[WCS2018] ゴリラグッドスタッフ
この度、全国大会であるPJCSマスターカテゴリでベスト8という良い結果を得ることが出来ました。
欲を言えばもう少し勝って日本一の称号を掴みたかったですが、念願の世界大会、しかもDay2からという権利を獲得出来ましたので嬉しいです。
記事を書くのは久しぶりですが、インターネット予選・ライブ大会を通して使用した構築を書きたいと思います。
構築名のゴリラグッドスタッフは、高種族値のポケモンで固めた所謂グッドスタッフと呼ばれる並びながらやってることがゴリラなので。GGSと略すと格好良い。
ポケモン | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 特性 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
リザードン | 熱風 | 火炎放射 | エアスラッシュ | 守る | 猛火→日照り | リザードナイトY |
ヒードラン | 熱風 | 大地の力 | ソーラービーム | 守る | 貰い火 | クサZ |
クレセリア | 凍える風 | サイドチェンジ | 手助け | トリックルーム | 浮遊 | ウイの実 |
ランドロス霊獣 | ストーンエッジ | 地震 | 蜻蛉返り | 馬鹿力 | 威嚇 | 拘り鉢巻 |
カプ・レヒレ | 熱湯 | ムーンフォース | 瞑想 | 守る | ミストメイカー | フェアリーZ |
ガルーラ | 捨て身タックル | ドレインパンチ | 不意打ち | 猫騙し | 肝っ玉→親子愛 | ガルーラナイト |
■構築経緯■
〜2月当初〜
今年のルールが決まった当初、私はサンムーン全国ダブル初期からカプ・テテフ、メタグロス、サンダー、霊獣ランドロス、バンギラス+1枠の所謂テテフグロスのテンプレを愛用してたこともあり、それをそのままUSUM仕様にカスタマイズして使っていました。
1月のINCでは、ミラーが多くなることも予想されましたが、他に納得のいく構築もなく、ミラーに関しては社畜とはいえ半年以上テテフグロスを触ってきたから立ち回りで頑張れると信じて挑戦しました。
しかし、高レート帯にはクレセリア+カビゴンが蔓延していて、腹太鼓に対しクリアスモッグによる対策では、サイドチェンジの前に択にしかならないこともあり、安定して勝つことが難しく、最高レートは1793まで行ったものの勝ち切れずに惜しい結果で終わってしまいました。
カビゴンに限った話ではなく、クレセリアを前にするだけで例え持っていなかったとしてもサイドチェンジを警戒しなければならず、あるかも分からない技に怯えて立ち回りが崩れてては話にならないので全体技をメインとする構築を作ろうと決意しました。
丁度その頃、ユラさん(@yula0106)が「サイドチェンジクレセリアと鉢巻ランドロスの組み合わせが強い」と言っていたので、自分も使ってみたところ、一例としてテテフグロスvsクレセランドの初手対面でサイドチェンジと地震を選択すると、大抵クレセリアのいたところに挑発、ランドロスのいたところに冷凍パンチが飛んできて、返しの地震でテテフグロスが両方吹っ飛んで(無振りテテフ最低乱数以外1発)笑えるくらい強かったです。このせいで自分はテテフグロスが使えなくなりました。
そこでこの2匹と相性が良くて、クレセリア+カビゴンの組み合わせをゴリ押せるポケモンを探しました。
結果「サイドチェンジは2匹で晴れ熱風すればゴリ推せる!!」という頭の悪そうな答えに辿り着き、ランドロスの地震に巻き込まれずに晴れ熱風を撃てるリザードンと、同じく晴れの恩恵を受けつつ、カビゴン構築に同居しやすい相手リザードンに強い特性を持つヒードランが選ばれました。
この時点で、構築のコンセプトは「鉢巻ランドロスとリザドランの熱風連打でゴリ押す」という3匹のゴリラとバナナ(クレセリア)になりました。
