ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

本流を元に戻す

大学やマスメディアは権力を監視し、批判する立場だという。矢内原忠雄氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080128)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090922)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090923)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090926)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20091124)もそのように記していた(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120212)。もちろん、民主主義社会では必要な機能だ。主流が圧倒的多数の安定した状況下では、さまざまな意見を丁寧にすくい取る試みは大切である。
ただし、私の感覚では、1990年代後半以降、徐々に日本社会が変容していき、特に大学などは2003年頃からなし崩しに元の性格が失われてきたように感じている。単なる個人的な意見ではなく、客観的にも各種文献およびお世話になった名誉教授などの愚痴などからも裏付けられる(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20091125)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20120507)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20130519)。
それによって得をしている人々も多く、社会問題の深化などを防止している面も多いのだろうが、同時に明らかに文化の低下へと流れていっていることも確かだ。古い本などを読むと、それがよくわかる(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131126)。昔の方がしっかりして質が高かった面も多いのではないか、と思う。
今の特定秘密保護法案なども(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131127)、急がなければ国の骨格が崩れてしまうという懸念による動きなのだろうと考える。特にスパイ・テロ対策だ。テロリストが生まれやすい場は、共産圏とイスラーム諸国。これは明確だ。しかも人口が大きく、石油マネーで突如、高収入を得たことや市場開放などで人の流動性が激しいために、非常に困難な業務。つまり、これでようやく、私の研究テーマとも重複する点が出てきたということだ。しかも、この喫緊の時代に「マーク」氏とも多少は意見の衝突を経ながらも(あれほど個性が強烈な方なので、これは自然な過程であり、それだけ人間関係が深化してきた証左)、大事な根幹でしっかりとつながっている(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131119)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131120)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131124)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131125)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131126)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20131127)。私にとって、大切な日米同盟は個人的にも生きているのだ。
それを、「差別はいけない」「相互理解を」「丁寧な議論を」と甘いオブラートで包むならば、自分達が築き上げてきたものまで変容してしまう。上向くならば結構だが、本流まで脇に寄せられて忍耐を強いられるとするならば、これは損失だ。
私など、最近の第二次安倍内閣の動きには、細かい点で異論はあるものの、概ねその方向でよいと思うし、やっと1980年代頃の力と希望と活力に満ちた日本社会の、自分にとってフィットする感覚に戻りつつあるように感じている。その方が、軽い違和感を常に覚えつつ、遠慮がちに暮らすよりは、遙かに心身共に安定し、力も希望も漲ってくる。制度を形やお金で整えるのではなく、やはり内面が大事なのだ。内面が整えば、自然と外面も落ち着いてくる。
日本の場合、興味深い点は、政治家やメディアや大学の先生など、表向きには影響力を行使しているように見える人々を、一般の中間層の国民がじっと観察して、それなりに保守中道本流の選択をしていることだ。戦時中だってそうだった。最初から「勝ち目のない戦争をするなんて間違いだ」と思う人々も、指導者層および教育を受けた人々の中に存在したことが証拠づけられている。だから戦後マルクス主義者達が、あたかも軍国主義批判によって進歩的かつ真の平和主義者のように言論を振るい、無知なる人々を社会動員していたように見えても、ここまで左派勢力によって国力が衰えてきたことが判明すれば、すぐに軌道修正の方向に向かえるのだ。今しかチャンスはないと思う。
個人のプライバシーが暴かれることを恐れる傾向については、しかし都市銀行の管理職だった私の父に、幼い頃から厳しく教えられてきたので、やっと元に戻れるかとホッとしている。むしろ、「自分の夫が人事課長だから、読んでいる新聞なども調べられる。あなたも気をつけなさいね」などと筋違いの脅しのようなことを言ってきたのは、大学の先生をしていた女性だった(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20071021)。これほど荒唐無稽な話はない。真面目にやっていて社会の本流に属している者が脅され、隙間をくぐり抜けてうまく上昇しようと企んでいる方が、むしろ国や社会を楯に他者を脅しているのだ。