ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

濃厚な出会い

結局、ダニエル・パイプス先生の『中央公論』掲載のフォーリン・アフェアーズ邦訳論文を、米国のご自分のウェブに転載する件は(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120528)、めでたく1本、許可が下りたようです。よかったですね!
先生からも「よくできました!」とお褒めの言葉を頂戴いたしました(って、私は取り次ぎをしただけなんですが。)
確かに、各国に知り合いがいれば、米国にはないような独自の翻訳者権などの諸手続きの存在を教えてもらい(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120405)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120407)、どこに問い合わせればよいかも手伝ってもらえて(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120508)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120516)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120519)、何かとスムーズに行きますよね。土地勘みたいなものがありますから(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120505)。
それにしても、新たな翻訳35本の見直し作業をして提出するつもりが、なかなか進まず、困ります。明日から6月。今月は、2本しか提出できませんでした。
何事も、立ち上げと軌道に乗せるまでの最初の時期が、最も難しいのかもしれませんが、見直す度にミスが見つかったり、つい夢中になり過ぎて、眼精疲労になったりして...。
2004年頃、パイプス先生の日本語訳の担当をされていた方の4本を、今日、改めて読み直してみました。多分、米国で教育を受けた日系アメリカ人女性かと思われます。大変に優秀な方のようで、全体としてきれいな訳ですが、細かな点で数ヶ所、(ちょっと違うかもしれない)と思ったところが、なくはありませんでした。恐らく、それでよしとすべきなのでしょう。
ウェブ管理をしてくれているレヴィ君は(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120525)、修正版を送り直す度に「全然、問題ないよ」と気さくに応答してくれます。どうやらエルサレム在住のようですが、私としては、治安やサイバーテロやら、気が気じゃなくて....。もともと、ウェブにパイプス先生の大量の著作を掲載するというアイデアは、レヴィ君の発案だそうです。それが大変に効果を上げているので、さすがは先見の明があるというべきですね。
しかし、今日も一日、パイプス先生と知り合ってからの日々を振り返り、(それにしても、濃厚な出会いだった...)と思うのです(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120113)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120114)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120115)。様々な意味で、米国内のみならず世界的にもあれほど有名な方が、私などのような、何ら肩書きもなく、小さな町でおとなしく暮らしている者に、どうしてこんなに全面的な信頼と期待を寄せられるのか、ということ...。最初は、それこそ「なりすましメール」かもしれないと思ってみたり、余程何か下心があるのではないかと考えたりもしました。これまで、オフィス宛に郵便物を二回送り、とりあえずは無事に届いているそうなので、確かにご本人なのでしょうねぇ。
それに、イスラエル問題が、誤解やイデオロギーや政治的立場や外交上の思惑などが重なって、何かと世界中で非難囂々浴びやすいのに、そこを真っ正面から積極的に言論活動されているため、私としてもかなり慎重にならざるを得ませんでした。
そして、ユダヤ人問題。私など、今でもどうして「差別」が存在するのか、よくわからないのですが...。文化人類学的に見ても、おかしいじゃないかと思うのです(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120524)。
ただ、翻訳にまつわる一連の出来事を通して、ユダヤ系の人々の生命力のたくましさ、高度に発達した危機管理意識、全世界にネットワークを張り巡らして、情報交換をすることで仕事に結びつけていく生き知恵としたたかさ、これらは、本当に学ばされるところです。慣れないうちは、ただただびっくり仰天。でも、いつでも生き生きとした刺激に満ち、確かに、相当なやりがいがあります。米国と中東という、最もホットな地域を直接の対象とされているからということもあるでしょうし、一神教の問題にせよ、日本の場合は、情報も意義も、どこか後知恵っぽくて遅れ気味ですから。
この度の不思議な巡り合わせに、心から感謝申し上げます。