クレセリア+ランドロス+リザードン+ヒードランの4匹では、晴れとはいえ水が一貫してることと、ジャラランガが非常に辛いです。
クレセリア+ランドロス+ヒードラン+カプ・レヒレの選出は補完が美しく、非メガ選出になるとはいえ種族値が高くパワーも充分なので、まずカプ・レヒレを採用しました。
この5匹の時点でかなり広い範囲に対応できているとは思いますが、薄い相手を考えてみると、バンギラス、サンダー、水タイプ全般などが思い浮かび、他5匹と相性が良く、これらを雑に見ることが出来るメガガルーラが構築に「最強の補完枠」として入りました。
〜3月頃〜
2月に完成した構築を回してみたところとても強く、面白いように勝てていたのですがここで大きく環境が動きます。
そう、威嚇ガオガエン解禁です。
この構築はリザードン、ガルーラの2メガ構築ですが、両方が弱いとまで言わなくとも威嚇ガオガエンの影響を強く受けてしまいます。
しかし、仕事が忙しかったこともあり、3月のINCまでにこれより強い新しい構築を作る余裕もなく、ガオガエンなら威嚇されようが鉢巻ランドロスの火力で持っていけるだろうと思い、そのまま大会に臨みました。
結果、苦戦はしたもののレート1795で15位で予選を抜けることができました。
この予選を通じて、ガオガエンと霊獣ランドロスなど2枚の威嚇を回しつつカプ・レヒレで瞑想を積んでくる構築が苦しいと感じました。
そこで、天邪鬼により威嚇を逆に利用できるラランテスに注目しました。
丁度ガオガエンが+1馬鹿力でH252とBに少し振ったものまで確定で落とせ、ラランテスが後出しで威嚇がかかっていない場合でも横のクレセリアの手助けと合わせて倒せたり、+1リーフブレードでカプ・レヒレを確定1発など刺さっていました。
〜5月以降〜
しばらくこの形で使い続け、5月のJCS予選ではゴリラバナナにカプ・コケコとラランテスを加えた形で使用しましたが、
・数を増やしたバシャキザンが辛すぎる
・ラランテスは対象の相手には強いが尖っていて選出スペースが足りなくなりやすい
・リザードンがメガ枠なのに選出率が低い
などといった課題があったため、再びガルーラに戻したくなりました。
ガルーラに戻すと発生する課題はやはり水タイプの処理です。
そこで、ヒードランにクサZとソーラービームを採用しました。
元々シュカの実だったのですが、VGC2015と比べると発動機会も少ないことや、ガオガエンがけたぐりを持っていない場合にヒードランへの打点がはたき落とすのみであったり、交替際やサイドチェンジ時によくシュカがはたき落とされていたので、ピンポイントとはいえZを持たせることで例え撃てなくてもメリットが大きかったです。
何より、無理矢理ではあるもののヒードランでカプ・レヒレを倒すことが出来るようになり、選出がとても楽になりました。
本来ヒードランは対水のために出すポケモンではなく、他でも水タイプに厚くしたいです。
そこで、カプ・レヒレにはミラー含め水タイプ全般に強く出れるようフェアリーZを持たせることにしました。
フェアリーZを持つことによって、
・レヒレミラーを制したりオニシズクモの処理が早い
・構築全体で処理が遅めのメガボーマンダを拘らずに処理できる
・瞑想や手助け込みでカプ・ブルルにも勝てる
・一般的なミズZと違い、リザードンと同時選出して天候が晴れの時も威力が減らない
といった強さがあります。
もちろんミズZはKPトップのガオガエンとランドロスを素早く処理できるところが何よりの長所で全体的に通りが良いのが魅力ですが、この構築ではクレセランドでそこまで困らないと考え、レヒレは軸というより補完的なポケモンなので上記範囲を見ることを優先しました。
