朝鮮学校いやがらせ事件刑事裁判を前に

はやいもので新年も明けて1月中旬。あっちゅう間に2月1日に京都・徳島で蛮行をはたらいた在特会が言うとこの「関西3勇士」の刑事裁判が始まり2月15日は民事裁判と連続して行われる。
ちなみに「3勇士」と最初紹介されていて、コソッと後で訂正している在特会のバッジ商品 →http://kamon.ocnk.net/product/185
あれ?4勇士じゃなかったのか?一人いないな。まあいいか。
ちなみにリンク先のバッジですが、N氏はいいのですがK氏がダブってA氏は入っていません。A氏は可哀想だな。おい。だから正確には「関西二勇士」バッジです。さらにこの恥ずかしい商品も説明のとこ訂正したほうがいいのじゃないかな?在特会さん。 http://kamon.ocnk.net/product/190
ねえ、頼むからしっかりしましょうよ。裁判あるんだから。

さて、相変わらずグダグダな在特会だが裁判に向けてやっと方向性を出すような人事を去る1月15日の全国大会で出してきた。
全国大会トゥギャリ→ http://togetter.com/li/87503
在特会人事→ http://www.zaitokukai.info/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=9


つまり京都朝鮮学校いやがらせ事件の首謀者と目される西村斉氏を京都支部長に復帰させる人事を、これまた民事被告である在特会副会長である八木氏が公表したのだ。八木氏によるとこれは「刑事でも民事でも、在特会の立場を堂々と京都支部長の立場で主張してもらう」という事らしい。
まあ、西村斉氏を含む「関西3勇士」というのは刑事において実刑をくらうボーダラインにいると噂されるのだが、まったく反省の色が見えない証明となるこの人事はそのまま堀の中に直行となる可能性が高いと言わざるお得ない。しかも、「関西3勇士」は保釈条件において恐らく団体構成員への「接触禁止」が言い渡されていると思うのだが、これは保釈条件違反ではないのか。人事を決めるのにまさか西村斉氏の承諾も受けずに八木氏が独断で人事を決めたとでも言い逃れるつもりなのだろうか。

さらに言うなら荒巻氏についても「12月26日 尖閣諸島北方領土は日本領土デモ  大阪」において通行人を装いデモを応援している。
8:42〜荒巻氏チラっと→ http://www.nicovideo.jp/watch/sm13142227
1:25〜さらに荒巻氏登場→ http://www.nicovideo.jp/watch/sm13142796 (ブレノ氏、証拠動画をいつもありがとう)
そしてこれら被告側の姿勢として、他に徳島県教組襲撃事件に絡み逮捕起訴された西村斉氏と当時未成年であった者がつい最近の昨年12月1日に執行猶予付き判決が出るや、すぐに似たような活動を行いさらに在特会活動に参加している。他にも朝鮮学校いやがらせ事件及び徳島県教組襲撃、戸田氏メガネ窃盗事件等の犯罪行為に加担し逮捕或いは取り調べを受けたメンバーらも似たような別団体及び在特会活動に復帰している。つまり彼らにとって現行法犯罪をおかしたとしてもその時をやりすごせばいいだけで、ましてやヘイトクライムにおける罪の意識を微塵も感じていない事を彼ら自身が証明している。

さて、今度の2月1日に京都地方裁判所において「在特会等の排外的な人々が祭り上げる勇士」である。在特会京都支部長N氏、在特会副会長川東氏、チーム関西代表荒巻氏、元主権回復を目指す関西支部長中谷辰一郎氏らの刑事裁判が行われる。その裁判の起訴状に掲げられた控訴事実・罪名罪状が朝鮮学校弁護団の第四準備書面にとり上げられていた。
以下はその紹介。(一部省略)

