篤姫から勝と龍馬、そして西郷隆盛

　昨日、職場の先輩Ｎ氏と篤姫の最終回を論じ合っていたたら、話が勝海舟と西郷隆盛との江戸城無血開城の下りとなり、あの時の幕府側と官軍の武力差は圧倒的に幕府軍が有利であったのになぜ勝は江戸城を明け渡すといったのか、と言う話から西郷の姑息なやり口と窮地にいた西郷に花を持たせた勝のねらいとは何かに話が及んだんじゃ。
　
そこで出できたのが坂本龍馬。彼は誰に暗殺されたのか。Ｎ氏によれば、市中見回り組の佐々木只次郎に斬られたとあるが本当であったのかというものであった。実はこのとき一緒に暗殺されたのが陸援隊の中岡慎太郎であったが、当時この人の方が有名で坂本はまだ無名であったんじゃ。海援隊の坂本は中岡慎太郎暗殺のとばっちりを食ったようなものじゃった。
　
ここでまた登場するのが西郷。実は西郷と大久保利通は岩倉卿とともに武力で幕府をつぶす計画があり、大政奉還したあと帝を頂点として徳川も含め諸侯会議で国を動かす、つまり立憲君主国を目指していた陸援隊の中岡慎太郎を暗殺したかったんじゃ。これには中岡の出身地の土佐藩も嫌っていたので暗殺に傾いていた。坂本はもっと大きな夢、帝を廃しプレジデントが納める共和制の国をつくろうと考えていたけど、ますは中岡と同じく武力ではなくまずは諸侯の話し合いで決着させようと考えていたんじゃな。
だから西郷はこの連中が目の上のたんこぶだったんで、幕府側に密告で市中見回り組や会津浪士、土佐浪士が動いたという説じゃ。これは結構真実みがある話じゃ。西郷さんは今じゃ英雄じゃが、京都にいる頃、厚真藩江戸屋敷の藩士に命じ、江戸市中に流言や火付けをさせ江戸庶民の不安を募らせた姑息なことをやった事実があるからのう。結局、自分の主君であった島津斉彬の目指す薩摩による武力統一だけが心の支えだたんじゃ。
結局、Ｎ氏との話は職場で延々２時間近くに及んだが、話が尽きないのでまた歴史をかりませう…と終わったんじゃ。しかし、こういう話ができる人が少なくなったなあ。ちなみにＮ氏は来年３月で定年じゃきに。寂しくなるのう。

幕末ベンチャー 新選組と海援隊の経営学