

答えは決まっています。或る程度以上成功したアニメ脚本家や、ゲームライターが必ず書きたがる、「虚構性の批判」、簡単に言えば「アニメ/ゲームなんてクソだ!現実に帰れバカ!」という主張。

嘗てエヴァンゲリオンが、嘗てFate/hollow ataraxiaがそうだった。

「……うそ。嘘、嘘、嘘……!

騙されない、私は見捨てない……!

願いを叶え続けなさいアヴェンジャー……!

飽きてしまってもいい、何一つ新しい出来事が起きなくなってもいい、一人で戦い続けろというなら付き合う……!

まだ隙間はあるんでしょう!? ならいい。小さいけれど、まだ見えるものがあるのなら、」(バゼット・フラガ・マクミレッツ)

世界を回し続けろ。

あの黄金の日々を。

オレには決して手に入らなかった、本来与えられるべきだったモノを―――

「―――しつこいなあ。

悪いけど、その願いは叶えられねえわ。無意味な時間はここまでにしようぜ」(アヴェンジャー)

さて、「超越神(=麻枝)」によって、『天使』は「この世界」に於いて、秩序を守る為に、秩序を破壊し、現実に帰りたがらない『人間』の相手を延々とさせられる。一方的に「天使」と呼ばれ、一方的に憎まれ、一方的に攻撃され、一方的に貶められる。

しかし、これは「オンラインゲーム」に比定される世界。主人公達『人間』は「プレーヤー」だ。ならば、この「秩序の守り手」と「秩序の破壊者」の捻れをどう説明するのか?答えは明白だ。聖書に於いて「人間」は「生まれながらに罪を背負った存在」とされた。それと同じ事だ。『この世界』に於いて、『人間』は「『罪』を犯す存在」として設定されている。麻枝流の「原罪」の解釈がここに在る。「悪」である『人間』にとって、秩序を守る存在である世界の管理人、つまり『神』である筈の『天使』は、倒すべきボスキャラなのだ。しかも「超越神」によってそう決められたのだ。*1

ここから、麻枝による痛烈な皮肉が読み取れる。「アニメ/ゲームなんてやってないで、現実に帰れ!」、「お前らは迷惑掛けるんだよ、とっとと大人になれ!」という事になる。しかし、同時に『人間』の個人的・主観的な満足感による「成仏」も許容しており、「アニメ/ゲームは現実で叶えられなかった事が叶えられる。」、「アニメ/ゲームで感じる友情・愛情も本物だ!」とも言っている事になる。

これを、麻枝らしい「優しさ」と見るか、「支離滅裂な戯言」と見るかは、読者の判断に任せる。

まあ、私に言える事は以下の2つだ。

  1. 「麻枝が何を言いたいのか、さっぱり分かんねー。」
  2. 「天使ちゃんマジ天使。」

それでは、中盤戦が終わった頃にまた会いましょう。

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*1:余談だが、自ら「悪魔」の恰好をしているゆいにゃんは、『人間』の存在が何なのかを無意識に的確に理解しているといえるだろう。(多分)

2010-05-05

[][][]原作を知らない人だけにしか楽しめない「いばらの王-King of Thorn-」の見方

注:私は、原作の「いばらの王」は読みたいとは思ってますが、読まずに映画を見に行って、そして楽しませてもらったので、「原作ファンで映画の出来に文句がある方」や、「原作知らないけど映画の出来に文句がある方」とは、話が合わないと思うので、現時点でそういったものを求められても困るので悪しからず。尤も、映画の内容を忘れた頃に原作を読んでもう一度映画を読んだら違う感想を持つかもしれませんが。



さて、突然ですが、簡単な心理テストをしましょう。

問1

貴方は、耐えきれない程に過酷な現実に遭遇した時にどうしますか?

自分の考えに近い方を選んで下さい。

  1. 立ち向かう
  2. 状況が改善するのを待つ

選んでいただけましたか?

では、心理テストの結果です。

貴方のその「過酷な現実」の原因は貴方自身です。

貴方の大切な人、子供、伴侶、恋人、親友は貴方の所為で苦しんでいます。

貴方は酷い人間です。貴方さえいなければみんなが幸せでいられたのに、貴方さえいなければ。

はい、ご名答、これは心理テストなどではありません。 

お怒りかもしれませんが、もう一度自分の選んだ選択肢を思い出してください。

  1. 立ち向かう
  2. 状況が改善するのを待つ

貴方が選んだ選択肢、貴方は今もそれで、本当に良いのですね?

いばらの王-King of Thorn-感想

 この物語を端的な言葉で表すなら、

「『変わるまい』と内側に籠もろうとする自分を、いつの間にか生まれていた「変わろうとする」自分が打ち破る」物語

この一言に尽きます。

先ず、話を簡単にする為に、後天性細胞硬化症候群A.C.I.S通称メドゥーサや、死亡した筈のアリス・ロスノフスキとアリスの名前を冠する中枢システム、不思議な生物ラルー、シズクの実験中のVGCに合衆国が行ったであろう掃討作戦の存在は忘れて、カスミ・イシキとシズク・イシキの二人だけに着目します。

二人は、「片方が持っていない部分を片方が持っている」という初期状態でした。そしてそれはずっと続きます。時系列順にしてみましょう。

カスミ・イシキシズク・イシキ
自分を庇って怪我を負ったシズクに対する、そして恐らく両親の死に対する引け目カスミを守る為に強い姉であろうとした
犠牲になるべきは自分 「だから、シズク――」願いの無い所に奇蹟は起きない。希望は捨てない。「カスミ、生きて――」
(死亡) トラウマが発現
シズクの「夢」であるオルタナティブとして、コールドスリープカプセルの中で目を醒ます(「いばら姫」は目を醒ました)カスミの「夢」を守る為に自らの「夢」を「いばらの王」として具現化(「いばら姫」は眠りについた)
「死」に直面し、「生きる為」に「現実」に立ち向かい始めるいばら姫と同様に「死の呪い(メドゥーサによる外部的な意味と自らの夢の両義)」を受けて、「死なない為」に「夢」に逃げ続ける
シズクの生存と発症を知りシズクを助ける為(そして双子の直感故)にシズクの元へ辿り着こうとするカスミを脱出させた後で、自分は空に逃げて「夢」を現実にしようとする
「悪夢」を打ち破ろうとする(「夢の王子」を否定し、で姫自ら「現実の王子」になる)「私は、私は、絶対シズクを助けて、この悪夢を終わらせる!!」「夢」を守ろうとする(「夢の王子」を肯定し、「現実の王子」の存在を排斥しようとし、姫自ら「眠れる森」を維持しようとする) 「守ろうとしているのよ。私は貴方の望む私であり続け、貴方は私の望む貴方であり続ける。」
「小学生の時の事故」というトラウマを自ら打ち破る「崖の上での事故」というトラウマを払拭して貰う(それまでの関係と逆転している)

つまり、カスミ・イシキ(途中からはシズク・イシキのオルタナティブ)とカスミ・イシキは、共に「いばら姫」であり、「いばら姫」の異なる二面性を担っている事が分かります。

「そもそも、いばら姫は目覚めたかったのか?」(マルコ・オーエン)

 

「どういう意味?」(キャサリン・ターナー)

 

「姫は眠ったままの方が幸せだったんじゃないのか?」(マルコ・オーエン)

荊は姫を捕らえてはいるが、見方を変えれば安全を保証してくれている。

歳は取らないし、王子様に会いたいのなら夢の中で王子様に会えばいい。」(マルコ・オーエン)

 

「姫は何を願ってどんな夢を見ていたというの?」(キャサリン・ターナー)

 

「その夢が永遠に続くことを願ったんじゃないか。

夢の中でなら傷付かず、何度でもリセット出来る。それ以上のモノが現実には有るか?

直面している状況が過酷なら尚更だ。

夢は常に現実によって裏切られる。王子も例外じゃない、王子は呪いを解いてはくれるかもしれないが、その先の幸せは保証してくれない。

夢の中の王子は何度でも修正出来るが、現実の王子は別次元の存在だ。」(マルコ・オーエン)

 

「そうね、現実の王子様はね。」(キャサリン・ターナー)

このようにカスミ・イシキとシズク・イシキは双子というガジェットを使って世界観を目に見える形で説明してくれていますが、他の登場人物についても、双子でないというだけで、「トラウマの克服」に「夢から覚める」意味が付与されている点は変わらず、コールドスリープ被験者の主要人物のうち、イタリアの上院議員アレッサンドロ・ペッチノ以外*1は、自らトラウマに立ち向かい、「夢から覚め」ています。

さて、「いばら姫」の二面性がカスミ・イシキとシズク・イシキの二人に投射されていて、「現実に目覚める事を望むいばら姫(=正当のいばら姫)」が目覚めた時点で、「夢見る事を望むいばら姫(=非正当のいばら姫)」は打破され、目覚めさせられることは決定していたといえますが、その事について、マルコ・オーエンがメタ的な言及をしています。

「いばら姫は、結局起こされる運命にあるのさ。」(マルコ・オーエン)

 

「そのような比喩は理解の範疇に無いわ。」(アリス=ローラ・オーエン)

 

「人ってのは、物事を何かの物語に準えた時から、その結末に向かって突き進むものなのさ。」(マルコ・オーエン)

 

「不合理だわ。」(アリス=ローラ・オーエン)

 

「俺もそう思う。」(マルコ・オーエン)

それは即ちシズク・イシキが「いばら姫」という題材を自らの象徴として選択した時点で、「いばら姫」の解釈の両義性と同様、二面性を備えていた事を意味し、実際、シズク・イシキは、カスミ・イシキが目を醒ました時点で、(数々の手は打っておいたとはいえ)カスミ・イシキを死の危機に落としています。それは一方で「夢見る事を望むいばら姫(=非正当のいばら姫)」として、カスミ・イシキを城から、自分から遠ざける意味があり、同時に、「現実に目覚める事を望むいばら姫(=正当のいばら姫)」として、カスミ・イシキを強くする試練を与えたと解釈出来ます。*2

暴走したシズク・イシキ嘗てのシズク・イシキ
「夢見る事を望むいばら姫(=非正当のいばら姫)」「現実に目覚める事を望むいばら姫(=正当のいばら姫)」
カスミ・イシキを城から、自分から遠ざけようとしてモンスターを放ったカスミ・イシキを強くする試練としてモンスターを放った

そして、シズク・イシキから「現実に目覚める事を望むいばら姫(=正当のいばら姫)」として生み出されたカスミ・イシキは、かつてシズク・イシキが望んだカスミ・イシキを遥かに強く変わっていき、「夢見る事を望むいばら姫(=非正当のいばら姫)」の目を醒まさせます。また、創造者であるシズク・カスミの予想を超えて、カスミ・イシキが強く生きようとする事で、カスミ・イシキは「偽物のカスミ・イシキ」から「本物のカスミ・イシキ」になる事と、トラウマを完全に克服し切った事を意味し、「現実に目覚める事を望むいばら姫(=正当のいばら姫)」であるカスミ・イシキと、「夢見る事を望むいばら姫(=非正当のいばら姫)」であるシズク・イシキは、夢から醒める事になります。

このように、カスミ・イシキとシズク・イシキに着目すると、物語の構造が私の中では美しく整って見えるのですが、みなさんはどうでしたか?

