訳語確定

  • Element (vier E.en) 1.境位 2.元素 3.エレメント→ 5.Essentz(quinta essentia)。エッセンス。あるへみ。
  • Eigenschaft 固有性(性質とはしない;Qual[ität]と区別するため)
  • Wesen 本質、あるいは本質存在、「在る物」(なので Essentz は本質とはやらない。究極物質ではあるだろうけど)
  • Ichheit / Selbheit 我性 / 自己性
  • Verstand / N:理(ことわり)、理解。神的な理解で>理性。「理」あるいは「知解」。×知恵(f. Sophia, Weisheit)
  • / Vernunft 理性 N踏襲。

見取り図

  • 自然、もの、しるし
      • 1. Sig.
      • 2. 抗争
    • 外的な自然へ
      • 3. Myst. Q.d.N.:「しるし」から7つの「姿」:語りだしとしての「しるし」
        • 4. 四つの元素/境位と星辰(7つの)自由の欲と惑星 SR4.25-41. vgl.SR11
        • 5. 三原質、とりわけ硫黄(Sul-Phur)の死(vgl.SR.13)
        • 6. 抗争2:M−水と油(火と水)
  • 外的自然の頽落、そこから内的自然への回帰
    • 原初的状態からの頽落 vgl. J.J.Rouseau
      • 7. Abfall vom Paradeis; s.XX-3-'04
    • 外的な自然
      • 8. 硫黄(SP)/分裂 種差
      • 9. Sig.2 「示す」bezeichnen 内から外へ
    • 頽落した人間=自然の回復
      • 10. Kur.
        • 追記: 生の七つの姿、母の七つの国 10.65-80 10.65 (銀)=平信徒=ルナ; 変易性 ただし「第七の国」についての記載はない(s. SR12)。
        • Mは「第四の国」・「第六の国」V、愛、洗足−へりくだり:キリストとして自己顕現−十字架
    • キリスト論+終末論的復活観と自然の回復としての救済*1
      • 11. 「プロセス」キリストの受難と死と復活の/ ここで、(受肉=<”受難”)=[”死”>の死=/|”復活”]
        • 第六の国(=M、「ひびき」の)の奇跡 SR11.XX s. XX.3.'04
        • 11.XX Ph.Wk. s. XX.3.'04 Kur.2
      • 12. 第七の姿:自然の完成/回復 s.16.3.'04+治癒3(kz.Summe: SR12.29-Ende d.SR12)
      • 共に鳴る=共存するものの世界、神の喜ばしき戯れ SR12.13-17, bes. 13,15
      • 原初への回帰 SR12.17
  • 実践
      • 12.29- k.Summe d.Ph.Wk.
      • 13. 霊と体の対立/抗争3+治癒4 vgl.1Col.
    • 2周目:根源悪/善 二者の交互性*2
      • 14. 三原質の「輪」(Rad) vgl. Esek.1:15(->Apok.), SR3
      • =根源悪/善の「誕生」と神の栄光の「顕われ」vgl.SR3
      • 15. 意志、その起源、そこでの善悪の交互交入
  • まとめ 永遠への回帰 Sig.3. (vgl.SR1)
    • SR16 "V ew.Sig. u. himm. Freude, warum alle Dg.e in Boes u. Gut sind eingefuhret worden*3?"
      • 16.2 「永遠のしるし」神の顕われとしての被造界の外化、語り出し(SR16.3)としての形成=ひびき
      • 16.3 オルガン e Orgel
      • 16.4- 神のうちなる自然とその顕われとしての外なる自然
      • 16.10-12
      • 16.13 はい、死も、それ自体としては*4良いのですね。冥界 明快だね。
      • 16.17 「みな楽器」。
      • 16.29- A B C im grossen Mysterio.
        • 16.35- Gen. Jakob:-) -> Von Gnaden Wahl u. MM
      • 16.41- 恩寵の招き:ケノーシス 16.42 神の選び 16.44 だが究極に選ぶのは君だ
      • 16.47 鏡としてのSR(vgl.SR3)、「大いなる神秘へのいと明るき扉」
  • 結語16.48:ゆんゆん。「百合が山越え谷越え地のあらゆる果てで花開く。求むる者は見出さん。アーメン」
    • 元ネタ*5ありそうなのだがわからん。教えてはてなダイアリー!びって偉い人!(まて) 「一つの百合」と単数なところが怪しさ大爆発です。塊根だけどさ……まて。一つの根から群生したようになる品種がユリ科にはあるのでしょうか?まじご教示待つ。

