イエ・ルポ 2 #006
みなさまこんにちは、ハザマです。今年は雪が降らない…と言っていたら、先日の“リブ・ラブ・サプリ”でお話が盛り上がってからよく降りますね。おとといは東京でも真っ暗な夜空にしんしんとぼたん雪。窓から眺めているとすごくきれいで、ただただ心が透っていくようでした。私の好きな歌に、「淡雪の中に立ちたる三千大世界またその中にあわ雪ぞ降る」(良寛)というのがあるのですが、まさにそんな心地。三千大世界(みちおおち、とカナ書きするより、みちあふち、と書くのが好きw)って大宇宙の意味なんですよね。めまいがするような歌ですが、本当に、空いっぱいの羽根のような雪の中に自分がすっと溶けていくようでした。やがて雪は小さくなりましたが、空気は澄みきって、白い息を吐いたり吸ったり、しばし遊んで。雪って、いつまでも眺めていられて、不思議。
さて、今日は“イエ・ルポ 2”#006のスタートです。今回は、id:hanatomiさんご考案のテーマ、「あなたの心に残るマチ、語りたいマチ」。とってもイメージのひろがる素敵なメッセージを頂いているので、下にご紹介しますね。これはまたマチと風景と人のさまざまなドラマが聞けそうです。もちろん日本だけでなく、海外で訪れたマチもいいですよね。もしかすると、本当にそのマチを訪れたくなってしまうかも。ぜひ、思い出してあなたの話を聞かせて下さいw
イエコト・ミシュラン ピックアップタイトル
あなたの語りたい街はどこ?
あなたが訪れたことのあるあの場所。あの旅館。あのホテル。あの町並み。あの海。あのお店。
いろんな街の人々の暮らし。あなたの心に残るあの街のあの場所を思い出や感じたこととともに映画のように語ってください。
海外や、友達の家、博物館、こたつの中だってかまいません。そこにあなたにとってのドラマがあるのなら。
by id:hanatomi
あなたの心に残るマチ、語りたいマチ
「あなたの心に残るマチ、語りたいマチ」を教えて下さい
“ルポ・タイトル”
「瀬戸内の海と丘のマチ、岡山・牛窓で出会ったイエ」by ハザマ
“ルポタージュ”
あまりに好きな思い出なので、前にもどこかで書いたかも知れませんが、あらためて。高校の卒業旅行で行った岡山の牛窓。当時はまだ海辺もリゾート化されていなくて、昔の漁村の面影が残り、穏やかで明るい瀬戸内の海を望んで、美しいオリーブ園の丘がひろがっていました。ギリシャにでもいるような、不思議な叙情を感じて歩いていると、丘の中に本当に宮殿の柱の断片が落ちていたり、芸術家に貸し出す小さな小屋が点在していたり、まるでおとぎの国に迷い込んだよう。丘のてっぺんには寝殿跡のような三美神広場。そんなマチづくりがされていたのでしょうけれど、あまりに自然風景に溶け込んでいて、ずっとそこにあるかのようなんです。
そのマチが忘れられなくて、社会人になってからふたたび友人と二人で訪れました。そこで、またも不思議なイエとの出会い。クローバーで冠を作りながら丘を散策、三美神広場も過ぎて、もう上には何もないというのに、何か導かれるように細くなった道を登っていきました。あるのは緑の木々ばかり。そこに忽然と現れた、石張りの展望台(?)と小さなイエ。丘にせり出した石張りの庭は、向こういっぱいに海が見え、あまりきれいなのでつい足を踏み入れてしまいました。なぜか学校の机と椅子がぽつんと置かれていて。
ちょっとのつもりで眺めていると、イエの方からおばさんが出てきて、おいでおいでをしています。近づいてみると、そのイエは木でできた素朴な平屋、何ともいえない情緒をたたえています。おばさんは何も言わずに、縁側に何か出して立てかけました。両手で抱えられるくらいの絵です。風景画や抽象画、いくつもキャンバスが並びました。わぁ、と見ていると、おじいさんが縁側に。「おじいさんが描かれたんですか?画家さんなんですか?」と聞くと、おばさんはうんうんとうなずいています。なぜか二人とも黙ってにこにこ笑っています。丘の縁側で、小さくて静かな展覧会。とても不思議な光景でした。
立ち去りがたい美しい風景とイエのたたずまい。今でも目に焼きついています。どうしてもあそこに住みたくてイエを建てたんだろうな、展望台のような石の庭も。いつから住んでいるのかな、などと想像をめぐらしながら丘を降りましたが、歩きながらもう今のことはまぼろしだったかのようで…。牛窓は本当に美しく不思議なマチです。まだあのイエはあるでしょうか。思い出して、また三たび訪れてみたくなりました。
※今回の「いわし」ご投稿は2月14日(木)正午で終了とさせて頂きます。
※今回のピックアップ賞は2月15日(金)に「イエはてな」にて発表いたします。
「今日の一枚“リブ・ラブ・スナップ”」
浴衣♪