批判について

Twitterで「いばらの王」で検索してみると、多くは以下の二点の感想に集約されます。

  1. 「(原作既読者)原作の改悪」
  2. 「(原作未読者)理解不能」

前者はそもそも私自身が原作を知らないのでどうしようもありませんが、後者については、私も思う所はあるので私の思った事を纏めてみましょう。

まず、モチーフが「メドゥーサ(登場人物の多くは「メデューサ」と発音してましたけど)」はギリシャ神話で最も有名なのに、他にギリシャ神話の要素が見当たらず、その後出て来るアリスは「不思議の国/鏡の国のアリス」から来ている筈なのに、ギリシャ神話アリスシリーズを結びつける要素が見当たらなかったりします。

また、アイヴァン・コラル・ヴェガが口にした「進化を促進する存在」としての「メドゥーサ」の設定が、恐らく新人類である筈の「オルタナティブ」に生かされているのは良いのですが、寿命が無いのとメドゥーサウィルスに感染しない以外で、「どんな点で新人類なのか」が出て来ない。(空想を具現化しうるのはオルタナティブを生んだ宿主でしか描写されてないですし。)

あとは、人間だった頃のアリス自身はこのぐらいの謎の開示で十分だとして、そのアリスと「システムのアリス」の関係や、「システムのアリス」自体については殆ど説明がありませんでした。

つまり、SF要素の伏線があまり回収されていないように思えました。

でも、それって、そんなに重要ですか?

気になるなら原作買えばいいだけの話だし、原作見なくても、カスミ・イシキとシズク・イシキの二人に関しては十分に謎は解けると思うので、視聴に支障は無いと思います。

作品鑑賞なんて「楽しめた者勝ち」です。

オペラ見て眠いと思う人もいますが、同じオペラを見て目が話せないという人もいるように、「楽しめた者勝ち」です。

つまらないと思われた方は、面白いと思えるまで頑張るか、諦めるかした方が良いと思います。

ですが、折角お金を払って見に行くんだから、楽しめた方がいいと思いますよ、私はね。

いばらの王 (1) (Beam comix)

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コミック いばらの王 2巻 (Beam comix)

DARKER THAN BLACK ~漆黒の花~ 1 (ヤングガンガンコミックス)

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後書き

こんにちは、かなり久々の記事になります、Sunithaです。

京都シネマで「いばらの王-King of Thorn-」を見てきたので、短いですが感想書いてみました。

十二番目の魔女の祝福がシズクによって伝えられたりする思わせぶりなギミックや、カスミのピンチに必ず駆けつけるマルコ・オーエンさんが格好良すぎたり、最終戦でカスミがマルコさんに「アミーガ」、つまり台頭の友人(戦友)と認められたシーンに燃えたりと、謎解き要素もあアクションも人間模様もたっぷり楽しませて貰いました。

「結局出たトコ勝負だな?アミーガ。」(マルコ・オーエン)

 

「はい。」(カスミ・イシキ)

今の女の子は、王子様がいなければ自分で王子様になっちゃうんだもんなぁ…。すごい、マジすごい…。(結論)

「いばらの王−King of Thorn−」の映画詳細、映画館情報はこちら >>

*1:原作ではもう少し出番も有ったのでしょうがしょうがない

*2:もう一つ、シズク・イシキがカスミ・イシキを態々危機的状況に瀕させる理由として少なくない「憎悪」があったのかもしれませんが、映画ではそんな描写は一度も出ませんでしたし、原作ではそういう描写があるのかもしれませんが、今回はそこには踏み込みませんから知りません。

2010-02-07

[][]新しい生活達

今日はフレッシュプリキュア!が最終回を迎えて、ハートキャッチプリキュア!が始まりましたね。

というワケで、偶にはブログも書いてみる。

[][]フレッシュプリキュア!最終回によせて

フレッシュプリキュア!は完璧な最終回でしたねー。

フレッシュプリキュア!世界の「プリキュア」が「クローバータウンのローカルアイドル」という性格を持つ以上、「ラビリンスとの戦いの終わり」は即ち「私達、普通の女の子に戻りますっ!」宣言という事を指す、というのは、フレッシュプリキュア!放送開始当時から想定してはいたのですが、「恐らく何かミラクルな事して来年も続投するんじゃない?」とか思っていたので、フレッシュプリキュア!が一年で終わる、というのを知った時はかなりショックでした。

ですが、「私達、普通の女の子に戻りますっ!」宣言をするというのが一番綺麗な終わり方だというのは、最初から分かっていたことでもあったので、プリキュアがラビリンスに乗り込む時に、「プリキュアであることをクローバータウンの住人に知らせるシーン」は感慨深かったです。

桃園さん達は、「クローバータウンの日常」を護る為にプリキュアになりました。自分たちが突然いなくなった「日常」が、最早「日常」ではない事も分かっていました。だからその覚悟を「クローバータウンのみんな」に知らせるのは、とても桃園さん達らしいやりかたです。

そして、私は思いました。「桃園さんは、全てを終わらせて帰ってくるんだ。『2年目』という私達の許ではなく、『クローバータウン』という日常に。」と。

寂しいかって?寂しいに決まっています。

頭が残念だけど頼りになる桃園さん。

全然完璧じゃないけどへこたれない蒼乃さん。

私にとっての日曜日のエンジェルだったブッキー

鬼のように強いくせにドジッ娘せっちゃん

謎の男カオルちゃん

愛すべき宿敵だった西さん、南さん。

あの楽しかった日々を忘れることなんてできない。

でも、桃園さん達がはそういう娘達で、私はそういう桃園さん達が好きで今まで応援して来たんだから、それを否定して桃園さん達の後ろ髪に縋ろうとする行為で終わらせたくは、ないのです。

だから桃園さん達にはお別れをします。

一年間ありがとう、桃園さん。本当に、夢のように楽しい一年でした。

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[][]ハートキャッチプリキュア!が完全無欠の魔法少女の物語である二三の理由〜第1話「私、変わります!変わってみせます!!」感想〜

代わって始まったハートキャッチプリキュア

みんな大好き水樹さんを擁し、私をニチアサに引きずり込んだ張本人である「おジャ魔女どれみ」の香りを強く持ち、初代を思い起こさせる「二人のプリキュア」体制。

「昔」を知らない小さい子供達には目新しく、「昔」を知っている大きいお友達にも心懐かしい雰囲気です。

でも、今までのプリキュアとは違う所も沢山あって、特に主人公の花咲つぼみさんが「変わりたい」と思っている点はプリキュアとしては新しいと思います。*1美墨さん、日向さん、夢原さん、桃園さんは、確かに恋の悩みや夢について悩んではいましたけど、その「変わりたい」という願望と、「プリキュアに変身する」という行為について、「魔法少女」の文脈での変身願望が完全に一致してはいなかったんですね。

まあ、基本的に主人公格の四人が四人とも、「頭より先に体が動く」方達だったので、「あんたの話は聞いてない!」と敵を黙らせてから自分の問題を解決するのが雛形でした。

それに対して、ハートキャッチの主人公である花咲つぼみさんは、悪く言えば頭でうじうじと考えてしまいがちな性格で、「頭より先に体が動く」属性は相方の来海さんに付与されています。

しかしながら、この「体より先に頭が動く」という、とても女の子らしい(プリキュアの先輩の皆さんゴメンなさい)気配りの出来る性格というのは、おジャ魔女どれみで不可欠だった「誰かの悩みを解決する」という魔法少女にとって、魔法よりも重要な能力でしたから、ハートキャッチプリキュアは、見た目だけでなく、中身もおジャ魔女どれみ寄りになっていると言えると思います。

実際、プリキュアの当面の敵となるデザトリアン*2は、従来のような「化物」ではなく、コンプレックスやトラウマといった「生身の人間の心」ですから、「敵を倒す為の方法」とは「敵を理解する」という、この一点に尽きます。

