初秋のウィーン・ブダペスト16日間の旅 その1

 9月20日(福岡前泊)から10月5日までの16日間、ウィーンとブダペストを訪れる旅行に出かけてきた。今日から何回かに分けてそのレポートを記していきたい。
 初回の今日は、旅程や旅行手配の仕方、費用、旅の目的などの概要を書いていきたい。

 旅程は、長崎→福岡(1泊)→ヘルシンキ経由→ウィーン(9泊)→ブダペスト(4泊)・ヘルシンキ経由福岡行き機中(1泊)→福岡→長崎という15泊16日間のコースだ。

 今回、利用したフライトは、本欄「マイレージを利用して提携航空会社の運航便を利用」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20160226で紹介した、「フィンエアーのページ」https://www.jal.co.jp/jalmile/use/partner_air/partner/ay/に出ていた福岡−ヘルシンキ−ウィーンという往復旅程の変形で、往きがウィーン、帰りがブダペストからというフィンエアーhttps://www.finnair.com/jp/jp/利用のオープン・ジョーの旅程。要したJALマイレージはエコノミーで50,000マイル、ビジネスで80,000マイルだった。このほかに空港税や保安料など15,500円がかかったが、この時期燃油サーチャージは不要だった。
ちょうど、13万マイル近くマイレージが貯まっていたのと、一部の期限が11月末だったので、今回は、ビジネスクラスを利用してみた。

この期間を選んだのは、ウィーンで4日間の間に3つの異なるプログラムのズービン・メータ指揮によるウィーン・フィル演奏会が聴けることが分かったのと、乗ってみたいと思っていたフィン・エアーの福岡−ヘルシンキ便が10月9日で今シーズンの運航を終えるからだ(2017年はヘルシンキ発4月27日、福岡発4月28日から運航再開の予定)。

 いつもなら、音楽会シーズンが本格化する10月後半に出かけることが多かったのだが、今年は早めに出かけることになった。おかげで、ホテル料金は高い時期に当たり、しかも第一希望の定宿としていたホテルは7月後半の予約段階で満室だった。

ウィーンのホテルはこのところ定宿としていたHotel Royal http://www.kremslehnerhotels.at/en/hotel-royal-vienna/が取れなかったので、以前何回か泊まったことのあるオペラ座近くのAustria Trend Hotel Astoria http://www.austria-trend.at/Hotel-Astoriaにした。
  ブダペストもこのところ定宿としていたSofitel Budapest Chain Bridge http://www.sofitel.com/gb/hotel-3229-sofitel-budapest-chain-bridge/index.shtmlが取れなかったので、ドナウ対岸ブダ側の地下鉄2号線Batthyány tér 駅から歩いて5分ほどにあるドナウ河に面した Novotel Budapest Danube http://www.novotel.com/gb/hotel-6151-novotel-budapest-danube/index.shtmlを取った。今回のブダペスト訪問の個人的テーマは「国会議事堂」だったので、少々無理をしてExecutive Room with River Viewの国会議事堂がドナウ河を挟んで正面に見える部屋にした。この部屋は発泡酒やワインも入ったミニバーの利用が無料で(補充はないとのことだったが毎日補充されていた)、備え付けのNespressoマシンで自由にコーヒーを味わうことが出来るなど特典がいっぱいで充分に元が取れた。

ホテルの手配は、いつものようにExpedia https://www.expedia.com/とアップルワールド(サイト名はホテリスタに変わっていた)http://hotelista.jp/を比べてチェックしたが、今回は、リピーター割引が効き、朝食付きのプランや部屋選びの選択肢が多かったアップルワールドで2都市とも予約した。


 福岡空港国際線ターミナルは、私の住む長崎から高速バスで2時間20分ほど。午前5時半発の始発に乗れば、7時50分に国際線ターミナルに着くので、出発当日の移動にすることもできるのだが台風シーズンであることも考えて前日の内にJRの特急「かもめ」で博多まで移動する旅程を組んでおいた。案の定 台風16号が発生したがスピードを速め20日昼頃には四国方面に向かったため影響を受けずに済んだ。

 ヘルシンキ行きAY76便は9月21日09:39に福岡を出発し、13:39にヘルシンキへ到着(日本との時差6時間)。ここで、シェンゲン協定国への入国審査を受け4時間弱の待ち合わせ時間をビジネスクラス・ラウンジや免税店の下見で過ごし、ウィーン行きのAY767便で17:26にヘルシンキを出発し、18:39(ウィーンとの時差1時間)にウィーン着。
 フィンエアー福岡発着便の運航日は福岡行きが火曜と木曜、土曜、ヘルシンキ行きは水曜と金曜、日曜となる。ちなみにフィンエアの2レターコードAYは旧社名のAero Oyに由来する。航空関係の略号は知っておいた方がなにかと便利なので興味のある方は本欄の「航空・旅行業界で使う略号をマスターしてみよう」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050208をご参照のこと。

 AY76便の機材はエアバスA330-300型機で、座席数は263席(ビジネス45席、エコノミー218席)。ビジネスクラスのシートhttps://www.finnair.com/jp/jp/business-class-long-haulは、フルフラットだがJALANAのようなパーティションによる個室感はない。また、食事や飲み物などのサービスも北欧らしいシンプルさで、個人的には好感が持てた。しかし、日本の航空会社やエールフランスのような競争によって磨き上げられた洗練さは期待しない方が良いようだ。