この写真は郡上踊りにいったときのコーディネートなので、帯と帯締めは作っていません。はじめて教材用の反物で仕立てたものです。自分の作ったものなのでこころおきなく洗濯ができますw
でも踊り以外にも寝巻きとしても部屋着としても重宝してます。
昨年の夏に聞かせて下さった「郡上踊り」の徹夜踊りやお免状、このあやめ模様の浴衣をまとっていらしたんですね。
おうちで浴衣、っていうのもいいなぁ…和の情緒にうっとりです。
−ハザマ−
»“リブ・ラブ・スナップ”今回のテーマはコチラから
募集期間中にご投稿頂いた方にもれなくはてなポイント300ptプレゼントいたします。
また、スナップ賞にはアマゾンギフト券3,000円分をプレゼントいたします。
いわしの回答(転記)
喜多方といえば最近はラーメンが有名ですが、町にもなかなか風情があります。
まず、ラーメン。100軒以上のラーメン店があるとのこと。
http://www.kitakata-kanko.jp/meal/ramen.php
蔵が多く、町並みに特色があります。見飽きません。
4000棟もあるそうです。
http://www.kitakata-kanko.jp/tour/kura.php
そして、地酒。おいしいラーメンのモトでもある「良質な水」は、お酒にも大いに関係してきます。
「教えてgoo」に関連質問があったので、URLを。(喜多方の地酒)
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa127352.html
この中にも出てくる「大和川酒造店」というところに行ったことがあります。見学をさせてもらえます。あと、試飲も。「酒星眼回」(しゅせいがんかい)が、さらりとして爽やかな味だったのを覚えています。
(大和川酒造店)http://www.yauemon.co.jp/index.html
一日散歩しても飽きない町、喜多方。とてもよい町です。
田舎が瀬戸内海(現しまなみ海道)だったので年二回は訪れました。
尾道港から高速艇で小一時間、波に浮き上がる軽い船体。
沈むんじゃなかろうかとビクビクしながら港につけば、磯の香りと造船所の油の匂い。
すっかり寂れた船員向けのスナックに入ると親戚のおばちゃんが船乗り相手に昼ご飯。
ビールメーカーの水着グラビアポスターにどぎまぎしながら飲むポンジュース。
船乗りのおっちゃんは「そのジュースは蛇口から出るけんね」と笑う。
泳いで、釣って、昼寝して。
扇風機の音。
おいしそうな仏壇のお菓子。タライにスイカ。
夜は魚づくし、親戚のおっちゃんが集まる。
大きくなったのう、今度漁に連れて行ってやるけん。
賑わいの中、いつのまにか疲れて寝てしまい、あっという間に朝。
もう帰らないと、夏休みが終わってしまう。
しまなみ海道が開通して車でいけるようになったのは便利ですが、そんなこんなでちょっと寂しい気もしていたりするのです。
大分に行った時のことです。
ちょっといい所があるから連れてってあげるよと案内されたのが「豊後高田昭和の町」でした。
豊後高田の中心商店街は江戸時代から栄えてきた、半島一のにぎやかな町だったそうです。
しかしそんな歴史ある商人の町も大きな資本力を持つ企業のお店におされて衰退していきました。
そこでこのままではいけないと、この商店街が最後に栄えていた昭和30年代をよみがえらせて、
その時代を体験しながら歩いたり買い物ができたりする町を作ろうと取り組まれたのが、
「豊後高田昭和の町」なのだそうです。
昭和の町は、まずお店の建物が昭和です。
それぞれのお店ができたころの建物を再生しているそうです。
それから、一店一店には必ずそのお店の昭和のころを物語るお宝があります。
昭和のいろいろな今とはまったく違う品々が「一店一宝」と呼ばれて大切にされています。
そして売られているものも昭和です。
それぞれのお店に代々伝わる昭和の商品が必ず売られています。
さらにお店の人が昭和です。
レジに行った時にしかコミュニケーションがない今のお店とはちがいます。
べたべた付きまとわれたりはしませんが、目と目のコミュニケーションがあります。
あ、これいいなぁと商品を見ていると、
お店のおじさんが、それいいだろと言いたそうにニッコリ微笑んでいたりします。
やーん、そんな目で見られたら買わないではいられなくなっちゃう。
商売上手な昭和のあきんどさんがそこにいます。
呉服屋さん、雑貨屋さん、金物屋さん、八百屋さんにお肉屋さんにお魚屋さん、
あって当たり前だったのに今はほとんど見られなくなったお店が元気に商売しています。
もちろん道を歩くと円柱形の郵便ポストなど色々な「昭和」にも出会えます。
古い米蔵を改造した昭和ロマン館という施設もあって、
「昭和の絵本美術館」とか「駄菓子屋の夢博物館」などとして昭和の子供文化が集められ、
さらに木造の学校の教室を再現したスペースもあります。