そして、プリキュアは、「プリキュアに変身する事」、つまり「色んな人の『心』に触れる事」で、自分も「なりたい自分」に変わっていくことが出来るのだと思います。*3

というワケで、第一話を見た時点で思った事を纏めてみると、

  1. 花咲つぼみの欠点は「うじうじ考える事」である
  2. 花咲つぼみには変身願望(≒成長願望)がある
  3. デザトリアンはコンプレックスやトラウマといった人の心の負の部分の権化である
  4. デザトリアンを救う為には「相手の心を思いやる力」が必要
  5. 即ちプリキュアの資質とは「相手の心を思いやる力」である
  6. 花咲つぼみの長所は「相手の心を思いやる事」である
  7. 即ち花咲つぼみは「変身願望」と「相手の心を思いやる力」を持っている
  8. 即ち花咲つぼみプリキュア(この世界では魔法少女のこと)の適正がある
  9. プリキュアになる事」は「他人の悩みを直接的に解決できる」、「自分の悩みを間接的に解決できる」
  10. 花咲つぼみの望み、「私は、変わりたい」は叶えられるだろう。

まあ、こんなトコですね。

あと、これは不確定で、第二話以降で変わってくるかもしれませんが、「心」にコンプレックスを持つ花咲つぼみに対して、もう一人の主人公である来海えりかが主に「身体」にコンプレックスがあるように見えるのは興味深いです。

「もも姉は美人で現役高校生モデルで超モテモテ、それに比べて私なんかー!」(来海えりか

このまま花咲さんが「心」の成長、来海さんが「身体」の成長を軸にして話が展開しても、第二クール中盤からそれがスイッチしていく展開、或いは来海さんも「心」の成長へとスイッチしていくのか、どんな展開であっても一年間楽しめそうです。

あんまり感想は書けないかもしれませんけど、一年間よろしくお願いします。

ハートキャッチプリキュア! キュアドール!キュアブロッサム

ハートキャッチプリキュア! キュアドール!キュアブロッサム

ハートキャッチプリキュア! キュアドール!キュアマリン

ハートキャッチプリキュア! キュアドール!キュアマリン

 

*1:この辺は、寧ろプリキュアの文脈ではなく、おジャ魔女どれみの文脈で語るべきかもしれません。おジャ魔女どれみは、「私は変わりたい・家族を変えたい」と思っている少女達が、成長し、変わっていった物語なのですから。

*2:恐らくdesert(砂漠)とdesire(切望する)に掛けていると思います

*3:但し、花咲さんが自分の欠点だと思い込んでいる「うじうじ考えてしまいがちな性格」が、魔法少女にとっては「相手を思いやる力」に変わってしまうので、単純に「変わる」のではなく、「今の自分を受け入れた上で強くなれれる」という意味合いのものになると思います。

2010-01-03

[]最終回によせて〜「流星の双子」は「契約者が夢見た『夢』」である〜

「だって、僕にとって蘇芳は――」(紫苑・パヴリチェンコ)

DARKER THAN BLACK-流星の双子- (1) [DVD]

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はじめに

 今、私は何回目かの「流星の双子」最終回を見終えた所だ。

 「流星の双子」について語るべき話題はいくつかあるだろう。「蘇芳と黒」、「銀と黒」、「蘇芳と紫苑」といった物語の根幹を成す登場人物の関係性について、あるいは未だ謎を残す「マダム・オレイユ」、「アリエルとベレニス」。それとも、物語を彩ったマオ達か。

 しかし、「蘇芳と黒」、「銀と黒」について、私が語ろうとするのは野暮というものだろう。恋があり、愛があった。そこには家族がいた。それ以上語る言葉を、私は持たない。また、「銀と黒」については、OVAで補完がされるだろう。

 「マダム・オレイユ」については、いずれ語るべき時が来るだろうが、今は未だ、その時ではない。

 また、脇役を語るには私は雄弁ではないし大して面白くも書けない。それを読者のみなさんに読めと強いるのは酷だろう。

 ならば、私は「蘇芳と紫苑」について少しだけ書いてみようと思う。

夢見る契約者

 黒はいつか言っていた、「契約者は夢などみない」と。

 そう、「契約者は夢を見ない」のだ。たとえいくら望んでも、「契約者は夢を見れない」のだ。

 そんな「夢を見る事を願った契約者」、紫苑・パヴリチェンコと、彼の姉で「夢見る契約者」、蘇芳・パヴリチェンコの二人の物語として「流星の双子」を見ていきたいと思う。

「あれは、僕の夢じゃない。」(紫苑・パヴリチェンコ)

「だって、僕にとって蘇芳は――」(紫苑・パヴリチェンコ)

 紫苑は蘇芳を生き返らせた。

 紫苑は蘇芳に「水族館の思い出」を見せた

 紫苑は蘇芳に「普通の暮らし」を贈った

 何故なら、紫苑は蘇芳がいないと「夢」が見られないから。それは、蘇芳が紫苑に沢山の写真を見せる行為が暗喩となっていて、紫苑は、蘇芳の写真を通して見た時のみ「人間」を、「普通の生活」を覗き見る事ができた。だから、紫苑は自分の代わりに蘇芳に「普通の暮らし」を贈ったのだ。

 ところで、契約者にとっての「対価」は、「失われた人間性の代償行為」として解釈が可能。

 ならば、紫苑の「対価」と「失われた人間性」とは何か?

 最終回を見終わった今、私は紫苑の「対価」とは「(蘇芳の代わりに)契約者であり続ける事」であり、「失われた人間性」とは「蘇芳・パヴリチェンコ」だと思っている。

 紫苑は最期に蘇芳をいつものように「蘇芳」と呼ばずに「おねえちゃん」と呼んだ。それは何故か?

 それは、紫苑が「普通の暮らし」を送りたいと願っていたからに他ならない。

 それを踏まえると「あれは、僕の夢じゃない。」と言った紫苑の悲しさが見えてきます。紫苑にとって、蘇芳は「夢」だった。普通の少女として普通に暮らす「日常」、大人になって恋をした「旅」、全てが紫苑がいくら望んでも過去にも現在にも未来にもどこにも見あたらない「人間性」という「夢」。

 最終回でそれが描写された瞬間、私達が今まで見てきた「蘇芳・パヴリチェンコ」の物語は、「紫苑・パヴリチェンコ」の夢として再構築され、「流星の双子」として完成した。私はそれがとても美しい構成だと思うのだが、みなさんはどうだろうか。

終わりに

 正直な所、「流星の双子」最終回を見た時点では、感想を書くつもりはありませんでした。

 継続的に感想を書くのは、時間的にも精神的にも結構しんどい上に、大して誰も見ていないみたいだったので、Twitterで実況するぐらいでいいかな、と思って、二ヶ月ほど更新せず、コメント欄もチェックしてなかったのですが、年末に外出先からブログを更新しようと思って見てみたら、一ヶ月ほど前からコメントが溜まっている事に気付いてコメント返ししようと思ったのですが、結末を知っている状態で視聴中のコメントに返すというのは、何か違うと思い、コメントの代わりにこの記事で代えさせていただきます。

 コメントを下さったすちゃさん、T-R-Mさん、ことりちゃんさん、みなさんのお陰で感想を書ききる事が出来ました。ここは謝るのが筋かもしれませんが、お礼を言わせていただきたいと思います。

 ありがとうございました。

2009-12-28

[]未来で待ってて。

 コメント下さった皆さん、全然気付かなくて放置する形になってしまってて、すいません…

 一昨日の時点で気付いていたんだけど、ちょっと風邪引いてたり、旅の荷造りとかしてたんで放置しててすいません。昨日は風邪引いてる所にビールを流し込んだものだから、ホテルに帰った段階で寝てしまいましたし…

 抑も「まー、どうせ誰も読まないよなー」とか思ってて、流星の双子の記事も割と適当に書いてたんですが、ホント、なんか色々すみません。

 明日辺り、コメント返しします。何か色々、すいません、ホント、すいません…

 ついでに告知しちゃうと、少し実験したい事があるので、来年辺り別のブログを作る予定です。Twitterとか使って楽して更新するのが目的です。はてなだと、ちょっと更新サボりがちになってきたので…

2009-11-18

[][]僕らのワンダフルデイズ〜一生忘れられない音の記憶、貴方にはありますか?〜

 一生忘れられない「思い出」。青春の思い出、そして今の思い出。一生懸命走れば、きっとそれを見つけられる。そんなメッセージが込められた映画だったと思います。

「人間は、意識を失っても、聴力だけは絶対残ってるんだって。

それと、家族に、今の俺達の歌を残したい…」(藤岡徹)

 ずっと響き続ける音。それには二つ意味が有って、一つは勿論、「逝く人」の耳に、ずっと響き続ける音(=思い出)という意味で、もう一つが、「送る人」の耳に、ずっと響き続ける音(=思い出)という意味。

以下ネタバレ

 もう、僕らのワンダフルデイズは脚本がね、ホンットによく出来てるんですよ。

 序盤、主人公・てっちゃんが「末期癌」という主治医の会話を立ち聞きしてしまって、そこから一念発起、学生時代のバンドを再結成。でも、竹中直人さんの怪演と、「主人公は勘違いが多い」というフラグが上手く働いて、悲壮感は少なめに抑えられています。その中でも、何処となくよく分からない雰囲気を出している新規メンバーとして加入したドラムの日暮さん(ホントに日暮らししてるんだけどね)が、何となくみんなと打ち解けて無くて、「音楽性云々で辞めたりしないよね?」という不安を掻き立てたり、キーボードのナベさんの会社大丈夫か?とか不安を残しながらも、主人公てっちゃんや、もう一人の主人公である山本さんは、家庭に仕事に、少しずつ良い影響を与えていくんですね。

 しかし中盤で、「持つ者」である日暮さんが自前のスタジオを提供したりした事で、「持たざる者」であるナベさんの羨望混じりの鬱憤が爆発、それに伴いナベさんが栗田さんを「偽善者」と言った事で、暗転入滅、バンドは空中解散の危機に陥る。そして、それを漸く克服した所で、今度はもう一人の主人公、山本さんが倒れた事で、主人公・てっちゃんの立ち聞いた「末期癌」が、実は山本さんの事だったと分かってしまいます。

