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公益財団法人日本伝統文化振興財団ホームページ  http://jtcf.jp/

2017年02月08日

第47回邦楽演奏会のお知らせ

立春を迎えたとはいえ寒さのきびしい日が続いていますが、東京では梅が咲き初めました。邦楽の演奏会もこの時期は少なめですが、邦楽の各ジャンルが一堂にそろう「邦楽演奏会」が、今年は2月25日(土)に国立劇場小劇場で開かれます。

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主催は邦楽実演家団体連絡会議で、人間国宝から若手まで各ジャンルを代表するメンバーが出演します。

今年で47回を数える歴史ある演奏会ですが、今回のテーマは「江戸・東京にちなんだ曲を中心に・・・」。なじみのある地名が出てくれば、その曲がいっそう身近に感じられることでしょう。

今年は新しい企画も用意されています。第一部の前半に、子供も楽しめる演目が選ばれていることです。この部分だけ特別料金で鑑賞することもできますので(小・中・高校生の子供と付添保護者のみ対象)、お問い合わせください。

また、これまでの「邦楽演奏会」は義太夫、清元、古曲、三曲、新内、常磐津、長唄が中心でしたが、今年はさらに琵琶と小唄が加わりました。昨年新たに琵琶の人間国宝に認定された奥村旭翠さんの演奏もあります。

ナビゲーターをつとめるのは、古典芸能に造詣がふかい元NHKアナウンサーの葛西聖司さん。各曲の聞きどころなど、わかりやすく説明くださることと思います。

第一部が12時開演(11時開場)、第二部が16時開演(15時30分開場)ですが、それぞれの開演前と休憩時に、ロビーで三味線、箏(こと)、尺八、琵琶、鳴り物などの体験もできます。毎年、希望者でいっぱいになるコーナーです。春も近い一日、ぜひ国立劇場でお楽しみください。

第47回 邦楽演奏会

2017年2月25日(土)

第一部 12時開演(11時開場)

第二部 16時開演(15時30分開場)

会場  国立劇場小劇場

入場料  一般3,000円 学生1,500円

【お問い合わせ先】

日本三曲協会事務局 Tel.03-3585-9916(電話予約のみ/平日10:00〜17:00)

【チケット販売】

e+(イープラス) http://eplus.jp/(パソコン&携帯)

国立劇場チケットセンター(窓口のみ)

演目と出演者はこちらをご覧ください。(クリックすると拡大します)

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(Y)

2017年01月12日

《萱野茂没後10年記念企画 アイヌ語を贈るプロジェクト》開始!

イランカラテ。

アイヌ語で「こんにちは」「はじめまして」。『萱野茂のアイヌ語辞典』にはこんな風に書いてあります。イ=それ(あなた)の、ラ=心、カラ=触れる、テ=させる → 〈あなたの心にそっと触れさせていただきます〉という意味。

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萱野茂氏(かやの しげる 1926-2006)


このたび財団では、萱野茂氏の没後10年という節目にあたる2016年から企画した、貴重なアイヌ語の資料を寄贈するプロジェクトを実施しています。詳しくはコチラ⇒【萱野茂のアイヌ神話集成】萱野茂没後10年記念企画 アイヌ語を贈るプロジェクト

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寄贈する作品内容(CD11枚、書籍10冊、VHS1巻)


昭和30年代テープレコーダーはまだ珍しく、録音テープが大変に高価だった時代に、「アイヌの古老たちの語りや言葉を、今録音しなければアイヌ語は失われてしまう」という強い使命感を持って記録に臨んだのが萱野氏でした。自らが録音し、選び、執筆したアイヌの壮大な物語を、体系的にまとめたものが『萱野茂のアイヌ神話集成』です。

アイヌ文化に触れ、アイヌの物語を知る上でも、また言語学的資料としても大変に貴重かつ充実した内容を備えた資料です。ちなみに、第52回 毎日出版文化賞(1998年)、第14回文化庁芸術作品賞(1999年)を受賞した作品です。CDと書籍は完全に対応していますので、CDを聴きながら、アイヌ語のローマ字表記、日本語の訳を読むことができます。

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萱野氏がアイヌ民族初の国会議員として尽力したのは、1997年「アイヌ文化振興法」の成立でした。このことで、アイヌ文化の保存に光が差し込みました。さらに「二風谷ダム裁判」では、アイヌ民族が「先住民」であるという札幌地裁の判断を勝ち取り、萱野氏が亡くなってからも2007年の国連における「先住民族の権利に関する国連宣言」の採択、2008年の「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が国会の全会一致で議決、以後様々な取り組みが急速に現実味を帯びてきました。オリンピック・パラリンピックを迎える2020年には、北海道白老に「国立アイヌ民族博物館」が開館する予定です。

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(二風谷にて)

