5月に出てきそうな後発品

承認品目が発表されました

クラビット後発品、41品目が承認

今年5月の後発医薬品薬価追補収載に向け承認された後発品の中に、初成分の後発品が少なくとも12成分含まれていることが分かった。最大のターゲットは、年間売上高が474億円に上るニューキノロン系抗菌薬レボフロキサシン水和物(先発医薬品=「クラビット第一三共)で、32社41品目が後発品承認を取得した。

レボフロキサシンの承認を取得した32社は、沢井製薬大洋薬品工業日医工東和薬品の後発品大手4社のほか、日本ケミファ、ランバクシー・ラボラトリーズ、マイラン製薬など。

このほか、初成分となる後発品は、▽前立腺がん治療薬ビカルタミド(「カソデックス」アストラゼネカ)▽胃炎・胃潰瘍治療薬レバミピド(「ムコスタ大塚製薬)▽セフェム系経口抗生物質セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物(「フロモックス」塩野義製薬)▽骨粗鬆症治療薬アレンドロン酸ナトリウム水和物(「フォサマック」万有製薬、「ボナロン」帝人ファーマ)ーなど。

【じほうMRメールニュース 2009年1月20日号 vol.1578】

ちなみに、主な先発品の売り上げは次の通り。

  • クラビット  … 474億円
  • カソデックス … 440億円
  • ムコスタ   … 353億円
  • フロモックス … 286億円
  • ボナロン   … 182億円 (フォサマックは売上非公表)

注目のクラビットが堂々のトップですが、カソデックスも薬価が高いだけあって、売上は大きいですね。個人的にはボナロン/フォサッマックの後発品が出るのがとても早く感じます。また、今回のクラビット、フロモックスの後発品が無事に薬価収載、発売と至ると、もう抗生剤は出尽くした感じがしますね。

短期処方に対する後発品変更


抗生剤のような短期処方を後発品に変更する場合、2通りの考え方があります。すなわち、

  • どうせ短期間だけだし、先発品と同じ成分なら(添加物などがちょっとぐらい違ったって)問題ないでしょ。ちょっとでも安い方がいいし、後発品に変更するわ。

という考えと、

  • 短期間だけだから差額もたいしたことないでしょ。だったら信頼できる先発品のままでいいわ。

という考えです。

後発品変更のポイントはやっぱりお金!?


医療財政のことを考えると前者の方がいいのですが、個人的には後者の考えの患者さんの方が多いように感じます。クラビットの後発品が出たとしたら、どれぐらいシェアを伸ばせるかが見ものですね。
ちなみに同じ抗生剤でも、クラリスの場合は、後発品への変更が多いと思います。これは慢性副鼻腔炎などで少量長期投与されるケースなどもあり、差額が大きくなるケースが結構多いからです。

このように考えると今回の後発品の中では、カソデックスとムコスタが注目でしょうね。カソデックスは薬価が高くて困ってる患者さんが多いですし、ムコスタは分3で長期処方されますから、後発品変更後の差額が大きくなるでしょう。

まぁ、5月になるまで発売に至るかどうかもわかりませんが…。承認だけっていうケースも意外と多いですし、直前に特許が見つかってダメになる例も過去にありましたからね。