 勘違いで山本さんを引っ張り回して、挙げ句に無理を強いたのではと、山本さんに謝りたいてっちゃんだけれど、てっちゃんには、学生時代に山本さんを、これまた勘違いで傷つけてしまった思い出があるから、もう会わせる顔が無い。バンド再結成してから、一度だけ謝る機会があったけど、てっちゃんは逃げてしまった。それでも妻と仲間に支えられて山本さんに謝ったてっちゃん。それに対して山本さんは笑って「俺、みんなとバンドやって、良かったと思ってる」と言うのです。

てっちゃん、俺を誘ってくれた時の言葉、覚えてる?」(山本さん)

 

「音は、家族にも残って、その音の記憶は、死んでも残す事が出来るって。」(山本さん)

 学生時代の失敗から30年近く経って漸く言えた謝罪。学生時代の勘違いも、今回の勘違いも含めて、挑まないでいたよりも、挑む勇気をもらえたのだから。それで例え自分の思う通りにならなかったとしても、後悔はしてないと言うのです。これはヤバい。

 そして終盤。いよいよ目標だったバンド大会当日。日暮さんの遅刻、栗田さんのお母さんの失踪で、バンド大会への出場出来るか出来ないかの緊迫感、そして相変わらず予断を許さない山本さんの体調。見てる側も、「おっさん死ぬな!おっさん死ぬな!」と思わず力が入ってしまいます。そして最後まで演奏しきった5人。ラストは、てっちゃんの娘さんの結婚式のバンド演奏。でも、もう車椅子に座って、最早自分の力で立つことも出来なくなった山本さんはギターを持てず、山本さんの代わりにギターを買って出たのは、山本さんの部下で、ギターを弾く山本さんの一面を知った事で、疎遠だった関係が親密になった部下の湯川さん。

 歌うのは希望の光に満ちあふれた高校時代の青春の歌。山本さんはもうギターを弾くことは出来ないけど、山本さんの部下が山本さんの意志を受け継いでくれ、やはり疎遠だった息子とも和解出来、妻と息子に支えられて、一緒に「自分の思い出の曲」を聞く。でも、歌半ばにして遂に途切れた山本さんの意識。でも、山本さんの耳にはずっと「思い出」が響いている。だって、「人間は、

意識を失っても、聴力だけは絶対残ってる」のだから。もうシチュエーションが盤石過ぎて私の涙腺が決潰。

 多少技巧に懲りすぎた嫌いはあったけれど、やはり素晴らしい脚本だったと思います。

 オススメ。みんなも見といでよ!

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2009-11-14

[][]第7話「香りは甘く、心は苦く…」〜「大人は分かってくれない」とは言うけれど、「子供だって分かってくれない」よね!〜

 「蘇芳・パヴリチェンコという少女」は「契約者」になってすり減っても、「大人」になって傷付いても、それでも無邪気だった子供の頃の「願い」だけは無くさない。その在り方を黒さんも、そして私達もまた、尊いものだと感じているのにも関わらず、「周囲」はそれを赦さず、ただ「契約者」として、また「大人」として扱おうとする。

 そして蘇芳・パヴリチェンコに新たに芽生えた感情こそが、「蘇芳・パヴリチェンコという少女の幼年期」の終焉に、その意味を、その結末すら知らずに進んでしまう、その危うさ、その儚さが描かれていたと思います。

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「幼年期の終わり」の二種類の迎え方

 流星の双子での「幼年期の終わり」は「大人になること」と同時に「契約者になること」を意味しているというのは、第1話感想で書きました。

 「夢を見ること」と「夢から醒める」事、これが一つには「大人になること」を意味している事は間違い無い。そしてもう一つが「」「契約者になること」、これも多分間違っていない筈。でも、残酷にそれらを要求してくる「突然壊れる現実」に対して頭を垂れるのが正解か…… というと、恐らくそれは必ずしも正しくはない。

http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20091009/1255025298

恐らく大人は二種類いて、契約者も同様に二種類いて、それらは「幼年期」の終わりの迎え方に起因すると思います。*1

大人大人になる時に『子供だった頃の願い』を全て捨ててしまった人大人になっても『子供だった頃の願い』を忘れない人
契約者契約者になる時に『人間だった頃の願い』を全て捨ててしまった人契約者になっても『人間だった頃の願い』を忘れない人

 この前提に立って、主要キャラクターである黒さん、蘇芳について以下で見てみましょう。

黒さんの場合

 黒さんはカテゴリーとしては「大人になっても「子供だった頃の願い」を忘れない人」に属します。

 黒さんは、契約者となった妹・白を「守る」為に、自ら大人の世界に飛び込む事を―――暗殺者となる事を選びましたが、その結果、黒さんは人を殺す度に傷付き、感情がすり減り、「白を殺してあげるのが白の為なのでは」という囁きを何度もはね除け、自分が傷付いても妹を、白を守り続けようとしました。

 つまり、黒さんは妹の変貌という「幼年期の終わり」に際して、安易に「妹を捨てる」事を選ばずに「妹を守る」という「願い」を持ち続けた人です。

 その黒さんの姿を第1シーズンの真ヒロイン・アンバーさんは尊いものとし、そんな黒さんを愛してしまった結果、黒さんを守る為に敢えて黒さんに恨まれる道を選び、自分の命をすり減らし続けて黒さんの為に消滅しました。

 妹である白さんもまた、自分の為に傷付き続ける兄の姿を見て、少しずつ、少しずつ傷付き、「大事な何か」を再獲得し、黒さんの為に消滅し、それがやがて全世界規模の「契約者の変化」の端緒となりました。

 そして恐らく、銀も同じで、黒さんを愛しているから、黒さんに恨まれる事、或いは殺される事を覚悟で「イザナミ」にならなくてはならなかったのでしょう。

蘇芳・パヴリチェンコの場合

 蘇芳は、カテゴリーとしては「大人になっても「子供だった頃の願い」を忘れない人」と「契約者になっても『人間だった頃の願い』を忘れない人」の両方に属します。((これが恐らく流星の双子の魅せ方の一つなのでしょう))

 蘇芳は、契約者となった弟・紫苑を「守る」為に、自ら大人の世界に飛び込む事を―――エージェントとなる事を選びます。

 つまり、蘇芳もまた、黒さんと同様に弟の変貌、周囲の激変という「幼年期の終わり」に際して、安易に「弟を捨てる」事を選ばずに「弟を守る」という「願い」を持ち続けた人です。

 しかし、その「願い」が、如何に自分を傷つけるかという「対価」を黒さんはあまりに知ってしまっているから、そしてその「願い」があまりに純粋だから、黒さんは蘇芳に必要以上に感情移入してしまう。

 その一方で現時点で蘇芳は「いつか逃げるよ」と自身が口にしているように、あくまで一時的なものだと捉えており、白を守る為に終わりの無い暗殺者の世界に飛び込んだ黒と違い、悪い意味で「現実を甘く見ている所」があります。実際は、自分の利益の為に他人を殺せば、もう後戻りなど出来ないのにも関わらずです。

 泣き叫ぶノリオを目の当たりにすれば、人を殺す事の罪深さは分かる筈。しかし、今回幸か不幸か、確かに蘇芳はライフルを撃ちましたが、実際に手を下したのは銀であり、蘇芳自身が手を下していない為、精神へのダメージは半分で済みました。しかし、人を撃ってしまったら、今度こそ手遅れになってしまいます。今はまだ蘇芳は「契約者だから」と自分に自己暗示を掛ける事で「痛み」から逃れられていますが、その状態で人を殺せば蘇芳は「契約者」であるという事実から逃げられなくなってしまいます。

「お前が…やったのか。

なんで、お前が、母ちゃんを…」(ノリオ)

 

「契約者、だからか。契約者は人を殺しても平気なのか!」(ノリオ)

 そして今まで暗示され続けてきた蘇芳の「恋」が芽生えてしまった事で、蘇芳自身は益々泥沼に嵌っていきます。「紫苑を守る為」が「旅費を稼ぐ為」に置き換わり、今度は「黒に必要された為」に置き換わってしまっています。恐らく、黒を守る為に、蘇芳はライフルで人を撃とうとするでしょう。そのあまりに幼い「恋」故の行動はただただ儚く、脆く見えてしまいます。

「撃たなきゃ。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「だって、あいつに撃てって言われた。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

ノリオ

 ノリオは、カテゴリーとしては「大人になっても「子供だった頃の願い」を忘れない人に属します。

 但し、たった今「幼年期の終わり」を迎えたばかりですが。

 恐らく、ノリオの迎えた結末亜h、いずれ蘇芳が迎える結末と、「傷付く」―――その一点に於いて同じでしょう。

 今話でノリオと蘇芳は非常によく似た描写がありました。それは、「大人からの忠告・意図を理解していない」という事です。

 蘇芳は、黒さんが施した訓練を「任務達成の為」だったと理解していますが、黒さん自身が「身を守る術」と言ったように、寧ろ任務の失敗、或いは任務を達成した後で、人を殺さざるを得ない万が一に備えて、「蘇芳が自分の命を守る為」に教えていたんですね。

「あいつには、身を守る術を教え込んだ。」(黒)

 しかし、蘇芳は、黒さんの意図を理解せず、「黒に必要とされたからのだから」と、任務達成を優先して撃とうとします。

「撃たなきゃ。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「だって、あいつに撃てって言われた。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 そして極めつけが、「どこの昭和時代の妻だよ!」と思わずツッコミを入れてしまいそうになる蘇芳の尽くしっぷりです。黒さんは蘇芳を傷つけないから撃たせたくないのに、蘇芳は、先程書いたように、黒の為ならライフルを撃つことを躊躇わない。

「もう撃つな。」(黒)

 

「どうして?」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「お前には向いてない。」(黒)

 

「お酒、なくなっちゃったね。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「そうだな。」(黒)

 

「買いに行くの?」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「…」(黒)

 

「僕、撃たないよ。その代わり、もうお酒飲まないで!」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「交換条件か?」(黒)