JALは成田発のヘルシンキhttp://www.jal.co.jp/inter/route/helsinki/を、ボーイング787-8の機材で毎日運航しているが、JALマイレージ利用の場合、ヘルシンキまでは 利用できても、それから先のウィーンなどを組み込むには、JALマイレージバンクの提携社特典航空券>フィンエアーhttps://www.jal.co.jp/jalmile/use/partner_air/partner/ay/にある「モデルプラン」で別途マイレージを交換しなければならない。この時期、ヘルシンキ−ウィーンのビジネスクラス往復は35,000マイルだった。

本欄、「ビジネスクラスを割安に利用する方法を発見」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20150930で紹介したJAL海外ダイナミックパッケージ(航空券+宿泊)https://www.jal.co.jp/intltour/jaldp/を利用するケースでも、ビジネスクラスは同様にヘルシンキまで(エコノミーはウィーンまでの乗り継ぎ便を組み込むことも可能)で、ヘルシンキに少なくとも1泊(帰りも含め最低2泊は必要)した上に別途「モデルプラン」を組み込む必要がある。夏の、ヘルシンキも観光したいという人にはかえって良いかも知れない。

フィンエアで出発する5日ほど前には、フィンエアーのタクシーを事前に予約するCabforce https://finnair.cabforce.com/というページからウィーン空港到着時の定額タクシーの予約もしておいた。これは、39ユーロで(チップ不要という立て前)、空港の通関後のゲート前でネームボードを掲げて迎えてくれるというもので、料金もクレジット・カードによる事前決済なので、空港での両替などをする必要もない。ふだんなら、シティ・エアポート・トレイン(12ユーロ)と地下鉄でホテルへの移動をするのだが、日本時間にすると午前2時頃の移動となるので、疲れを考慮して事前予約タクシーにした。料金的にもシティ・エアポート・トレインの到着駅からタクシーを利用した場合と大差はない。


往路に、フィンエアーの機内誌で機内で提供されるワインを中心にアルコール類のインターネットによる事前予約 http://www.preordershop.fi/SetLocale_en_GB.doが可能で、帰国便の機内で受け取れることに気づいた。もちろん、化粧品やアクセサリー類など他の免税品も予約注文可能だ。
 機内のワインが美味しくコストパーフォーマンスもよいものだったので、旅行中に検討の上、注文をしてみた。というのも、機内への液体持ち込みの検査が厳しくなって、市中で買ったワインの機内持ち込みが不可能なことと、空港の免税店で買ってもそれほど市価より安いわけではなく(むしろ高い場合もある)、乗り換えなどで持ち歩くのも大変だからだ。シェンゲン協定参加国以外の乗り換えでは没収されてしまうことさえあり得る。

 また、以前、本欄「ウィーン・ブダペストの旅 番外編 その1 ワインの別送」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20131212で書いたように、現地のワインショップで免税扱いで購入して日本に別送品として送る場合でも、送料と税金等で1本当たり1,600円弱のコストアップとなる。

そこで、今回は、帰国便出発の5日前ほどに、機内で味わったものを中心に、白ワイン2種類3本と赤ワイン3種類3本の計6本をネットで注文しておいた。注文のワイン6本は、ヘルシンキからの帰国便に搭乗したときに、自分の席に安全ベルトを締めて密封ビニール袋に入れられ鎮座していた。支払は、機内で後述するSony Bank WALLET で済ませた。

福岡空港に着いたときは、税関で免税枠超過3本分の400円の税金を払って通関。帰りは、高速バスを利用して長崎まで戻ったが、福岡空港のヤマト宅急便カウンターで預託荷物としたスーツケース(25kg)と食材や本を入れたソフトバッグ(10kg)は自宅に送った(2個で2,392円)。このソフトバッグ(MILESTO ポケッタブルボストン 35L)はなかなかの優れもの。面マジックテープ付きで、スーツケースのT字型ハンドルのキャリーにも固定でき、旅行の際に増えた荷物を収納するのに便利。


 ヘレンド陶磁器11点やPCなどの壊れ物の入った機内持ち込みバッグ(これまた優れもののHIDEO WAKAMATSU のバックパックとしても使用できるキャスター付き3wayトロリー)とワイン6本を入れた100円ショップであらかじめ買っておいたテトロンバッグ(200円)だけを持って高速バスに乗り帰宅した。と言っても、2つで25kgの重さだったが。

次回以降は、ウィーン・フィルのチケット入手法も含めたウィーン滞在、国会議事堂見学や市場での買い物を紹介するブダペスト滞在、そして今回初めて利用してみた“「ソニー銀行のキャッシュカード」と「Visaデビット」がひとつになりました”というSony Bank WALLET http://moneykit.net/visitor/sbw/の使い心地についてレポートしていきたい。ちなみに、Sony Bank WALLETは実に便利で、外貨入手法としても交換レートが有利だった。




■今日のブックマーク&記事■

□A Map Of Wireless Passwords From Airports And Lounges Around The World (Updated Regularly)
https://foxnomad.com/2016/04/26/map-wireless-passwords-airports-lounges-around-world-updated-regularly/
《上記はJOHNNY JET'S TRAVEL PORTAL http://www.johnnyjet.com/で紹介されていたサイト》