私たちは、萱野茂氏をはじめとするアイヌ民族の誇りと文化の保存と発展に尽くした先人たちの努力に心からの敬意をはらうと共に、アイヌ文化がより広く深く理解され、世代を越えて継承されていくことを心から願って、自分たちにできる取り組みを今後も続けて行きたいと思います。

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(二風谷にて)

(やちゃ坊)

2017年01月01日

「伝統を未来に・・・」2017

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あけましておめでとうございます

日本伝統文化振興財団は、平成5年の発足以来、日本の伝統文化の振興と発展に向けた公益事業に取り組んでおります。

本年も伝統芸能の記録・保存・公刊をはじめ、公演事業、国際交流、教育支援など、幅広い視点で伝統文化を支える活動を進めてまいります。

皆さまには変わらぬご支援、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

     平成29年 元旦

            公益財団法人日本伝統文化振興財団

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公演情報

                  

2016年11月29日

能への扉「融 舞返」

早いもので今年もあと一月あまり。朝晩の寒さも厳しくなってきました。空気がピリッとして透明になってくるこの季節になると、毎晩月を見上げるのが楽しみになってきます。残念ながら私、先日のスーパームーンは見逃してしまいましたが、今の時期の月は、一層冴えわたるというか、何か思いを馳せずにはいられない美しさです。

そんな月への日本人の特別な想いは、今も昔も変わりません。

今回是非おすすめしたいのが、能の名曲「融」の公演です。

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12月3日(土)14時開演 

能への扉vol.4 ひろがる幽玄の世界in表参道

能「融 舞返」谷本健吾

会場/銕仙会能楽研修所

「あら名残惜しの面影や」。ご存知の方も多い、世阿弥の傑作で、紫式部『源氏物語』の主人公・光源氏の実在モデルの一人ともいわれる源融(みなもとのとおる)の物語。

地歌・筝曲では石川三つ物の一つとされている大曲「融」の元曲ですので、地歌ファンも必見の舞台です。

詳しいあらすじはコチラ

また、今回の公演の見どころの一つで「舞返」という小書(特別演出)がつき、いつもとは違う演出がご覧いただけます。終演後には「融を終えて【舞返】小書演出の効果を解き明かす」30分程度の無料講座もあるので、より理解が深められます。

チケットはこちらから

年末年始は、伝統芸能に触れる機会の多くなる時期です。是非能楽堂へ足をお運びいただき、一時だけでも、年末の慌ただしい気持ちを落ち着けて、感慨に耽ってみてください。

(M)

2016年11月08日

「奇蹟の爪音 衛藤公雄」のCD好評発売中!!

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かつて全米でこんなに活躍したアーティストがいたことを、ご存知ですか?「もう一人の宮城道雄」ともいうべき、盲目の天才箏曲家衛藤公雄!

音楽の殿堂カーネギーホールでのリサイタル、コンサートホールの最高峰リンカーンセンターで日本人初のリサイタル、全米40州を越える演奏ツアー、著名レーベルからのLPアルバム発売、ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団との共演、ビートルズに先駆けての武道館初のコンサート開催・・・こんな空前絶後の音楽活動を成し遂げながら、人々の記憶から忘れ去られてしまった衛藤公雄・・・。

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このCDは、2012年12月24日に他界した衛藤の遺品から発見された膨大なオープンリールテープに残された演奏記録の音源を精選、衛藤公雄が辿った音楽家としての軌跡をデジタル復刻によって初めて明らかにするものです!

箏の爪音の美しさに人生の全てを懸けた箏曲家・衛藤公雄、この2枚組のCDは、その輝かしい生命の記録です!!

DISC-1には、宮城道雄作品と古典作品から7曲。DISC-2には衛藤自身の作品から10曲収録しました。

●収録内容

【DISC-1】宮城道雄・古典篇

1)瀬音 宮城道雄作曲(KIMIO ETO NEW YORK'S FIRST KOTO RECITAL、カーネギーホール、1961/10/1)

2)春の海 宮城道雄作曲(衛藤公雄第二回定期演奏会、国立劇場大劇場、1968./3/30)

3)さらし風手事 宮城道雄作曲(収録場所不明、1973頃) 

4)秋の調 小林愛雄作詞 宮城道雄作曲(収録場所不明、1975頃)

5)水の変態(一部抜粋) 大和田建樹作詞 宮城道雄作曲(衛藤幸明サマーコンサート、中央区立中央会館、1982./7/23)

6)五段砧 光崎検校作曲(衛藤幸明定期演奏会、中央区立中央会館、1980/2/26)

7)六段 八橋検校作曲(スタジオライブ、ビクタースタジオ302、1982/10/18)

【DISC-2】作品篇

1)雪の幻想 (KIMIO ETO NEW YORK'S FIRST KOTO RECITAL、カーネギーホール、1961/10/1)

2)潮流 (衛藤公雄第一回定期演奏会、国立劇場小劇場、1968/1/25)