 

「あ…」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「買いに行くのは野菜だ。」(黒)

 

「待って!」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 一方、ミチルは息子が「傷付く」のが嫌で、自分が傷付く事を承知で家に帰ってきてまでして息子に忠告を残しますが、ノリオはそのことを全く理解していません。

「母親らしい事何もしてないから、一つだけ忠告。あの子には、深入りしない方が良いと思うわ。きっと傷つく。」(ミチル)

「あー、もう!母ちゃんにもうNG出されちゃったよ!」(ノリオ)

 

「そうだ、俺、あの子にアピール中だった!」(ノリオ)

 結果としてノリオはミチルの言った通り「恋」故に深く傷付きました。

 今は泣いておけ、ノリオ。


ミチル

 ミチルはカテゴリーとしては「契約者になっても『人間だった頃の願い』を忘れない人」です。

「ほんとは寄るつもり無かったけど、対価だから仕方なくね。」(ミチル)

 

「ふふ。」(レバノン)

 ノリオのトコでも書きましたが、ミチルは、ノリオが失敗だったから組織内での自分の立場、任務上での危険の増加を承知で、そして、その結果ノリオを傷つけてしまうことになるとしても、それでも契約者らしく合理的には考えずに忠告に来ました。

 また、対価(≒「取り戻したい『過去』」)が「お菓子作り」だった事からも、ミチルにとっては家族は今でも大切なもので、家族を傷つける前にノリオが物心つく前に家を出た、というのが真相なのでしょう。


結論

 蘇芳・パヴリチェンコは傷付きます。

 今回、ノリオの願い、「母親」という「取り戻したい『過去』」と、「蘇芳」という「守りたい『今』」、その二つの「願い」が両立しないということを知るまで気付かずに両方失ってしまったように、「紫苑を守る」という「取り戻したい『過去』」と、「黒を守りたい」という「守りたい『今』」、その二つの「願い」が両立しないということを知るまで気付かずにいるであろう、余りに愚かな姿。

 しかし、罪深い事に、その姿こそ美しい。

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次回予告

 来週は函館か。

 いつになったら東京に着くのやら。

 ところで、事前情報では1クールだって聞いていたけど、DVDの枚数とかも考えると、どう考えても2クールのような気がするんですが。


黒の契約者外伝

 みんな!DVD買って銀ちゃんに萌えようぜ!(バカ)

 3分もある壮大なネタバレ配信

おまけ

「あん?誰の事言ってんの?二又は感心しないねー。」(鎮目弦馬)

 もし鎮目さんが第1シーズンを見たのなら、男として怒っていいと思う、だって鎮目さんモテなさそうだしね!(禁句)

DARKER THAN BLACK-黒の契約者- Blu-ray BOX

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微妙に役に立つSunithaの第1期「DARKER THAN BLACK 黒の契約者」の感想はこちらで読めます。

*1:但し、DTBに「失ったものを取り戻す」という要素がある以上、捨ててしまったものが形を変えたとしても取り戻す事はできますが、あくまで現在進行形の大人と契約者の話

2009-11-08

[][]第6話「硝煙は流れ、命は流れ…」で蘇芳を救うのは「限界ギリギリMAXの君への愛だぁ!!」…いやマジで

 先回に引き続いて「生きてる実感」と「合理主義」の対立。

 契約者たろうとし、またクライアント(マダム・オレイユ)も蘇芳・パヴリチェンコを契約者にしようとしている。しかし、黒と、蘇芳・パヴリチェンコの深い部分はそれに抗い続ける。

 そして、蘇芳・パヴリチェンコは撃った相手と一緒に自分の「生きてる実感」を殺しかねない「殺人」を犯しつつあります。

「何故泣く。」(黒)

 

「分からない……。…分からない……。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

「鯨を見たんだ。

写真は撮らなかった。

取る必要は無いと思ったから。

でも何でだろう、ちょっとだけ、撮っておいてもよかったかなって。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

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母レバノン

 蘇芳がオカマのホストの人に比較的心を許しているのは、蘇芳・パヴリチェンコの「取り戻したい『過去』」の一つが「母親」だから、それを投影してしまっているからなんだろうけど、恐らく日本にいるであろう本当の母親は、どうなんだろうなぁ…。

http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20091031/1256994967

 蘇芳がレバノンに「母」を投影してしまっているというのは先回の感想でも書いたけど、元々レバノンがオカマになったのは、母を失ったノリオの母親代わりになるという意図があった事、また料理の腕も中々である様子から、それに対して並々ならぬ努力を払ったことは忖度できます。

「美味しい?」(レバノン)

 

「うん。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 そんなレバノンに「母」を見ている蘇芳・パヴリチェンコがレバノンの真似をしようとするのはごく当然の事です。ただ、問題なのは母が注いでくれた「愛情」のカタチである「料理」を、蘇芳が注ごうとする相手がよりにもよって黒さんというのが頭を抱えさせられるトコでして…

「どう?」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「味はどうでもいい。栄養さえあれば。」(黒)

 この場合の蘇芳・パヴリチェンコの行動を考えると、どう考えても黒さんに「愛情」を抱いている、または将来抱くであろうという暗喩にしかなっていないのですよ…。

 黒さん大丈夫か…。因みに私はとっくの昔に陥落、萌え萌えだぁ!(ダメ)

母ミチル

 で、今回登場したノリオの母、ミチルは10年以上も会っていなかった我が子に一目で気付いて殺されないように取りはからった事、また「対価」が契約者になる前に得意だった「お菓子作り」だった事から、ミチルにとっての「家族」が大事なものである事は今も変わっていないのだろうな、と思います。

 「水を操る能力」も、「水仕事を楽にしたい」とかいうありふれた望みを「かみさま(仮)」が誤解しまくって叶えた結果とかいうオチな気がします。

 「対価」と「生きてる実感」が密接な関係を持つのは、第1シーズンで登場したハヴォックの「子供から吸血(異常な食事)」という「対価」と、「家庭の食卓(普通の食事)」という「生きてる実感」の関係を見ても明らかなんですが、予想以上にストレートなミチルの「対価(≒生きてる実感)」は、レバノンの愛とどのように比較され、どのように次回で使われるのか楽しみです。


母アキコ

「みんな、笑ってる。」

「そうよ、水族館で怒ってる人なんていない。

気持ちよさそうに泳いでいる魚の前で、ゆらゆらって、縮こまった心をほどくの。」(アキコ・パヴリチェンコ)

 母親が言っているのは「生きてる実感」の事。

 自分の思うままに生きる存在、丁度ノリオのような――を見る事で、自分もそうありたいと思える事、それが「生きてる実感」。

 ところで、蘇芳の母親の名前ってアキコで良かったよね?


契約者・蘇芳

「契約者として任務を受けて、報酬としてお金を貰う、それはすごく分かりやすい。だから、きっとやれる。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「最っ低の夜だな。」(黒)

 黒さんが言うように、「最っ低」な展開。かつて同じような道を歩んみ暗殺者になった黒さんは、地獄へ蘇芳を引き込みたくはないし、また蘇芳自身、「深い部分」では殺人なんてやりたくない筈なのに、マダム・オレイユの書いたシナリオは蘇芳から選択肢を、「生きてる実感」をどんどん奪っていこうとする。

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次回予告

 何やら不穏過ぎる展開…

 黒さんを乗せてどこかに行くトラック、予測された襲撃なのに姿を見せないミチルさんを含む三号機関の皆様方。

 やばい、これはいかん。

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微妙に役に立つSunithaの第1期「DARKER THAN BLACK 黒の契約者」の感想はこちらで読めます。

2009-10-31

[][]第5話「箱舟は湖水に揺蕩う…」は興奮しないでしっかり見よう!ちゃんと見よう!大事な話なので二回言いました。

 「取り戻したい『過去』」と「守りたい『今』」の鬩ぎ合いと、「方舟」という選民思想の匂いがする何となく不穏なキーワードの提示。恐らく今シーズンの方向性はこれで見えてきた感じです。

「方舟ってさぁ、えらい不公平だと思わない?

全ての動物、男と女、ペアで乗せてってさ。

拷問よ、拷問。

男でも女でもないアタシらはどうしろっていうのよね。

はい。

あんた、方舟に乗る資格が出来たのよ…。」

「立体、横漏れガード、ウィング付き…」

 方舟っていうのは、何かそういうのを企んでるヤツがいるって事の暗示なんだろうね。世界の崩壊に抗おうともせず、大勢の人を見捨てて自分達だけ何食わぬ顔で生き残ろうという卑怯な人々がいるって事ですね。

 そして、「方舟」に契約者の乗る場所はきっと無い。

 或いは逆に、紫苑をイザナギ、蘇芳をイザナミにしたて上げて、日本神話の「天地の初発」を行って世界をやりなおそうとする連中がいるのかもしれませんが、さてさて…

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写真=「取り戻したい『過去』」

「写真、撮ってみようかなって思ったけど、やめた。どうしてそんな事考えたんだろ。撮らなきゃいけない理由なんて、どこにも無いのに。」(蘇芳・)

 蘇芳の撮る写真は基本的には「友達」です。第1話で最初に撮ろうとした写真こそ野鳥でしたが、それは撮るのに失敗してますし、実際に撮った写真といえば、「ターニャから告白にOKを貰ってはしゃぐニカ」、「教室の掃除をするクラスメイト」、「食事する親しい友達」と、平和な時期の蘇芳・パヴリチェンコにとって「撮影」とは「友達」に限定されており、また母親の写真集を見ることは、その先にいる「母親」の心を覗こうとしたものであり、弟である紫苑・パヴリチェンコの部屋に飾ってあった「幸せだった頃の家族四人が揃って写した写真」が蘇芳・パヴリチェンコが「夢」に見た「取り戻したい『過去』」でした。