ヒードランと2Zであり、更には2メガ構築なので選出が窮屈になりそうですが、ヒードランのZは所謂「役割破壊Z」であり、ヒードランを選出しても必ず撃つわけではなく、元々シュカという受け身アイテムを持っていたこともあるので、レヒレと同時選出してもそれほど問題なく運用できました。
調整・本番共に持ち物のせいで選出がし辛いということは一度もありませんでした。
また、構築の始まりであり中心のクレセリア、ランドロスが殆どの試合で選出するため、自然とクレセリア+ランドロス+メガ+Zという形の選出になることが多く、4匹のトータルパワーを高めることが出来たと感じています。
■選出・立ち回り■
グッドスタッフなので様々な選出パターンはありますが、断トツで多い初手は軸であるクレセリア+ランドロスです。
ランドロスは普通威嚇や相性補完で「特に理由はないけど採用しない理由がないため採用」とかいうふざけた理由で構築に入ってきてしまうポケモンですが、この構築ではエースです。
クレセリアのS操作やサイドチェンジで強引に動かし、鉢巻地震を通すことが出来れば大体押し切れます。
同じ全国ダブルであるVGC2015と比べると、カプ系のおかげで接地しているポケモンが多く、地震が良く通ります。
(流石にコケコグロスなど地震の通りが良すぎる場合は一定以上の実力を持つプレイヤーならサイチェンを読むかケアする動きをとってくると思うのであまり積極的にはしたくないですが)
もちろん、この並びは攻撃するだけでなく、一般的なクレセランドと同じように威嚇で相手の物理攻撃力を削ぎながら、蜻蛉帰りや交替しつつ凍える風やトリックルームといった戦い方も出来るため、初手の動きの選択肢が非常に広いです。
負けん気、勝気などの威嚇カウンターや一方的に不利になり得る可能性がないのならば、多くの相手にこの初手を投げておけば臨機応変に展開できます。
また、クレセリア、ランドロス共に高い耐久値や威嚇のおかげで何度も場に繰り出しやすいポケモンであるので、一度この並びを崩しても同じ対戦中に再び並びを作ることが容易です。
よくあるパターンとして、初手クレセランドから入り、ランドロスを相性補完が良く相手のフィールドを消せるカプ・レヒレに交替しつつ凍える風など→再びレヒレ側からランドロスを繰り出し相手に威嚇をかけつつ自身が初手で受けた相手の威嚇をキャンセルし、場を整えた上で地震を打ち込むといった動きがあり、非常に強力でした。
グッドスタッフ構築なので全てのポケモンが単体で高いパワーを持っていながら縦横に強力な並びを作りやすく、メジャーな相手に関してはほぼ決まった選出や立ち回りを用意しているのですが、あまり書く時間が取れず公開の旬を逃してしまいそうなので後日にします。(丁度EMOLGAME様からの執筆依頼もあるのでその時までに全部書きます)
■個別解説■
メガリザードンY
165-X-99-220-136-151(メガ後)
・エアスラッシュでジャラランガ(D125)に152〜(H4振り確定1発)
・ほぼ全てのガオガエンを晴れ熱風+A-1鉢巻ランドロスの地震で倒す
・最速ジャラランガ抜き
ゴリラA。ヒードランと並べて熱風連打、もしくはランドロスと並べて熱風地震で相手を破壊します。
ランドロスが組みやすい浮いているポケモンは沢山いますが、高火力炎によって地震の威力を軽減するカプ・ブルルの後出しを許さないことが魅力です。防御面でも共通の弱点である水を晴れで軽減できるため押し切りやすくなります。
技構成は採用理由であるサイドチェンジを無視して大ダメージを期待できる熱風が確定。大流行のガオガエンもリザランドの並びで先に熱風で少し削ることが出来るので、木の実を発動させずに熱風地震で落とすことができます。
全体技を軸に戦う構築で、ワイドガードを持ったギルガルドやテッカグヤで止まらないために単体炎技が必要なので火炎放射。ここはオーバーヒートと迷うところですが、撃ちたい相手には基本的に威力90で足りそうなことと、何より命中100技が欲しいと思いこちらを選択しました。
