週末の東京市場、昨日の引け味の良さとNY高及びシカゴ225先物の18.195円引けを素直につないで小高く寄り付き高値16円高があって大引け41円高の18.157円、先物出来高6万9.252枚で18.180円引けと堅調な一日となっている。
相場の中身に於いては新日鉄に続いて住友金属鉱山三菱重工といずれも先に高値を付けて揉み合って来た大型株の新しい一つの流れとしての強力な新値取りが目立っている。しかもその一方で商社株や原子力関連株とこの所連日高値を取って全体相場を引っ張って来た流れも堅調な動きとなっており、これに加えて仕手材料株の乱舞も続いているという非常に珍しい組み合わせの相場付きとなっている。全体相場として見ればこの様な相場の中身で40円程度の上昇という点に疑問を持たれる所であるが、それぞれテーマに沿った銘柄だけが市場の注目を集めて派手に動いて対象に当てはまらない他の銘柄は人気が離れて動きも弱くなるという一極集中型になって来ているだけに仕方がないものである。相場は昨日から新たな段階の相場に入って初動にあり、来週から相場の進展に併せて物色の対象も人気も横へ広がる事になる。筆者は折から選挙前に一相場ありと見て来たが自民党大敗は既に相場に織り込んだ上に新しい相場に入ったばかりでこのうねりを伴った相場付きでは選挙終了をキッカケに更なる発展が期待できるものと考える。来週の18.300円乗せ及び相場の進展に大いに期待である。
■□ 本日の株式市場の全般的な動き □■

 7月20日の東京株式市場は日経平均株価が続伸いたしました。
 昨晩の米NY株式市場は反発。DOWは+82ドルの14000ドル、NASDAQ総合指数は+20.55ポイントの2720.04ポイントとなりました。

 シカゴ平均株価先物大証終値+65円の18,195円。寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況は、売り5070万株、買い6180万株、差し引き1110万株の大幅買い越し観測(金額ベースも買い越し)でした。

 東京株式市場は鉄鋼株を中心に買われております。日経平均株価始値18,148円と前日終値18,116円から32円高くスタート。前日比+107円の18,223円まで上昇する場面がありましたが、後場に入ると売り物に押され小動きな展開が続きました。引けは+41円の18,157円で本日の売買を終了しております。

 東証1部の騰落数は、値上がり667銘柄に対し、値下がりは936銘柄、変わらずは126銘柄。東証1部の売買代金は概算で3兆3286億円、売買高は25億7023万株となっております。

 ■□ 主力株・1部2部銘柄などの動き □■

 週末金曜日、本日の東京株式市場は日経平均株価が小幅続伸となっております。国際商品市況高に外国人買いも後押しし鉄鋼株を筆頭とした大型株が上昇。日経平均株価を押し上げております。
 しかし、東証1部の騰落数を見ると値上がり銘柄数は667銘柄に限られており、他の銘柄から大型株に乗り換える動きが目立っております。

 個別では、「一般会員注目銘柄」の新日本製鐵(5401)が出来高トップで+36円の955円と続伸し連日の高値更新。住友金属工業(5405)、神戸製鋼所(5406)、ジェイ エフ イー ホールディングス(5411)など鉄鋼株が続伸。
 三菱重工業(7011)を始め、川崎重工業(7012)、佐世保重工業(7007)、三井造船(7003)、日立造船(7004)など造船・重機株も大きく買われております。

 また、「特別会員銘柄」の住友金属鉱山(5713)が+200円の3,190円と大幅上昇を演じ東証1部上昇率ランキング10位にランクイン。新日本製鐵(5401)に続き高値を更新・新展開入り。DOWAホールディングス(5714)、東邦亜鉛(5707)なども続伸、非鉄金属株の一角が人気継続となっております。