 もう少し突っ込んだ話をすると、蘇芳が写真を撮ろうとするのは、外に出られない弟の紫苑に外の世界を見せてあげ、昔の紫苑に戻って欲しいという「願い」が原動力の一つになっています。

 だから、冒頭で蘇芳・パヴリチェンコが大きな鯨を目にしても、昔のように写真を撮ろうとしなかったのは、そこに「友達」がいないから、そして見せてあげる紫苑がいないから当然の事なのです。

 ここで第1シーズン「黒の契約者」で黒さんが望遠鏡を覗く理由は、黒さんの「取り戻したい『過去』」、つまり「白と見た満天の星空」を取り戻そうとしたからでした。

 そして、第2シーズン「流星の双子」で蘇芳がカメラを覗く理由もやはり、それと相似形を成していて、蘇芳・パヴリチェンコにとって「取り戻したい『過去』」である「家族」と「友達」を取り戻そうという心の働きだろうということは、推して量れ、という事ですね。

 ただ、第1シーズン開始時点では黒さんは白さんが自分の中に消失した事に気付いておらず、まだ「取り戻せる」と思えていたんですが、蘇芳にとっての「取り戻したい『過去』」である「家族」と「友達」は、もう紫苑しか残っていない。だから全ては取り戻せない。

 「黒の契約者」も「劉生の双子」も、大枠は「取り戻したい『過去』」を取り戻そうとする人々の物語ですが、実は「守りたい『今』」を守ろうとする人々の話でもあったりするんですね。(というか、それが「答え」)

 勿論、過去を捨てて今に生きるという意味ではありません。第1シーズン第23話「神は天にいまし…」で「昔の星空」の思い出を懐かしそうに話ながら、「守りたい『今』」を守る為に今を生きている人達を思い出してください。

「やっぱり懐かしいのはジャコビニ流星群を見に行った夜かな。」(大山敏郎)

「…母さんもまだ、元気な頃だよ。」(ホウムラン軒の店長)

 彼らは、過去があるからこそ、今がある。

 黒さんも同じで、白さんを取り戻す為だけに生きてきた筈の黒さんの周りには、いつの間にか銀、黄、猫といった仲間や、未咲さんや久良沢さんといった友人も出来た。第1シーズンのラストは、半年間の物語を通して「守りたい『今』」の重みを知った黒さんが、「守りたい『今』」の為に「取り戻したい『過去』」に別れを告げる、というものでした。

「この街はどうなる?

俺が力を解放したら、白に会う事を望んだら。

契約者も、人間も、この街に暮らすヤツらは消えるのか?南米の時のように!……俺には出来ない。」(黒)

 

「じゃあ、契約者は消える。銀も私も、この星に暮らす全ての契約者が。全ての契約者が。

黒、あなたを除いて。」(アンバー)

 だから、蘇芳・パヴリチェンコもまた、「守りたい『今』」の為にもう一度カメラを撮りたいと思える時がきっと来ます。

 そういう意味で、ノリオの言う「生きてる実感」というのは、正に蘇芳に必要なモノ、作中善。

「もっと見つけていこうぜ、こう、キラキラ輝く、生きてる実感ってやつをよ!」

 ただ、「生きている実感」というと、どうしても第1シーズン黒の契約者第1,2話「契約の星は流れた…前編/後編」の篠田千晶、正確には記憶を移植されたドールですが、黒さんを庇って死ぬ少し前の彼女が口にした「生きてるって実感」という言葉を思い出さずにはいられず、とても不安です。

「変なの、見慣れた間取りの筈なのに、左右反転してるだけで何か変。偽物みたい。ここに越してきて二週間、本当に生きてるって実感があったんだ。初めてだったよ、こんな感じ。」(篠田千晶)

 偽物の生活、偽物の名前、そして今それを語っているのすら本物の千晶さんではなく、偽物のドールという存在なのにも拘わらず、「生きてるって実感」だけは偽物じゃなかったんです。

 しかし、同じく偽物の生活、偽物の名前、そして感情が希薄になった契約者と、極めて近い存在の筈なのに、「生きてるって実感」を感じられないのであろう黒さんが対照的に描かれます。

http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20070414/1176507180

 それにしても、DTBに出て来るのは、ほんとに自分の気持ちに正直な人ばかりで、とてもとても辛い道を選んだ筈の彼らの姿は、本当に清々しくてキラキラ輝いています。


「大人になる事」

「嫌だ、なにこの感じ…」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「変なんだ、急がなきゃ…」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 否応なく変化していく「精神」、自らの意志とは無関係に変わる「肉体」、そして容赦無く変容していく「周囲の人々」と「環境」。

 第1話の感想で書いた「契約者への変容」、「大人への変容」という、「幼年期の終わり」を蘇芳が歩んでいるというので間違いなさそう。

 「夢を見ること」と「夢から醒める」事、これが一つには「大人になること」を意味している事は間違い無い。そしてもう一つが「」「契約者になること」、これも多分間違っていない筈。でも、残酷にそれらを要求してくる「突然壊れる現実」に対して頭を垂れるのが正解か……というと、恐らくそれは必ずしも正しくはない。

 「流星の欠片」がニックさんやアンバーさんの願い・夢を叶えてくれたように、願望機としての「流星核(?)」とやらが、存在する以上は何らかの形で「夢」は叶う。それは間違いない。同時に、願った全ての「夢」は叶わない、これも間違い無い。何しろ現実は厳しいから。

 だって、「契約者になって変わってしまったターニャや紫苑」、「死んでしまった父親」、それらが全て丸く収まるワケ、ないじゃないですか。

http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20091009/1255025298

黒=「守りたい『今』」?

「契約者になったら感情が無くなるんだよね?

僕は、あなたが嫌いだ。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 

「そうか。」(黒)

 

「嫌いな男と一緒にいても、それでも僕は…、紫苑に会わなきゃいけないんだ。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 いつの間にか黒さんの呼び方が「あんた」と「お前」から「あなた」にランクアップしている辺り、黒さんは罪作りだなぁと痛感します。


次回予告

 やはりノリオは生き残れないか…


おまけ

 蘇芳がオカマのホストの人に比較的心を許しているのは、蘇芳・パヴリチェンコの「取り戻したい『過去』」の一つが「母親」だから、それを投影してしまっているからなんだろうけど、恐らく日本にいるであろう本当の母親は、どうなんだろうなぁ…。

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DARKER THAN BLACK-黒の契約者- Blu-ray BOX

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微妙に役に立つSunithaの第1期「DARKER THAN BLACK 黒の契約者」の感想はこちらで読めます。

2009-10-24

[][]第3話「氷原に消える…」

 第2シーズン「DARKER THAN BLACK -流星の双子-」でも、第1シーズン「DARKER THAN BLACK -黒の契約者-」の中核だったテーマ、「失ったモノを取り戻す」を引き続き強く押し出していく、という方針がよく分かりました。

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「失った能力」を取り戻せ

 何かよく分からない装置の副作用で、黒さんの能力は、黒さんの記憶(銀ちゃんとの離別)と一緒に、流星核?のペンダントに移動したように見えます。

 黒さんの能力の源である白さんは、元々アンバーさんと共に、契約者達に「仲間」という意識を芽生えさせる最初の変化をもたらした存在である以上、白さんにも色々と考えがあるのでしょう。酒ばっかりかっくらってるお兄ちゃんなんて嫌いよ、プンプン!とかは流石に無いでしょうけど。

 とにかく、失ったからには取り戻そうとするのがDTB。というワケで、黒さんは早く元の黒さんに…いや、ダメだ、そんな事したら、蘇芳・パヴリチェンコが黒さんにメロメロだ!あ、あああ、私は一体どうしたら…(オロオロ)

「失った人」を取り戻せ

「俺は銀を、あの女を、殺す…。」(黒)

 第1期でも黒さんは、アンバーさんから貰ったお守りを大事にしまっておきながら、口ではアンバーさんを「殺す殺す」と言ってたのを思い出しました。

 ………

 ……

 …

 黒さん、全然学習してないのな!相変わらずニブチンのオバカさんだね!(バカにしてます)

 あと、言うまでもありませんが、第1シーズンの仲間と同じような関係を作ってしまった黒さん、しっかり「取り戻して」いますね!

第1シーズン嘗ての大事な人、アンバーを殺すのが目的(だと黒さんは思い込んでる)だったが、最後は真意を知って誤解が解けた戦闘員の黒、観測員の銀、狙撃手の黄、諜報員の猫が衝突の中で仲間として纏まっていく
第2シーズン嘗ての大事な人、銀を殺すのが目的(だと黒さんは思い込んでる)だったが、最後は真意を知って誤解が解けた戦闘員の黒、観測員のジュライ、狙撃手の蘇芳、諜報員の猫が衝突の中で仲間として纏まっていく(だろうね、そりゃそうだ)

 それにしても、黒さんはホントに小さい子が好きね!きゃ♡


「失った愛」を取り戻せ

「命は取らずにいてやったのに…。」(ターニャ)

 ゴキブリを操作するという、ある意味最悪の能力で、恋人のニカをゴキブリに食い殺させたターニャですが、一度見逃した、という時点でターニャの「合理的思考」の揺らぎがあったという事だと思います。結果としてニカを殺してはしまったけど、ニカが契約者となってしまったターニャを何度でも赦してくれた事で、もうターニャは十分取り戻しているように思います。

「一緒に…帰ろう、ターニャ…」(ニカ)

 あと、ターニャが紫苑の存在を知らないと言っていたのは興味深いですね。単純に博士がMEの研究結果の報酬として、紫苑の記憶を消去しただけかもしれませんが、そもそも「紫苑・パヴリチェンコ」という存在自体が存在するのか、という面白い疑問が湧いてきます。

「そう、私とお前は友達だった。だが、紫苑という弟の存在は聞いた事すら無い。実在するのか?本当はお前の事ではないのか?」(ターニャ)

