燃えよ剣 司馬遼太郎
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/09/01
- メディア: 新書
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まあ、俺の登場人物に対する印象の変化は、ドラマの方の俳優陣が頭の中にあったからというのもあるだろうけどさ……(熱心にドラマを見始めた時期にこういうの読むと絶対そうなるよなーと自分でも思うけど)。まず近藤勇。ドラマほど土方には惚れられていないように見えた。しかしその器、資質についてはほぼ同じような印象。土方は近藤の政治家化、思想家化を本当に嫌がっていたんだなあと思ったのであった。脳内イメージはついつい香取慎吾なんだけど。次に沖田総司。わりと丁寧な言葉遣いで話す、という点ではほぼ同じ。ただ小説のほうがやや精神的に老成していたような印象。特に病気になってからは悟りを開いた者のように、一種の透明感というか神聖さすら感じた。ドラマだと藤原竜也なのでヤングに見えるんでしょうか。そして斎藤一。えーなんというか、函館から帰ってからもだいぶ生きてたんですよねー。オダギリジョーのかもし出す「クール」というイメージからはやや揺れ戻り、「ちょっとクール」くらいに戻りました。バランス感覚。でも一本筋の通ったいい男ですよね。最後まで土方について行こうとしたし。藤堂平助はドラマではまだ伊東派にガッチリ入ったところまでいってないんだけど、小説のほうはかなり近藤・土方を否定してたなあ。
あと、山南敬助(というかもはや堺雅人)は似たような印象。永倉ぐっさんも同様。松平公に提出した建白書のくだりはあまり出てこなかったけど、このあたり司馬ビジョンではどういう風にうつったのだろうかなあ。それと、土方も似たような印象、と書いたけど、ドラマではまだまだ土方さんの鬼っぷりは抑えられてるほうなような気がした。やっぱり土方自身が剣で闘って殺すシーンがないからかなあ。ドラマの方でも土方函館編を、番外編でいいからやってほしいくらいに思う。敗色濃厚時にここまでギラギラに輝ける男は、すごい。あー、新撰組血風録が読みたい。同じタイトルのドラマがちょっと前まで大阪放送でやってたんだよねこれ。これまたキャストが激シブにかっこよかった。何回かに1回ちょろっとづつしか観れなかったので、再度の再放送を心から所望する所存。いやしかし、京都に生まれて良かったなあとまたしみじみ思った。ここはすごい観光地だよなあ。A
はてなダイアリーガイドブック 水野貴明・株式会社はてな
はてなダイアリーガイドブック―ウェブログでつながる新しいコミュニティ
- 作者: 水野貴明,はてな
- 出版社/メーカー: 毎日コミュニケーションズ
- 発売日: 2004/05
- メディア: 単行本
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さて本書ははてなダイアリーというこのサービスをより快適に利用するためのガイドブックである。その目的を達成するための本としては実に最適だと思う。とはいってもいきなり利用方法からスタートするのではなく、「インターネットにおける日記とは」から始まる点がいい。はてなダイアリーというサービス以前に、ネットと日記というカルチャーについてざっと触れられているのは親切だと思う。さらには「何を書けばいいのか?」という項目まである徹底っぷり。これですよね。いいです。かつて橋本治が手編みの本を書いたときに「まず毛糸を買う」というところからスタートしたのと同じです。そしていよいよ利用法。ログイン、登録等、「普通に読んでクリックしていけばたどり着くであろう所」まで書かれているので、本書を読めばとにかく方法的には絶対皆できるようになるんじゃないかと思います。
そしてその後、ジワリジワリとはてな独自の内容に入っていきます。小見出し、画象、ページ構造、書式整形、はてなツールバー。さらに奥地に進んで日記のカスタマイズ。ここはCSS含んで僕もよくわかっていないところだったので、本という形で情報提供されたことは大変嬉しく思う。この本の親切なところというかいいところは「読みながらやったら、とりあえずそこの部分はできる」というところだ。これねー、当たり前に見えてすごく大事なことだと思うよ。勉強の本読んで、該当箇所が100パーセント頭に反映されている状態と同じようなもんなんだから。理論と実践の一致。水泳の本読んで泳ぎが速くなるのと同じだ。著者である水野さんが実直にチャレンジして成功した経験なんだろうなと思う。
全体的なデザインも、「はてなダイアリー」という概念をうまいこと具現化した、青と白を基調にした色使いでとてもマッチしていると思います。上級者はさすがにこのガイドブックに載っている項目はほぼマスターしていると思うけど、初心者から中級者まで幅広く使えるんじゃないでしょうか。