 目立った銘柄では、メリルリンチ証券が目標株価1,100円で買い継続とした大同メタル工業(7245)がザラ場ストップ高まで買われるなど大幅上昇を演じ東証1部上昇率ランキングトップに君臨。
 100万株を上限とした自己株式取得の発表が好感された中外炉工業(1964)や、鉄鋼株人気の広がりから品川白煉瓦(5351)、黒崎播磨(5352)なども上昇。ユニオンツール(6278)、アークランドサカモト(9842)、パル(2726)なども大きく買われております。
 反面、木村化工機(6378)を始め、エネサーブ(6519)、東北ミサワホーム(1907)、植木組(1867)、シルバーオックス(8024)など短期資金を巻き込み大きく買われていた仕手材料株が売られ一斉安となっております。

 ■□ 新興市場銘柄の動きと投資戦略 □■

 本日の新興市場は高安マチマチとなっております。主力株では、ACCESS(4813)、アルデプロ(8925)、フィンテック グローバル(8789)、アンジェス MG(4563)などは上昇いたしましたが、楽天(4755)、スパークス・グループ(8739)、GCA(2126)、サイバーエージェント(4751)、ダヴィンチ・アドバイザーズ(4314)などは売られております。
 マザーズ指数は反発いたしましたが、JASDAQ平均、ヘラクレス指数は小幅続落いたしました。

 個別では、ジャストシステム(4686)を始め、タケエイ(2151)、ダブルクリック(4841)、プラネックスコミュニケーションズ(6784)、フリード(9423)などがストップ高となった他、GABA(2133)、ナノ・メディア(3783)、ディー・ディー・エス(3782)などが買われております。

 さて、指数には目立った動きはございませんが、新日本製鐵(5401)、三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)、佐世保重工業(7007)など「重厚長大」大型株の人気復活となっております。オイルダラーの買いも指摘され、前日の新日本製鐵(5401)に続き、住友金属鉱山(5713)、三菱重工業(7011)、川崎重工業(7012)が本日高値を更新するなど好チャート。途中、一服もあるかとは思われますが、来週の動きも引き続き注目されます。

 また、下落続く新興市場ですが、本日ACCESS(4813)、ブイ・テクノロジー(7717)などが押し目買いから反発しており、見直し買いの動きが広がるか注目されます。昨日も書かせて頂きましたが、テクニカル的には大きく下落している銘柄からリバウンドが期待される位置に差し掛かっておりますので、来週も新興市場銘柄の動きも注視していきます。
 仕手性株ですが、丸山製作所(6316)は本日も良い上昇を演じましたが、丸善(8236)、東都水産(8038)、富士電機E&C(1775)、オーバル(7727)などは人気離散から下落。富士電機E&C(1775)、オーバル(7727)は暴騰後の暴落から短期反発が期待される位置に到達しているのですが、鉄鋼などの大型株が存在感を発揮していることから資金が流出。動いた場面でまた狙っていきます。

 ■□ 日経平均株価の動向と予想 □■

 本日の日経平均株価は+41円の18,157円と続伸。昨晩の米NY株式市場は反発しNYDOWが高値更新。シカゴ平均株価先物大証終値+65円の18,195円と高く買われたことから朝方から買い優勢で取引を開始。
 寄り付き前の外資系証券13社経由の注文状況が、差し引き1110万株の大幅買い越し観測となったことや、為替の円高推移も後押ししております。

 日経平均株価は前日比+32円の18,148円でスタート。その後は上下にもみ合う動きが続き、+41円の18,157円で本日の取引を終えております。
 中期基調は上向き継続。短期基調は下向き継続となっております。日経平均株価のサイコロは○○●○●●●○●●○○で「6勝6敗」。25日移動平均線は18,124円と上向き。日足はやや上ヒゲの長い十字線を形成。売り買い拮抗線となっております。

 米NY株式市場は反発しNYDOWが再度高値を更新する中、日経平均株価は上昇したものの、上げ幅は小幅に留まり高値を抜けきれずにもみ合う動きが続いております。ただ、新日本製鐵(5401)を筆頭とした大型株相場が始まっており、この動きが日経平均株価の高値更新に繋がれば、と期待されます。

 来週は、7月5日の18,295円、6月20日の18,297円を抜けてくるかに注目。明確に高値を抜けてくるまでは、17,900円〜18,300円前後でのボックスの動きと思われる為、個別重視で見ていきます。高値を抜くエネルギーが蓄積されるまで、上下に揺れる動きが続くことと思われます。