 それにしても、ターニャの恰好が一々エロいのは、とってもけしからんのでもっとやってください!(バカ)


「失った心」を取り戻せ

「僕は嫌だ!人が死ぬのも、殺されるのも!もう、嫌なんだよ…」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 ↓

「契約者なんて、みんな、死んでしまえばいい…」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 あれだけ失う事を悲しんでいた蘇芳・パヴリチェンコが対戦車ライフルを撃ちまくる姿は、悲壮で凄惨で、それでいて脊髄を掻き混ぜられたように美しさにぞくぞくします。

 レンズのような流星核の向こう側から取り出してきたかのような対戦車ライフル。黒さん・白さんの能力がそもそも反則級の「物質の変換」なんだから、それと「願いを叶える流星」である流星核がタッグを組めば、そりゃ対戦車ライフルぐらいは再構成なり、創造なり、転移させるぐらいは余裕で出来そうです。

 それと、肝心なのが、「ターニャにニカを殺した(ように見えた)」時点で能力が発動した事。ターニャに殺させたくなかった、見知らぬ人であっても、誰かが死ぬのが嫌だ。その代わりに自分が傷つく事を恐れない、優しい気持ち。蘇芳・パヴリチェンコは本当に良い子ですね。

 そして、その蘇芳・パヴリチェンコが、ターニャと同じ過ちを犯しかけたところで、制止した黒さんナイスすぎる。この子は、まだ戻れる。取り返せるのだから。

 ま、OPを見る限りでは、パヴリチェンコ博士もちゃっかりドールに人格を移植されて復活しそうですしね!わくわく!(外道

次回予告

 またロリコンの登場か!

 お前ら素敵だな!

おまけ

 ステオポニーが歌う「ツキアカリのミチシルベ」ですが、Twitterだと否定的な意見ばっかりだけど、私は好きだよ。毎日ヘヴィーリピート中。

ツキアカリのミチシルベ(アニメ盤)(期間生産限定盤)

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DARKER THAN BLACK-黒の契約者- Blu-ray BOX

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微妙に役に立つSunithaの第1期「DARKER THAN BLACK 黒の契約者」の感想はこちらで読めます。

2009-10-17

[][]第2話「堕ちた流星…」は難しく考えず波に乗って見ましょう!

 今回は、紫苑・パヴリチェンコが「流星」に祈った「願い事」が判明したのが地味に大事だったかな。例え、願ったものが猿の手とかだとしても、その思いだけは尊いモノなのです。

「大丈夫、蘇芳は僕が守るから!」(紫苑・パヴリチェンコ)

「だから、僕は誓ったんだ、紫苑を守るって。」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 今日は皆さんに悲しいお知らせがあります。

 先週の「DARKER THAN BLACK -流星の双子-」の感想で書いた、紫苑・パヴリチェンコの対価は蘇芳かもしれないって話ね、あれ撤回します。

 だって、紫苑・パヴリチェンコが(願いを叶える)流星核に接触した直前まで祈っていたのが「蘇芳を守る事」ならば、流星はその願いを叶えるだろうし。Sunithaは降参は早め早めを心掛けてるのでね!

 ただ、紫苑が本当に契約者なのか、という話は、まだグレーかな。OPでも何か双子ちゃんが出て来るみたいですし、先週も書きましたが、「黒白の兄妹の関係」と「蘇芳・紫苑のパヴリチェンコ姉弟の関係」は、DTBのお家芸の「よく似た人物同士の対比」というのに照らしても何らかの意味を持つはずですし。

 ほんじゃ、今回も元気よくふり返ってみましょう。だって「時は前にしか進まない。後戻りは出来ないんだ。」ってパヴリチェンコ博士も言ってたしね!

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二人の黒い死神

 新登場の葉月水無さん。黒さんとよく似てますねー。

 勿論血縁関係とかは無いでしょうけど、上から下まで、髪も含めて漆黒の出で立ち、黒さんの仮面に対してカラスマスク、ワイヤーを多用する戦闘スタイル。これは、妖怪キャラかぶり!(間違い)

 そうです、視聴者に二人が似ている事をアピールしているワケですね。

 はい、ここはしっかり乗って上げるのが礼儀です。

何故紫苑は蘇芳に男物の服を着せ、自分は女物の服を着たのか。

 多分、紫苑と蘇芳は恐らく「存在が混ざっている」からだと思います。

 テレパシーがある事、二人とも一人称が「僕」であること、これからもそういう例が出て来るかと思いますが、黒さん達が悉く蘇芳と紫苑を見間違えた程によく似ている二人。流石に紫苑がこれからも女装し続けるとは思いませんが(まあそれはそれで見てみたいけど)、これもまた、「蘇芳と紫苑は、二人の何かを入れ替える事が出来る」という事をアピールしているんだと思いますよ。

 はい、ここはしっかり乗って上げるのが礼儀です。

 もっとも、蘇芳/パヴリチェンコの一人称が「僕」になったのがいつからなのかは分かりません。少なくとも、二年前の回想では、蘇芳の一人称が一度も出てこないので確認のしようが無いのですが、どちらにしろ、蘇芳と紫苑の関係性を補強する材料になるでしょうね。

黒さん喪失者化?

「BK201が…、消えた…」(霧原未咲)

 清く正しいDTBファンであれば、みなさん分かってるかと思いますが、ハヴォックさん達喪失者と同じで、BK201の星は流れたのではなく「消えた」だけです。安心して復活の刻を待ちましょう。

 それにしても、霧原さんの出番がちゃんとあるなんて…。(ひどい)

次回予告

 極悪極まり無い次回予告。いなくなってしまった銀ちゃんにここで出番とか、スタッフのみなさんはよく分かってらっしゃる!あんたら鬼だな!(ほめてます)

 あー、それと、DVDの偶数巻に、銀ちゃんのOVAが付くらしいですよ?

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 お金無いのに思わずAmazonで予約してしまったよ!一体どこの契約者の能力だよチキショー!!

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DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 9(最終巻) [DVD]

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微妙に役に立つSunithaの第1期「DARKER THAN BLACK 黒の契約者」の感想はこちらで読めます。

2009-10-12

[]モモ

 Twitterでプリキュア実況してたら、感想書いた気になってたけど、実は書いてないことに気付いた。

 というか、何かもう連休終わりだし!ママン、時間泥棒が!時間泥棒が!

2009-10-09

[][]「黒猫は星の夢を見ない…」を楽しく見る為に

 まだ物語が何を目指しているのかははっきりとは分かりませんが、「突然壊れる現実」を突き付けられた蘇芳・パヴリチェンコという少女が、周囲から始まった崩壊が自分の身に及び、大人、あるいは契約者になっていく過程で、それでも自分の「夢」を見失わずに「答え」を見つけられるか、そこに注目していきたいとは思っています。

 とりあえず、「DARKER THAN BLACK -流星の双子-」を見て思った事を纏めてみた。

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流れ星〜願望機として〜

 さて、第1期第12話「壁の中、なくしたものを取り戻すとき… 後編」のこの台詞を覚えているでしょうか。

「流れ星っていうのはね、神様が天の蓋を開けた時に漏れる光なんだ。

だから、その時に願い事をすれば、神様に聞き届けてもらえるんだよ。」

 幼少時と現在の黒<ヘイ>さんの世界が比較される、このセリフはきっと重要。

幼少時の黒<ヘイ>さんの世界「流れ星−神様」
現在の黒<ヘイ>さんの世界「流星の欠片−ゲート」

 この関係を、「願いを叶える」という文脈で、「流れ星=流星の欠片」の線を等号で繋げると、「神様=ゲート」と導かれるので、「黒の契約者」を深く読み解きたい人は、このアナロジーは覚えておくといいんじゃないかな。(えらそう)

http://d.hatena.ne.jp/AlfLaylawaLayla/20070623

 多分誰も覚えていないと思うので、第1期を見ていた時に書いた記事をまるまる引用してみました。恐らく、大枠ではこのアナロジーが第2期、「流星の双子」でもそのまま当てはまる筈ですね。

 今話で初めて出て来た「流星核(?)」というのが、何なのかは分かりませんが、その形状や名称から考えると、第1期で出て来た「流星の欠片」と、懸け離れたものでもないでしょう。念の為に繰り返しますが、上の引用でも書いているように、「流星の欠片」というのは、本物の空の「流れ星」と対応していて、同じ「願望機」としての性格を持っていました。で、今話イントロで出て来たように、パヴリチェンコ父子も「願望機」としての「流れ星」について言及していました。

「パパ、流れ星が消える前に願い事を三回唱えると、その願いが叶うって本当?」(蘇芳・パヴリチェンコ)

 というワケで、まあ「流星核(?)」とやらも、似たようなものでしょう。

払い終えた対価〜蘇芳の対価とは姉〜

 紫苑・パヴリチェンコが「払い終えた」といった「対価」ですが、基本的には、対価というのは、使った後に払う「後払い」であり、「前払い」で払う場合は、黒の妹である「白」や、猫やアミダブ・カプールがそうであったように、「自分の体」の喪失で対価を支払った場合しか確認出されていません。

「時間だよ、パパ。対価は払い終えたんだ。」(紫苑・パヴリチェンコ)

 しかし、紫苑・パヴリチェンコは「自分の体」を失ってはおらず、失ったのは右目だけです。それはちょっと足らない気がします。

 ところで、第1期の時にもしつこく書いてましたが、私は、契約者の「対価」というのは「人間性の喪失」の代償行為として捉えています。その為、「対価を支払い終える」という状況は、取り戻すべき「人間性」、またはそれに相当する「何か」が無くなった場合に限られます。(多分)

 そう考えれば、紫苑・パヴリチェンコが払った対価として最も有力なのは、「自分の肉体」に相当するモノ、つまりは双子の姉、「蘇芳・パヴリチェンコ」に他ならないのでしょう。どういう形で支払ったのかは知らないけどね。

