ゾウリストの華麗なる戯言 このページをアンテナに追加

2018-05-24

[]彼女の才能の行く先に期待せずにいられない

ノンフィクションW 『フィギュアスケーター エフゲニア・メドベージェワ 絶対女王試練の冬〜平昌オリンピックまでの3か月〜』


以前から彼女のSNSでの発信の様子などを見ていて、自由に好きなものに対する思いを表現しまくっている様がおかしくもあり可愛くもあり、ちょっと心配になったりもしたけれど、この番組を見ながら、それもまた彼女の表現者としての資質なのだと感じた。

彼女は表現することに対してものすごい資質を持っているのだなと。情熱的でオープンマインドで自由で。

フィギュアスケートはスポーツなので、彼女ほどの選手であっても未だ技術的にはつっこまれる余地もある(好みの問題もあると思うけど、そこを分けるが非常に難しいところもまたフィギュアスケート的な部分であって…)でも彼女には表情や仕草や音楽の解釈で、そういう部分を超えて魅了される瞬間がある。それが彼女の表現者としての資質なのではないかと。

多分彼女はどんな道を選んでもそれが表現をする道ならば成功すると思う。

そんな彼女の10代に、表現をする場として私の好きなフィギュアスケートを選んでくれた事が、とても幸運であると思った(スケートファンである自分にとって)。


そんな事を思った数日後に、カナダクリケットクラブへの拠点変更のニュースがあったわけですが、個人的に一番インパクトがあったのがプログラムの振付がデヴィッド・ウィルソンだという事。

ウィルソン!!!合うと思うよ!!!夢のリリカルタッグですよこれ!!!

ロシア選手が海外の(しかもカナダの)コーチチームに着くというのは、過去の因縁も含めて語られるところが色々あるものだけど、とりあえずウィルソンとメドヴェージェワの組み合わせがどうなるかの楽しみに個人的には圧倒されているのです。

2018-04-29

[]嫌な奴を嫌な奴って嫌うだけでいられたら楽だよね

ナショナル・シアター・ライブ『エンジェルス・イン・アメリカ 第二部 ペレストロイカ

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罵詈雑言をまくし立てる魅力的なアウトサイダーが次々出てくる。

特にアンドリュー・ガーフィールド演じるプライアーがカラフルできらびやかな格好をしていても、全身黒ずくめでも寝間着でも病に苦しみのたうちまわっても何しても美しい。プライアーの元カレの看護師ベリーズもよい。

対してプライアーの恋人のルイスがまあクズでして。なんでこの美しいプライアーの恋人がこのクズなんだと一部二部合わせて7時間超の間何度も何度も何度も何度も思いましたが、劇中ではクズなりの葛藤もじっくり描かれていまして、まあただのクズと嫌うだけでいられたら楽だけど、人生そんな割り切れる事ばかりではないよね、みたいなところに個人的には落とし込まれていったような。

実在したらしいえぐい弁護士ロイの死に際、幽霊として現れた、かつて彼によって電気椅子送りになった政治犯エセルが、朦朧とする意識の中錯乱して「ママ、歌を歌って」と懇願するロイの姿を見て思わず歌を歌ったり、ロイの死後ルイスの口を借りてユダヤの祈りの言葉を唱えて最後に「このクソったれ」と付け加えるあたりにもそういう感情の割り切れないゆらぎを感じました。

それは対人間だけでなく、プライアーが侵される病魔(エイズ)であったり、人種問題(ベリーズは黒人)(ベリーズに対してルイスが「差別主義じゃないけど」と言いながら長々と差別的な考えを開陳する場面がある)(ルイスほんとクズ。ベリーズにつっこまれまくってたけど)や宗教問題、性的マイノリティの存在も、違うから、受け入れられないからと閉ざしてしまいたくなるし、閉ざしてみても(ルイスは病に苦しむプライアーを見ているのが辛くて逃げる。ほんとクズ)本当に閉じてしまう事ができるのか、逃れられるのかみたいな、まあなんかそんな事をもやもやと思考しつつ見ていましたよ。そしてその揺らぐ様に心のある部分が救われたような感覚を覚える、そんな感じで感想のスケールは小さいですが物語のスケール的にはかなりの大作でありました。

2018-04-28

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金曜日の仕事終わりに見てきました。『君の名前で僕を呼んで』

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映画の中のエリオがポワリエさんぽいので気になって見に行かずにはいられなかったのです。

インパクトのあるタイトルですが、恋する者同士の言葉遊びみたいなものが何故タイトルになったのだろうとぼんやり思っていたら、その言葉遊びの繰り返しがシチュエーションによってまったく違う重みをもつ、特別な何かだったのだなと終盤で感じました。秀逸なタイトルです。

エリオが非常に美しく、夏のイタリアの風景も美しく、映画で描写し得る美しさを集約させたような作品で大変に目に幸せな鑑賞でした。ぼんやりと『眺めのいい部屋』を思い出したりして、映画とイタリアの景色の取り合わせの鉄板ぶりに想いを馳せたり馳せなかったり。