リザードンは4倍弱点を持ち縛られやすいですが、こちらが上を取るだけで縛り返せることが多く、クレセリアが凍える風を持っているため守る。
最後はジャラランガに対しカプ・レヒレ1匹ではメガゲンガーの前に立ち回りが窮屈になることや、せっかくリザランドの初手がゲンガエンブルルまで見れるので、リザードンでジャラランガを倒せるとこの系統の構築に対しイージーウィンが狙えると思いエアスラッシュを採用し、配分も対ジャラランガを意識したものにしました。想定どおりゲンジャラにほぼ落とさなくなっただけでなく、そこそこ重いオニシズクモに大ダメージを入れたり、雨に天候を取られてもそこそこの打点になる(特にルンパッパはそのターンに雨乞いや交替で雨にされた場合は上から倒せる)など色々活躍しました。
ソーラービームがないことで水タイプへの打点は不足しますが、警戒されやすく守るや交替で防がれることも多いので、とにかく熱風を打ち続けるほうが強いと感じました。
ヒードラン
197-X-127-198-129-98
・ソーラービームZでメガバンギラス(D141)に206〜(H252振りを最低乱数以外1発)
・ソーラービームZでカプ・レヒレ(D151)に188〜(H252振りを確定1発)
・カプ・コケコ(C147)のEF10万ボルトZで〜199(乱数上2つ切って耐え)
ゴリラB。リザードンと並べて熱風連打するゴリラ運用も強いですが、ランドロスとの縦の補完が良く、クレセリアのサイドチェンジとも相性抜群です。
ヒードランに飛んでくる地面技や格闘技をクレセリアで受けられるだけでなく、対メガリザードンYにおいてはクレセリアに飛んでくる単体炎技をヒードランで受けて貰い火を発動させながら攻撃することができます。
特にヒードランはS関係によって有利不利が変わる相手が多く(メガメタグロスの地団駄、カミツルギの聖なる剣など)、これらの相手にS操作を行う前でも強引に動かす択を作れて立ち回りの幅が広くなりました。
また、クサZを最も当てたいカプ・レヒレとのS関係ですが、レヒレ側がSを伸ばしているかどうか人それぞれなので、トリックルームと凍える風(最速は除く)どちらでも一度のS操作でマウントを取れる値にしました。特にトリックルームの場合はレヒレさえ潰せばそのまま押し切りやすい形も多いため積極的に狙います。
ゴリラ要素の熱風とクサZの種のソーラービームを確定として、残りの技は無難に定番の大地の力と守る。どちらもヒードランにとって必要な技です。
ソーラービームはZ以外でも、リザードンと選出していて天候が晴れの場合は普通に使えなくもないため、稀ですがZを守られたあとなどに撃ちました。
クレセリア
220-X-160-95-187-105
・H16n-4最大値
・S-1最速霊獣ランドロス抜き
ゴリラを成り立たせるためのバナナ。
この構成ではクレセリア単体だと氷技で4倍弱点を付けるランドロスなどにしか勝てませんが、周りを自由に動かすための構築の中心を担っています。
まず、構築の発端とも言えるサイドチェンジ。
クレセリア+ランドロスの並びだけでなく、ヒードランに飛んできやすい攻撃を透かしつつ貰い火発動狙い、ガルーラとゴースト技/格闘技をお互いに保管する、クレセリアに頻繁に撃たれる叩き落とすをZレヒレで受けるなど幅広く使用します。
サイドチェンジに頼り過ぎは禁物ですが、立ち回りの幅が大きく広がりますし、持っているだけで使わなくても相手が勝手に深読みして自滅するパターンもあるためやはり強いです。
それしか出来ず、2択になってしまっては全く安定しないので、他にクレセリアに仕事があったり交替の選択肢が考えられる状況で相手に4〜5択を迫るように立ち回ることを目指します。
次に、バナナの役割とも言える手助け。
特にランドロスは威嚇を受けてせっかくの鉢巻の火力が失われやすいため、手助けで相殺します。