 或いは、逆に、蘇芳・パヴリチェンコ自身が契約者で、蘇芳が支払った対価こそが「紫苑・パヴリチェンコ」という事もあり得ますけどね。たとえば、黒さんの場合は、妹が「自分の体」を支払った事で、黒さん自身は「対価」を払うことなく(実際はそういうワケでもないんだけど)、能力を使えまくるというのもありますし、「黒と白の兄妹」と「蘇芳と紫苑の姉弟」というのも、微妙に交差しているようで、これも結構ありえるかも。

夢〜幼年期の終わり〜

 「夢を見ること」と「夢から醒める」事、これが一つには「大人になること」を意味している事は間違い無い。そしてもう一つが「」「契約者になること」、これも多分間違っていない筈。でも、残酷にそれらを要求してくる「突然壊れる現実」に対して頭を垂れるのが正解か……というと、恐らくそれは必ずしも正しくはない。

 「流星の欠片」がニックさんやアンバーさんの願い・夢を叶えてくれたように、願望機としての「流星核(?)」とやらが、存在する以上は何らかの形で「夢」は叶う。それは間違いない。同時に、願った全ての「夢」は叶わない、これも間違い無い。何しろ現実は厳しいから。

 だって、「契約者になって変わってしまったターニャや紫苑」、「死んでしまった父親」、それらが全て丸く収まるワケ、ないじゃないですか。

まとめ〜蘇芳・パヴリチェンコ〜

 とりあえず、第1話の段階で私が考えられるのはこれぐらいかな。

 他にも、蘇芳の持ってるカメラが黒の天体望遠鏡に当たるだろうとか、いくつかネタはあるけれど、ま、そゆことで。

微妙に役に立つSunithaの第1期「DARKER THAN BLACK 黒の契約者」の感想はこちらで読めます。

次回予告

 何かよく分からないけど、DARKER THAN BLACKで色々酷い目に遭いそうな蘇芳・パヴリチェンコは可愛いと思います!(バカ)

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DARKER THAN BLACK -黒の契約者- 9(最終巻) [DVD]

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2009-10-04

[][]亡念のザムド最終回を迎えて〜ザムドは難しくなんかない!〜

「ありがとう、愛してる。」(アキユキ)

 

「私も、愛してる。」(ハル)

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 宛名が無いと、手紙は届かないですよね?だから、そもそも名前が無いままで死んでしまったヒルコ達には、そのままの状態では「メッセージ」は届かないんです。だからこそ、アキユキは、「アキユキ」という自分の名前を呼ばれる事で、相手からの思い、「魂の声(みたいなもの)」を受け取る事ができ、自分自身に戻る事が出来たんです。だから、名前を与えられないまま死んでしまったヒルコ達の嘆きとリンクしているヒルケン皇帝に「アキユキ」という名前が、宛名がもらえたことで、ヒルケン皇帝を構成していた全てのヒルコ達の闇、即ち、「自分宛の声が聞こえない状態」から、「自分宛の声が聞こえる状態」になる事が出来たのです。

 そして、名前をもらえた無数のヒルコ達は、ナキアミによって胎動窟でもう一度「生」を受け取る為に眠りについた、という事ですね。

「どうしてかな、何だか懐かしいよ。お前と戦うことが。」(アキユキ)

 

「教えてやろう、それは私が、お前の中のもう一つのお前だからだ。」(ヒルケン皇帝

 

「俺の中の俺。」(アキユキ)

 

「そう、お前の中の闇。

私はずっとお前を愛し、憎み続けていた。」(ヒルケン皇帝

 

「そうか、ありがとう、よく頑張ってくれた、アキユキ。」(アキユキ)

 

「アキユキ。それを私に。」(ヒルケン皇帝

 

「ああ、命を与えるわけにはいかないから、君の空っぽの胸に、俺を証すたった一つのもの、俺の名前をやる。」(アキユキ)

 

「我を、忘れるぞ。」(ヒルケン皇帝

 

「大丈夫、何度でも乗り越えてみせる。」(アキユキ)

 私自身、この物語の全てを理解しているなんて事はないですし、これは私個人の感想であって、人に押しつけるつもりもありませんが、ザムドを見る前に聞いた前評判にあった、「理解不明のラスト」とかいうのは、それは何にも考えてないで画面見てるからではないかな、と思います。ちゃんと考えながら見ていたら、何かしらメッセージは受け取れるように出来ているんですよ。だって、ザムドは「視聴者」宛ての手紙なんですから。


本編感想

 と、いうわけで、折角途中まではザムドの感想書いてたので、最終回ぐらいは感想を書こうと思います。

 最終回まで見て思ったのは、「アキユキ」という物語の最初から叫び続けられてきた「メッセージの授受」と、「母と子」というキーワードが見事に結実したラストという事でした。

メッセージの授受

 「メッセージの授受」の観点では、前からここで半端に書いてた感想や、Twitterに書き続けてきた事の繰り返しになりますが、その媒体が「声」だろうと、「手紙」だろうと、それが伝えるのは「魂の響き(みたいなもの)」なワケです。それを第一話でザムドに生まれ変わって、「赤子」にまで戻ってしまったアキユキに「伝えるコト」を教えてくれたザンバニ号のみんなが、「届かない手紙は無い」と、みんなの声は必ず届くと「宛先不明」の手紙を空に飛ばすシーンは印象的でした。25話の時点では気付かなかったんですが、この「宛先不明」の手紙は、必ずしも名前がある人間に対してだけ送られたものではないんですよね、「名前が無い魂」達に宛てたという意味での「宛先不明」もあるんですよね。

 アキユキがヒルコ達に「アキユキ」という名前をあげたから、今まで「メッセージ」を受け取れなかった魂達も、「メッセージ」を受け取れるようになった、それを踏まえて見ると、アクシバ達が手紙を空に飛ばしたのは、非常に空気を読んだ行動だったと思います。

 ま、というわけで、アキユキを呼び続けていたハルの「声」がアキユキに届いていたように、伊舟達がナキアミに投げかける「声」や、アクシバがナキアミに宛てた「手紙」はナキアミに届いているのです。だからナキアミも帰ってきます、必ずね。

母と子

 「母と子」の観点では、ナキアミは最初から「母」としての要素を持ち続けていたワケなんですが、25話でサンノオバによって禊ぎを受けたコトで、本当の意味で「母親」の資質を備え、最終話である26話では、「アキユキ」と名付けられたヒルケン皇帝だった存在を、この世に産み直す為に、胎動窟という母胎に同化したワケ。

 一応補足しておきますと、胎動窟が「母胎」である理由というのは、名前が示すのは勿論、「日輪の禅(?)」を行う場所の壁面が細胞を模していたり、胎動窟が水で囲まれているコト、即ち羊水に囲まれているなどがメタファーとなっています。そして、「ヒルケン皇帝」そのものである「闇」を球体に変えたシーンは、受精卵が細胞分裂をしていく様を逆転させているんですね。

 もともと死産で生まれてきた赤子に「偽りのヒルコ」を投与して生まれたのが「ヒルケン皇帝」であり、「生」の代わりに「死」を付与されて生まれてきてしまった、捻れた存在なんです。「無」の中から「生」を受けてこの世に生まれてくるはずだったのに、人為的に「死」を与えられて生まれてしまったから、「生きているのに死んでいる」状態だったのです。だからずっと「ヒルケン皇帝」は泣いていた。そんな彼をサンノオバは、母として安らかに葬ろうとしますが、それでは「ヒルケン皇帝」は勿論、他にも沢山の人が犠牲になる。だからナキアミは、「ヒルケン皇帝」が持つ「死」をルイコンの流れに返して、もう一度「生」を与えようとしたんですね。


総括

 駆け足で半年に渉るザムドの「メッセージ」を纏めてみたワケですが、半年間楽しませてもらえたなーという感じ。

 放送開始した第1話の時点では、作品の方向性がいまいち分からなかったんですが、第2話で「母」、第3話で「メッセージ」というキーワードが見えてきて、第4話で「母親最強」だと分かってきて、第5話で「手紙」という媒体が出されて、それまでのキーワードが結合されて……と、初めの1ヶ月で作品の背景や作中前などがしっかり確立されたのは良かったですね。衒学っぽく最後まで曖昧に通すのかと思いきや、意外やかなりの初期で分かりやすく解説されていたんですよ。

 その後は、登場人物達が抱える問題点を提示していき、ザンバニ号の座礁のあたりで、問題点の解決に転換していき……と、非常に丁寧に物語は展開していきましたね。

 笹村のおばあちゃんが「蜜柑を投げる」のも、「未完を投げる」のとか思ってましたが、物語が進むにつれて、「(メッセージを)ナイスキャッチ!」という意味で、ちゃんと言葉にして伝えましょうね、という意味だったりと、物語の理解を助ける描写もかなり充実してましたしね。

「ナイスキャッチ!」(笹村のおばあちゃん)

 と、いうわけで、「ザムドは理解不能」という風評は、少なくとも私にとっては、全然そんなことなくて、寧ろ分かりやすい物語だったな、という結論。ま、騙されたと思って第1話から見直してみなよ、面白いから。

Kylee meets 亡念のザムド

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2009-09-30

[][]まんがタイムきららキャラット11月号&かなめも第3巻購入

まんがタイムきららキャラット11月号

ナミコさん目当てに初めて購入。

 ページを開いた瞬間、ナミコさんが愛しすぎて私は泣いた。

GA 芸術科アートデザインクラス music palette

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かなめも第3巻

 アニメの事は半ば忘れようとしてたけど、久慈院さんだけマンガにアフレコされるのは何でだぜ。(病気)

 ほぼ一巻まるまる久慈院さん特集だった。ってことは一年近く久慈院さん漬けかよ。作者病気だ。(ほめてます)

かなめも (3) (まんがタイムKRコミックス)

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YAHHO!!(初回限定盤)(DVD付)

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