この教室は色々な行事にレンタルしてくれるそうです。
「昭和」をよく知らない人でもなぜか、うわぁ懐かしいと思わず叫んでしまう昭和の町。
狭いテーマパークではありません。何本もの通りにまたがる町全体が「昭和」です。
高いところから見ると本当に圧巻。あのオレンジの色、初めは個性がないなと思っていましたが、実際見てみるとこんなに美しいものはない!と思えました。
いろんなところへ旅行に行きましたが
自分の育った街が一番好きです。
子供の頃にやんちゃをして走り回っていた路地裏
かくれんぼに使っていた空き家
魚とりやおたまじゃくしをつかまえていた浅い川
朝には洗濯をするお母さんたちの姿
お昼時になればあちこちからいい匂いがする民家
お昼過ぎにリヤカーで野菜や魚を売りに来る行商のおばあちゃん達
どれも懐かしい思い出いっぱいの場所です。
日本全国、世界各地、どんな場所へ行っても最後に思い出す
自分の一番好きな場所は、子供の頃育ったわが街です。
正しくは「知る区ロード」です(笑)。はじまりは、防災まちづくりの一環でした。いざという時に安全確実に避難するためには、街をよく知っていなければなりません。そのため、歩いて杉並を知るルートづくりの必要性が議論されました。そこに余暇を楽しみ、自分の街が好きになれる道を作ろうという意見が加わって「めぐり道構想」という計画に発展し、そこから「杉並知る区ロード」が設定されました。
道は、区内の西半分と東半分をぐるりと回る輪のように設定され、区の地理的な中心部で二つの輪が交わります。ルートをたどりながら歩いていくと、神社仏閣や公園、区の施設などを巡ることができ、またルート上にはオアシスと呼ばれる休憩所も用意されています。各オアシスには人の感覚を通して様々な体験ができる工夫が凝らされていて、たとえば竹林に囲まれた「みみのオアシス」では聴覚で楽しめる様々な工夫が、「ときのオアシス」では時間や空間といったとらえにくいものをオブジェ的な物で面白く表現されています。ただ歩いているだけで面白く、何度歩いてもあきない道、「知る区ロード」。くわしくはこちらを見てください。
神保町は、ただの本屋街ではありません。神保町には多くの書店や出版社、取次店などが集中していますが、とりわけ靖国通りに面したあたりに集中する古書店は一軒一軒のお店がとても個性的なのです。
三省堂書店の隣にある三茶書房は日本文学、とりわけ明治期からの古い作品の殿堂です。ただでさえ貴重な書籍がぎっしりですが、2階にはさらに専門的な貴重な文献が山積みという噂です。2階は予約者のみが上がれる特別フロアで、一般客は足を踏み入れることができません。
神保町駅近くのディスクユニオンのビルの6階けやき書店は近代日本文学に力を入れています。著名作家の初版本や限定本、初出雑誌などが豊富で、さらにサイン本なども扱っています。
作家の肉筆といえば、そこからさらに九段下方向に行って交差点を越えた古書センターの裏手にある巌南堂書店には、まるでギャラリーのような一角があります。著名作家肉筆の色紙や掛け軸が飾られているのです。なんとこの店には松本清張の自筆原稿まであります。これはもうちょっとした博物館です。
三省堂書店の方に戻って靖国通りを離れ日大理工学部の方に行くと、ボヘミアンズ・ギルドという古書店があります。ここは文学のほか美術書が充実していますが、さらにこの店の特徴は、店内のあちこちに椅子が置かれているところ。座ってゆっくり本を選んでくださいというわけです。店内の雰囲気は比較的明るく、くつろげます。神保町散歩に疲れたら、このお店で小休止。あるいは古書店散策のしめくくりにここに立ち寄るのもいいルートです。
まだまだ神保町には個性豊かな古書店がたくさんあります。表通りを外れた所にも注目のお店がたくさんあります。全てを散策して知り尽くすには、何度も足を運ばねばなりません。そうしているうちに、この街が大好きになります。
なお、神保町にはなぜかカレー屋がたくさんあります。洋食風カレーから本格インドカレー、さらには日本では珍しいスマトラ島のカレーというのを食べさせてくれる専門店もあります。ただし神保町の飲食店は休日お休みの店が少なくないので注意が必要です。古書店エリアを離れると、このへんもビジネス街なんですね。
もう何十年も前からうろちょろしてますが,変わったんだか変わらないんだか不思議な街です.
たしかに変わったんだか変わってないんだかわからない不思議な街だけど
他の街と比べるとあんまり変わってないんじゃないかな?
むしろこれから再開発がおこなわれる予定でそれで一気に変わっちゃうって
話だよね。
飛行機に乗るときは早い時間に空港に行ってブラブラします。
買わなくても見て回るだけで結構楽しいです。
出発前からいろいろ買いたくなって、ちょっと困ります。