サイドチェンジを見せた後の手助けは、相手が深読みして反対側を攻撃してくれることもよくあり、ハマると莫大なアドバンテージが得られます。
そして高速ポケモンや追い風への切り返しのトリックルーム。
隣のポケモンが縛られていて、本来なら守る+トリックルームでしか対応出来ず読まれやすい場面も、サイドチェンジで無理矢理動かすことができてそれも択の1つとなるため、普通よりもかなり決めやすく感じました。
最後に氷技が欲しいところですが、構築が中速寄りで、トリル1本では立ち回りが窮屈そうなので凍える風にしました。全体技なので雑に撃って相手のランドロス後出しを牽制してこちらの鉢巻ランドロスの地震を叩き込む動きがシンプルに強いです。
配分ですが、攻撃技が凍える風1本なので耐久ガン振り。
耐久値は、H=B+Dに近付けることが最も良いのですが、クレセリアは定数ダメージを受けることが多いことと、カプZ対策で16n-4の220にしました。
正直一度もカプZを受けたことはなく、BをHに回して最大の227にすると2%ほど総合耐久値が上がるのでそちらのほうが良いかもしれません。全国大会では万一カプZを受けてしまうと後悔しそうという弱気な理由でH220で使用しました。
ランドロス(霊獣フォルム)
173-216-111-x-112-123
・地震でカプ・テテフ(B95)に144〜(H147まで最低乱数以外1発)
・地震でメガメタグロス(B171)に162〜(配分次第で確定1発〜乱数1発)
・手助け地震でメガガルーラ(B121)に171〜(配分次第で乱数1発)
・手助け地震でカプ・レヒレ(B136)に153〜(H175を低乱数1発)
・ストーンエッジでメガボーマンダ(B150)に164〜(高乱数1発)
・ストーンエッジでサンダー(B106)に230〜(197-123まで確定1発)
・蜻蛉帰りでルンパッパ(B90)に190〜(確定1発)
・手助け蜻蛉返りでメガラティアス(B140)に186〜(H187を最低乱数以外1発)
・馬鹿力でカビゴン(B117)に250〜(配分次第で確定1発〜乱数1発)
・手助け馬鹿力で輝石ポリゴン2(B156)に188〜(HB極振りはほぼいないので実質確定1発)
・クレセリア(C120)の冷凍ビームを最高乱数以外耐え
・サンダー(C177)のめざめるパワー氷を確定耐え
・準速70族抜き
ゴリラC。耐久にガッツリ振って行動保証をかけて鉢巻で殴るといった型も視野ですが、A216鉢巻の火力があまりにも魅力的なためぶっぱ。
Sは遅いほうが後攻蜻蛉帰りを狙いやすく、最低限よくいるレヒレ(最近では準速も増えましたが特性の発動順で分かる)や準速70族(キリキザンやルンパッパ)を抜ける値に調整しました。
最速だったら…という怪しさはあるものの、ルンパッパを初手から蜻蛉帰りで一撃で落とすテロが狙えるのは美味しすぎます。構築にリザードンがいるため、雨構築も初手はリザードンを意識してルンパッパ+カプ・コケコなどで、ボルトチェンジから雨を降らしてくるパターンなどが多く、初手からエースを落とすアドバンテージを取りやすかったです。
ランドロスの岩技は岩雪崩が定番ですが、Sが微妙で怯ませない雪崩は弱く、鉢巻で強化したところで素の威力が低すぎるので、ストーンエッジを採用しました。
よく外れますが、厄介なサンダーや、ボーマンダ・ガオガエンに一貫、そして厄介でワイドガードまで持ってるオニシズクモを一撃処理出来る点が素晴らしいです。
残りの技は、ヒードランやカプ・レヒレなど相性補完の良い引き先がいて、クレセリアがS操作をしつつ盤面を整えれる蜻蛉帰り。素早さ調整でも触れましたが、鉢巻を持つことで火力が馬鹿にならず敵クレセリアやメガラティアス、ゴチルゼルなどに大きなダメージを与えます。
最後は馬鹿力。地震と範囲が被るものの味方を巻き込まずに打てたり、ポリゴン2やカビゴンを早急に仕留められます。