第一
被告人4名は永山と共謀の上、平成21年12月4日午後0時56分頃から同日午後1時42分頃までの間、学校法人京都朝鮮学園が設置する京都市南区上鳥羽勧進橋町23番地京都朝鮮第一初級学校南側路上及び同区と場勧進橋31番地勧進橋公園において被告人ら11名が集合し日本国旗や「在日特権を許さない市民の会」及び「主権回復を目指す会」等と書かれた名ののぼり旗を掲げ、同校長Kらに向かってこもごも怒声を張り上げ、拡声器を用いる等をして、「日本人を拉致した朝鮮総連傘下朝鮮学校、こんなもんは学校ではない」「都市公園法京都市公園条例に違反して50年あまり、朝鮮学校はサッカーゴール、朝礼台、スピーカーなどなどのものを不法に設置している。こんなことは許す事はできない」「北朝鮮学校のスパイ養成機関。朝鮮学校を日本から叩き出せ」「門を明けてくれ、設置したものを運びこんだら我々は帰るんだよ、そもそもこの学校の土地も不法占拠なんですよ」「戦争中男手がいないところに、女の人をレイプして虐殺して奪ったのがこの土地」「ろくでなしの朝鮮学校を日本から叩き出せ。なめとったらあかんぞ。叩き出せ」「わしらはね、今までの団体のように甘くないで」「早く門を開けろ」「戦後焼け野原になった日本人につけこんで民族学校、民族教育闘争ですか。こういった形で至る所で土地の収奪が行われている」「日本から出ていけ。何が子供じゃ、こんなもん、おまえ、スパイの子供やないか朝鮮ヤクザ」「不法占拠したとこやないかここは。おまえらがな日本人ぶち殺して、ここの土地奪ったんやないか」「約束というのは人間同士がするもんなんですよ、人間と朝鮮人では約束は成立しません」等と怒号し同公園内部に置かれていたサッカーゴールを倒すなどして、これらの引き取りを執拗に要求して喧騒を生じさせ、その間、上記京都朝鮮学校の平素な授業の実地等を困難にさせもって威力を用いて同校の業務を妨害するとともに、公然と同校及び上記学校法人京都朝鮮学校を侮辱したものである。

第二 被告人川東は同日午後1時頃、前記勧進橋公園内において、前記学校法人京都朝鮮学園が所有し前記理事長及び前記校長が管理するスピーカー及びコントロールパネルの配線コードをニッパで切断して損壊した。

罪名罪状
第一 威力業務妨害、侮辱   刑法234条 231条 60条
第二 器物損壊        同法261条


共同正犯による威力業務妨害に侮辱罪、さらに川東氏による器物破損罪というのが被告らに課せられた罪状である。これらは併合審理される徳島県教組襲撃による業務妨害とともに裁かれる事となる。まだ断言はできないがどうも裁判日程が日をおかずに開かれる可能性もあり、被告らは裁判で大筋を争う事もなく、またそう回数も重ねず結審となりそうだ。
予測として被告らの何人かは京都、徳島の合わせ技一本で実刑となる可能性もあり、その場合はざまあみさらせという気持ちは確かにある。しかし正直被告らが実刑になろうがどうだろうがどうでもよい。彼らにも家族があるだろうし実刑に服すという重さを考えるものはある。ただし、彼らの逮捕以降のふるまいも含めて自業自得と言わざるを得ない。
被告らの行った行為は人種差別そのものと言ってよくまさにヘイトクライムだ。被告らは「50年に渡る公園の不法占拠」という彼らの掲げるお題目に象徴されるように、妄想とデマによってヘイトクライムを引き起こしながらも、それを英雄視し自己陶酔する被告らとそれを取り巻く人々の様は醜悪としかいいようがない。
刑事裁判における被告らへの社会的制裁は疑うべくもないが、事はそう単純なものではない。実際、ことここに至っても在特会側は「我々は人種差別をしているのではない」と自己弁護し穏健路線?で組織の存続を図ろうとしている。
そういう意味で、朝鮮学校いやがらせ事件が単なる粗暴犯の事件ではなく、ヘイトクライムそのものでありその本質を明らかにしようとする民事裁判の重要性が注目される。民事裁判の次回の日程は2月15日京都地方裁判所にて執り行われる。