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2007-11-12

シアラ青銅版 英訳からの重訳 断片 1

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シアラ青銅版の英訳からの重訳です。

英訳

404: Page Not Found › University of Michigan

原文

::: The Roman Law Library ( Last Update : January 25, 2015 )

::: The Roman Law Library ( Last Update : January 25, 2015 )

入れ子構造をリスト化しました。現存部分はボールド、修正部分はイタリック、推定部分はノーマルにしました。ヘバ青銅版は弓削達ローマ帝国の国家と社会』p.165−に抄訳がありますが選挙制度改革部分が中心です。アンティオキアについては『地中海都市の興亡』p.88-89、『年代記』2巻83節ゲルマニクスの栄誉決議の説明があります。

ナンバー	H006
タイトル	ゲルマニクスのための栄誉決議
言語	ラテン語
訳者	デヴィッド・ポッター
イントロダクション
スペイン南部のシアラから出土した3つの損傷がひどい青銅版は、元老院がゲルマニクス・カエサルティベリウスの甥で、シュリアで死んだ)にふさわしい栄誉を与えるに際しての援助を皇帝ティベリウスに依頼する書簡、に関する元老院決議を保存している。

この決議の一部は最初の2つの青銅版(ここで翻訳した)に保存されている。3番目の青銅版はゲルマニクスの栄誉についての最終決議の一部を含んでいるようだ。その一部はイタリアのヘバで発見された青銅版によっても知られている。本文は帝室の概念政権イデオロギーの発展に関する重大な証拠を提示する。

断片 1

n決して死ぬべきではなかったゲルマニクス・カエサルの記憶を保存する目的のために

  • …元老院は次の決定をした。
    • ゲルマニクス・カエサルの賞賛されるべき栄誉に関する元老院決議が可決されるべき事。
  • …またさらに、次の事柄が元老院の意にかなう。
    • この問題に関しては我等が第一市民*1ティベリウス・カエサル・アウグストゥスの助言と共に実行されるべきである。
    • 書き留められた諸見解の写しが彼に与えられるべきである。
    • 彼はいつもの節度と共に、次の全ての栄誉の中から選択すべきである。
      • 元老院が可決されるべきと考えた栄誉。
      • *2が望むあらゆる栄誉。
      • *3の母アウグスタ、ドルスス・カエサル*4とゲルマニクス・カエサルの母*5もし可能ならば彼*6の妻*7彼らの協議の対象とし*8、彼らが適切と考える栄誉。

この問題に関して決議された。次の事柄は元老院の意にかなう。

  • 大理石凱旋門
    • ルクス・フラミニウスに公費で建てられること。
    • そしてすでにガイウス・ノルバヌス・フラックス*9によって神君アウグストゥスとアウグストゥス一家*10への彫像が建てられている場所にべられること。
    • それには征服された諸民族が描かれ、凱旋門の正面の文字の銘文は次のように言う。ローマの元老院と市民は、ゲルマニクス・カエサルの記憶のためにこの大理石の記念物を捧げる。なぜなら彼は
      • 戦争でゲルマン人に勝利した。
      • そしてガッリアから彼らを排除した。
      • 軍旗を奪回した。
      • 裏切り者によるローマ市民の軍団の大虐殺*11復讐した。
      • ガッリアに秩序をもたらした。
      • ティベリウス・エサル・アウグストゥスの命令に従って当該地域の諸王国に秩序をもたらすために海の彼方の諸属州にプロコンスルとして派遣された。
      • アルメニア王を置いた。
      • 彼に対する熱烈な歓迎を前にしても任務を中断しなかった。*12
      • 共和国のために死んだ。
    • 凱旋門の天辺には凱旋戦車に乗ったゲルマニクス・カエサルの像が置かれるべき事。
    • その周囲には父でありティベリウス・カエサル・アウグストゥスの実弟であるドルスス・ゲルマニクスと母アントニアと妻アグリッピナと妹ウィアと弟ティベリウス・ゲルマニクス*13と息子達と娘達の像が置かれるべきである。
  • もう1つの凱旋門が
    • シュリアの属州にあるアマヌス山の斜面に、
    • あるいはティベリウス・カエサル・アウグストゥスとその命令の権威の元にゲルマニクス・カエサルの保護され治められたそれらの地域の中で我等が第一市民ティベリウス・カエサル・アウグストゥスがより良いと考える何処か他の地点置かれるべきである。
    • その上に彫像を置き、その上にゲルマニクス・カエサルの功績にふさわしい銘が刻まれるべきである。
  • 3基目の凱旋門が
    • ローマ市民の軍団の冬季陣営と
    • 我等が第一市民ティベリウス・カエサル・アウグストゥスの弟のドルススに哀悼の意を表して軍団が始め、神君アウグストゥスの認可されて完成した塚の隣、のいずれかに建てられるべきである。
    • そしてその凱旋門の天辺にゲルマン人から奪回された旗を受け取っているゲルマニクス・カエサルの彫像が置かれるべきである。
  • ガッリア人とレーヌス河の此方に住まうゲルマン人に(神君アウグストゥスによってドルススの塚で犠牲式を催すよう指示された人々と同じように)毎年ゲルマニクス・カエサルの命日*14に、同じ場所で、公費で、黄泉世界の神々への類似の犠牲式を催すよう命じるべきである。
    • その時ローマ市民の一個軍団はその地にいるべきである。
    • それ*15はその日かゲルマニクス・カエサルの誕生日*16に犠牲を捧げるべきである。
    • それ*17は、この元老院決議に応じて建てられる凱旋門を通って行進するべきである。

次のことは元老院の意にかなう。

  • ゲルマニクス・カエサルを記念して大理石の墓碑をゲルマニクス・カエサルの遺体が荼毘に付された地、アンティオキアのフォルムに建てるべきである。
  • そして講壇をゲルマニクス・カエサルが死んだエピダフナエ*18に建てるべきである。


地中海都市の興亡―アンティオキア千年の歴史

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*1普通「元首」「第一人者」と訳されるがアシモフの『ファウンデーション』シリーズの用語にした

*2:ティベリウス

*3:ティベリウス

*4:ティベリウスの実子だろう。

*5:小アントニア

*6:ゲルマニクス

*7:大アグリッピナ

*8:?。あるいは「参加させ」

*9:?

*10:?

*11:英文そのままなら「ローマ市民の軍団の裏切りの大虐殺」

*12エジプトでの出来事か?

*13クラウディウス帝のこと

*14:紀元19年10月10日

*15:軍団

*16紀元前15年5月24日

*17:軍団

*18:おそらくアンティオキア近隣のダフネ

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