しかしながら悲しい事に私は映画読解力に難ありの映画好きでして、エリオがオリヴァーに惹かれていく様はじっくりと味わえたのですが、オリヴァーの心情はいまいちよく分からなかったのでした。

何気に女子の服装もかわいくてその辺も目に楽しかったです。マルシアのノースリーブのショート丈のオールインワンに細めのベルトとかすごい好きでしたよ。

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タイトのミニスカートで自転車乗るのとか子供の頃やって親にやめろって言われたなーとかw

あとお母さんがさり気なくかっこよくていいなーとか。

最後のほうで物語的には父親が全部持って行った感がありましたが、あそこまで語らせちゃうのは映像作品としてありなのかと思いつつマイケル・スタールバーグの演技は素晴らしかったのでした。

2016-07-07

[]録画消化:四大陸選手権ペアFS

シーズンオフだから少しのんびり出来る―と思っていたのにそうでもなかったえむぞうですよ。というわけで諸事情により急ぎ録画消化に勤しんでいるのです。


というわけでFS録画消化。実況、解説はSPと同じく赤平&杉田コンビです。

まず最初にSPの結果とデュハラド棄権のお知らせ。この時期は一番体調管理の難しい時期ですよねー。


グループ1

  • Tae Ok RYOM/Ju Sik KIM

くるみ割り人形。SPで指摘されたTRの少なさがFSになるとやはり目立ってしまうような。でも大分曲に助けられています。あとSPに引き続きやはりスロー3Sが美しい。

本人たちはとてもいい笑顔。こうした大会に出られることが大きなことなのでしょうね。

  • Sumire SUTO/Francis BOUDREAU AUDET

『シェルブールの雨傘』

全日本の時はもっと印象が良かった気がするのですが、この大会では二人が今ひとつ噛み合っていないような…

  • Vanessa GRENIER/Maxime DESCHAMPS

このグループ見てるとツイストって難しいのですね…と(すみオデの2Twはきれいでした)。この組もジャンプの転倒、だぶり、スローでツーフットツイスト抱えるなど、すみオデに負けないくらいミスが多いです…リフトも少し不安定なのですよね。あと全体的に二人の動きがかみ合っていない感じも。でも表現の方はやはり堂に入っているのですよねー。


グループ2

  • Tarah KAYNE/Daniel O SHEA

今季はレアな『オペラ座の怪人』最初の方のツイストで少しキャッチが良くなかった以外はいい感じで進んでいたのですが、スロージャンプで転倒。「独創的で素晴らしい入り方だったんですが」と嘆く杉田さん。その他はまあまあ。全体的にダンスリフトを上手く使った内容の濃いプログラムと杉田さんよりお褒めの言葉が。SPよりも思い切りのよさがあって良かったとも。

  • Marissa CASTELLI/Mervin TRAN

おう…ジャーニーメドレー…ツイストのキャッチでマーヴィンの手が滑ったようなていでマリッサ転倒。珍しいものを観ました。スローで投げた後によろめくというレア技も。リフトの上手いマーヴィンらしく、リフトの技術的には見応えがあったりするのですが、曲の編集が強引でいまいち集中しきれません…プログラム継続なんでしたっけ…今季はもっと注意して見ます。

マーヴィンの動きのキレが良くないという事で、男性のウェイト増量が影響する事があるのかと赤平さんより質問が。大体肉がつくのはウエストなので、ひねりの動作に影響してくるというのが杉田さんの見解だそうです。

  • Lubov ILIUSHECHKINA/Dylan MOSCOVITCH

名前だけ聞いてるとカナダと思えないと杉田さんが笑っております。これが2016年ですよ。イケメン首相も言ってたでしょ。

ラフマニノフ交響曲第2番。

この流れにおいてははっとするような美しい3Tw。リフトも美しい。ただしジャンプは…ですが、この組はモスコビッチさんも動きが優雅でいいですね。以前のペアの時はあまり感じたことがなかったですが。


グループ3

  • Alexa SCIMECA/Chris KNIERIM

『Elizabeth the Golden Age』サウンドトラックより。杉田さん、全米では優勝を逃したけど「じちりょくのあるペア」とw

ツイストが呪われてそうな流れなどどこ吹く風で素晴らしい4Tw!その後も男性がソロジャンプの着氷でよろけたかな?以外はミスなく…あれこれネ申?140点台を叩きだしPB大幅更新でシメカさん叫ぶ叫ぶwおめでとうございます。あ、結婚も。

  • Xiaoyu YU/Yang JIN

『Humility and Love』映画『クリエーション』サウンドトラックより

あ!この映画は…!ベネディクトさん出演作…!