3)建設の響き (衛藤公雄音楽生活三十五周年記念演奏会、サンケイホール、1968/10/18)

4)軍艦マーチ (生田衛藤流講習会、広島市生田衛藤流稽古場、1972/1/29)

5)箏独奏による さくら (生田衛藤流稽古場、1973/10) 

6)希望の曲(勝利への曲) (収録場所不明、1975頃)

7)春の姿 (収録場所不明、1975頃)

8)箏尺八二重奏曲 (衛藤幸明定期演奏会、中央区立中央会館、1980./2/26)

9)荒城の月変奏曲 (スタジオライブ、ビクタースタジオ302、1982/10/18)

10)輝ける未来に寄せて (スタジオライブ、ビクタースタジオ302、1982/10/18)

<主な演奏者>歌・箏:衛藤公雄、十七弦:大塩寿美子、尺八:山口五郎、箏:初代米川敏子、ヴァイオリン:江藤俊哉

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●作品情報

タイトル:「奇蹟(きせき)の爪音(つまおと)/箏のレジェンド 衛藤公雄(えとうきみお)」

Miraculous Resonances:The Koto Legend Kimio Eto

発売日 :11月9日予定

仕様  :CD2枚組

商品番号:VZCG−8572〜3

定価  :4,000円+税

・執筆者 :久保田敏子(京都市立芸術大学名誉教授)/谷口和巳(小学館刊『奇蹟の爪音』著者)/藤本 草(公財・日本伝統文化振興財団会長)

・全曲ライヴ音源

・別冊解説書付き(本文52頁、解説、年譜、プロフィール、英文サマリー等)

・ENGLISH NOTES ENCLOSED

発売元 :公益財団法人日本伝統文化振興財団

販売元 :株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント

※このCDは一般発売商品につき、全国のCDショップ店及びネットショップで購入いただけます。

じゃぽ音っと作品情報:奇蹟の爪音/箏のレジェンド 衛藤公雄 / 衛藤公雄

●衛藤弘幸(生田衛藤流 家元) 衛藤公雄 長男

レコード会社に勤務しながら、長い間衛藤公雄の音楽は、日本では時流に合わない古臭いものだと思わざるを得ないまま長年過ごしてきましたが、このCDを聴かせて頂いて、果たして本当にそうなのだろうかと改めて考え直しています。是非、若い方々の感想を聴きたいと思っています。

●スティーヴ エトウ(パーカッショニスト) 衛藤公雄 次男

幼少の私には父親はおらず、敬語で会話する衛藤先生という存在のみ。しかしながら今回の音源を聴きつつ思い出すのは、二人で散歩したセントラルパーク、帰国後も度々留守にする父を羽田で涙目で見送ったことなど。やはり親子でした。              

●レナード衛藤(太鼓奏者) 衛藤公雄 三男

秘蔵音源を聴くというよりも、その時代の空気に入り込むような感覚。昔のジャズのような一発録りの臨場感と気迫。そして、箏とともに人生をドライブさせていた父の音楽人生を感じることができました。私も50か国以上で演奏してきましたが、音楽に自由を求め、人生をドライブさせていくこと。音楽家として最もクリエイティブな生き方を再認識したアルバムと言えます。

●ライナーノーツより/久保田敏子(京都市立芸術大学名誉教授)

今改めて聴きますと、惚れ惚れするような素晴らしい爪音で、手の動きはまるで神技のようです。そして紡ぎ出された音楽には、単なる超絶技巧の披瀝ではなく、情趣が溢れ、人間的な温か味が宿っています。

衛藤公雄はまさにレジェンドの人です。これほどの人が、何故、埋もれてしまったのでしょうか? その足跡に迫った今回のCDの発売を機に、箏の爪音の美しさに全てをかけた箏曲家の、その輝かしい生命の記録を、今一度振り返ってみようではありませんか。

●ライナーノーツより/藤本 草(日本伝統文化振興財団会長)

衛藤公雄の音楽の最大の魅力は、その研ぎ澄まされた箏の音色=爪音にある。現代の箏曲界の最高峰と目される名手達と比肩する群を抜いた演奏力を、衛藤はその時代にすでに獲得していた。・・・各CDの冒頭には昭和36年10月1日カーネギーホールでのリサイタルにおける宮城道雄作曲「瀬音」と自作曲「雪の幻想」を収録、全米の聴衆を魅了した衛藤の箏の音色と演奏力の際立つ高さをこのデビューリサイタルの演奏に聴くことができる。

●この作品は書籍&CD同時発売です!!

衛藤公雄の波瀾万丈の生涯をたどるバイオグラフィ

『奇蹟の爪音―アメリカが熱狂した全盲の箏曲家・衛藤公雄の生涯』

小学館刊 谷口和巳著  本体1,800円+税 2016年12月5日発売 

(やちゃ坊)