鉢巻大爆発も魅力的ですが、ゴーストタイプもおらず、ランドロス1匹失ってまでアドバンテージを取れる場面も少ないと思い、採用を見送りました。
4つの技全てが強力で、少し珍しいですがこの構築では真のエースでした。
カプ・レヒレ
175-X-136-156-151-112
・C+1ムンフォ―スZでカプ・レヒレ(D151)に153〜181(低乱数1発)
・メガゲンガー(C222)のヘドロ爆弾で〜180(乱数上2つ切って耐え)
・S-1最速100族抜き
構築の軸であるクレセリア、ランドロス、ヒードランとの相性補完が美しいポケモン。
また、特性でフィールドをミストフィールドで上書きすることで相手の火力を下げ構築全体の耐久値に貢献したりなど、安定性を大きく向上させています。
配分は素早さを凍える風とトリックルームどちらでも展開しやすい値に設定し、残りをHCに振り分ける無難な形をとりました。
技に関して、概要でも述べた通りのフェアリーZの種であるムーンフォースと瞑想は確定として、積み技と合わせて大事に扱いたいため守るも必要です。
残る水技は、濁流が最も多いですが、ミズZを持たせていないため技の威力は重視されないことと、構築全体で全体攻撃は足りているため、命中安定を買って熱湯を採用しました。
余談ですが、構築的にやや重たいメガラティアスに対しては、瞑想によるステータスのランクが1つでも上(+6と+5でも可)か、ランクが1つ下(+0と+1は除く)で手助けを重ねることでフェアリーZで一撃で倒せます。
よって、クレセリアで素早さを操作してレヒレが上を取れる状況を作ってしまえば、守られることも殆どないはずですので綺麗に勝つことが出来ます。
メガガルーラ
201-187-121-X-123-136
・捨て身タックルでカプ・コケコ(B106)に144〜(親子両方最低乱数以外1発)
・A-1意地メガバシャーモの馬鹿力で〜206(乱数上2つ切って耐え)
・最速メガバンギラス抜き
本来構築の中心となるようなメガシンカポケモンですが、概要でも述べた通り「補完枠」です。
苦手な相手をこのポケモン単体で見るというよりかは、高火力猫騙し持ちポケモンとして立ち回りに柔軟を持たせるために使います。
配分は、メガリザードンがほぼ選出出来ないであろうメガバンギラス入りに出すことが多いと見越し、最速メガバンギラス抜きの素早さを確保。
7世代仕様の倍率1.2倍の親子愛では火力が足りないため、可能な限りは攻撃も必要です。
苦手なバシャキザンに対し、サイドチェンジを盾に立ち回るとはいえ、保険と時には強気に動かす場面も出てくるので威嚇込みで馬鹿力をほぼ耐えるように耐久に振ったところ、丁度Aを効率の良い11nでギリギリカプ・コケコを倒せるラインまでは乗せれました。
技は、主力のノーマル技には捨て身タックルを選択。恩返しだと極振りしてやっとカプ・テテフがなんとか落とせるくらいの火力しかなく、それでは足りないと思って捨て身タックルを採用しましたが、思いのほか反動が痛い場面も多かったのでこれは諸説あります。
あとは立ち回りを安定させれる猫騙しと、持っている持っていないで勝ち負けに影響が出やすい不意打ちを採用し、最後は格闘打点としてけたぐりが一般的ですが、けたぐりだとカミツルギに全くダメージが入らないためドレインパンチを採用しました。
けたぐりと大きく威力に差が出てしまう相手としては、カビゴン、バンギラス、ヒードランあたりが挙げられますが、カビゴンは大体リザドランの熱風で倒すためガルーラはあまり出さないこと、バンギラスとヒードランは少し火力不足に感じるものの、回復でダメージレースで優位に立ちやすいので気にはなりませんでした。
それより、想定通りカミツルギに対してまともな打点になることや、ガオガエンとの打ち合い、対ポリゴン2などにおいて回復がとてもありがたかったのでこの選択は間違っていなかったと思います。