*1:Bには「救済」の文字はあまりない

*2:N谷は明言していないが、この発想はすごい。Bがグノーシスというのは違うだろう:BのGはあくまでも人格的だ−確かに伝統的神概念を「底なし」に踏み破ってはいるが

*3:うひょー。でも自由意志論だよな靴屋。『奴隷意志論』への靴屋の感想を激しく希望します。

*4:SR16.8帰結/反復。ただし「時間的なもの」に限る。永遠なものはそれ自体生であり死と無縁なので、死と永遠なものは接点を持たない。ゆえに「受肉」= Menschwerdenを要する。

*5:vgl. 雅歌2.12, Isa27.6. aber nicht ganz eingestimmt

宿題解決?

昨年あるところにメールを投げたのだが

│ゲルノート・ベーメ「ヤーコプ・ベーメ」G・ベーメ編、伊坂・長島監訳
│『われわれは「自然」をどう考えてきたか』どうぶつ社、一九九八年


│ 上掲論文のなかに、これは表題通り自然哲学通史本って読んでるよねきっと
│ 引用
│「そのさい、弁証法という表現はベーメにとっては、…略すぞ…一層ふさわし
│ く、…略…、ベーメの自然プロセス全体*1は、言語的プロセスとして、あるいは
│ より一般的に言えば、コミュニケーション的プロセス*2としても考えられるので
│ ある」(S.214上)

自然を力動的プロセス、かつ「意味あるもの」と見る視線がこの時期の自然哲学の前提である。それゆえに自然理解はこのプロセスに関与しうるとの構想が生まれる。自然諸物(もの)は静態的ではなく、化学的で、可変で、力動的なプロセスの中にあるものとして捉えられる。ここで「意味あるもの」は「しるし」Sig.と呼ばれる。「しるし」は、Pケルスス以来一般に使われる概念であって、Bの独創ではない。Bの独創はそのプロセス展開の独自性、すなわち「しるし」と「ひびき」概念の連関にこそある。「しるし」の「ひびき」を聞くことが自然の理解であり、返して「ひびく」「しるし」は自然の「かたり」、「語る言」である*3

その返しが

 #すごいぞヤコブ! さすがはベーメ! ビバあうろーら!

SRだって。という話はおき、同感です。アウローラはSig.概念知る前だから、語法が違うけど。

なので、G.B、表現としては新しいかもしれないが、靴屋解釈としては

極めてストレートな、というか正直な正面突破な読み

だということはテキストを当たったら分かったので、「解答」はいいです。でも意見募集中。

靴屋の自然概念(自然「プロセス」概念)とことば=キリスト概念(キリストのケノーシスとテオーシスのプロセス)の連関から、当然出て来得る穏当な解釈だよな。G.B.の読みって。あ、事後承諾サンクス、しかしML同報で公開私信だろ、そもそも?

  • '94年にネットニューズを「バロック的」と形容したのも確かおぬしよの。

メールの公開は一般には著作権法では攻められない、という話もありますが法学者の意見やいかに。もっともここで賭けられるのは「信義」なので一般にはお勧めしません。いやまずいなら消すし。

  • アベラール・エロイーズ往復書簡ってそういう意味でもすごい。特に第五書簡。えげつない手紙の極致。

ちなみに本当にやばいネタは私はメールでも送りません。その意味でも amazon.com とかは好きではない。クレジットカードナンバーを伝送するのは怖い。

追記: いずれにせよこちらのほうが格段に読みやすいでしょ? 著作権うんぬんは純粋に関心の問題。最高裁判決がないので意見が分かれるところとも聞く。

  • 君が争わないと予見した上で、争う場合開示されたほうにはどんな武器があるのかという純粋な興味。ちなみに私は論争だの裁判だの うざいこと は嫌いです。「コスタリカン」?

*1:Gernord B.の用語と思われる

*2:vgl.1.3: ひびきは他者理解の可能根拠として考えられる

*3:SR1.1f.