前の組がいい演技をした後ってやりにくいものですよね。小雨ちゃんの体調不良もあったとか。それにしてもまさかこれが最後の国際大会でのえんぎになるとは。

赤平さんはこの組の難しい選曲がきになるそうです。「スローなものでちゃんと滑ろうとするとすごく難しい。挑戦しているのかもしれませんね」と杉田さん。

  • Wenjing SUI/Cong HAN

サムソンとデリラ

最初の4Twに杉田さん変な声が出てましたwスロー4Sでは叫んでましたwでもソロジャンプで転倒してしまいましたねー。それでもTESの暫定値がノーミスのシメクニより高いという。クワド二つの威力でしょうか。杉田さんはプログラムとスイちゃんの表現力を大大絶賛wなんとなくこの組好きなのかなーと思っていましたがwPCS的にはシメクニもとても良かったけどこちらの方がよりきめが細かいと。

様々な予言を的中(笑)させ、やはりスイハンの優勝でした。


四大陸は、強い選手のいる国は大体ナショナル直後で、いまひとつヨーロッパ選手権ほど盛り上がらないイメージですが、この大会はSPはスイハンの、FSではシメクニの素晴らしい演技が見られたのでなかなか良い大会になったのではないでしょうか。

2016-07-06

[]録画消化:四大陸選手権ペアSP

SDを観た後は都合によりペアSPですよ。実況は赤平さん、解説は杉田さん。


グループ1

  • Sumire SUTO/Francis BOUDREAU AUDET

ラヴィアンローズ。何気に組んで最初のシーズン。出来る事をまずまずまとめて「良かったと思いますよ」と杉田さんからもお褒めの言葉が。

  • Marissa CASTELLI/Mervin TRAN

サマータイム。マーヴィンもマリッサも元から好きな選手なので、この二人のペアは結構俺得ですよ。SPはプログラムもなかなかいいと思いますしね。ステップシークエンスを正面から見たかったです。

赤平さんがマーヴィンの上半身のパンプアップに言及。杉田さんも「郄橋さんと組んでいた頃はもっとひ弱な感じがしましたが」と。当初はジュニアでしたしねー。

  • Tae Ok RYOM/Ju Sik KIM

北朝鮮代表。四大陸初だそうです。『愛の挨拶』ソロジャンプとスロー3S素晴らしい。スケーティングの姿勢もユニゾンも良く、基礎技術がしっかりしている印象です。杉田さんはファイブコンポーネンツに関わる部分はまだ未熟と指摘。確かにあっさりしたプログラムではありましたが、ツイストのミス以外はほぼクリーンな演技ができたのは大きいでしょう。


グループ2

  • Lubov ILIUSHECHKINA/Dylan MOSCOVITCH

『Since I've Been Loving You』レッドツェッペリン

3Tでリョーバ転倒。まあ割といつもの…クリムキンからのデススパイラル音とばっちり合ってますねー。転倒はあってもプログラムの密度も濃いしジャンプ以外の質もいいのでTESは(少なくとも暫定値で)一番高くなっています。タイムバイオレーションを獲られてディダクション2。

  • Vanessa GRENIER/Maxime DESCHAMPS

『首の差で』これVo.入りあるのですね。リフト上げた途端「よいしょって感じですのでね、加点は付かないでしょうね」とか容赦ない杉田さん…スロー転倒。デススパイラルにもダメ出し。「全体の動きにスムーズさがない」からの「重い」いただきましたー。杉田節ー。赤平さんも「もう少しタンゴらしさが出たら…」と。そして杉田さんから2度目の「重い」を引きだしましたorz

  • Tarah KAYNE/Daniel O SHEA

『Take Me To The Church』

ソロジャンプでタラちゃんが転倒。スローもちょっと軸が斜めだったような。四大陸にはよくある全米の疲労問題ではないかと。杉田さんは「後半にやっと調子が上がってきた」と。


グループ3

最終組は4組なんですね。6分間練習では最近の世界のペア事情が話されています。

  • Alexa SCIMECA/Chris KNIERIM

『Nothing else matters』

スロージャンプで足をつきました。ステップには良い時のキレがなく、ペアスピンでバランスを崩すと。でも後半スピードが上がって良いスピンになったので加点が付くでしょうと杉田さん。

  • Wenjing SUI/Cong HAN

Spanish Romance arranged

すっかりきれいな女性になったスイちゃんに未だに慣れませんw

それはさておき素晴らしい演技でありました。何もいう事がないw

「プログラムの中で“これをやりますよ”って構えがない」ので、コンポーネントスコアで一番とりにくいTRも点が出ると杉田さん。

  • Megan DUHAMEL/Eric RADFORD

Your Song

メーガンが体調悪そうですね、フリー棄権したんでしたっけ。

赤平さんしきりに「いつも元気なデュハメルなのに」みたいな事を言っています。赤平さんの中のメーガンのイメージが窺えますねwそれにしても美人はやつれても美人…

  • Xiaoyu YU/Yang JIN

『Yulunga(Spirit Dance)』by Dead Can Dance

小雨ちゃん3T転倒。

独特なプログラムも好きだしそんなプログラムを滑っても美しい小雨ちゃんが好きですねー。

タイムバイオレーションでディダクション2。


おさらいでスイハン。赤平さん彼らを元々技術力で注目されていて、表現力は最近ついてきたみたいなニュアンスの事を仰ってますが、個人的な印象では、ジュニアの頃から技術だけでなく、粗削りではあったけれどどんな音楽でも表情をつけて演じられるという印象でした。この2シーズンほどぐっと洗練されてきた事は事実ですが。