奥武蔵ウルトラマラソン 2013


今年もやってまいりました、真夏の祭典オクム!
今年で8回目の挑戦となります。

前日に「ゼオン鉄人会」の仲間と川越市内のホテルに宿泊。ゼッケンは事前送付=当日受付不要なのでとっても便利。今年はいつものグラウンドが駐車場として開放されていたので駐車もスムーズでした。

午前7時のスタートまでゆっくりと準備。格好は、肩こりを避けるため上は小金井公園走友会のランシャツ、下はランパン。帽子にいつもの氷入れ袋を装着。シューズはアシックス・サロマのピンク。

ゼオン鉄人会」の仲間はみんな足首をひねった、とか膝が痛い、などで本調子からは程遠い状態。自分の目標は6分/kmペース切り=7時間48分切り。そして登り坂も含めて全行程で歩かないこと。今回初めてスタート時点に前方に並びました。

スタートして集団内で走るも5分30秒/kmを切るペース、これにはついていかないよう自重。結構な人数に追い抜かれるも我慢ガマン、とにかくイーブンペースを心がける。計算としては下道23kmで5分の貯金、奥武蔵本道の上りでマイナス5分、本道下りで貯金5分くらい出来ればいいかな、と甘い見積もり。

奥武蔵名物の豪華エイドは健在なるも、日本に来てから調子に乗って食べ過ぎなので(いつもの自滅パターン)、飲み物も食べ物も控え、エイドで立ち止まらずに走る。
10km通過:55分18秒。おっと、本当にこんな速く走ったか?まだまわりに引っ張られているみたいだ。

天候は晴れ、気温と湿度はそれなりに高いが、昨年よりは走りやすい気がする。下りで何人ものランナーに抜かれ、思わず自分も飛ばしたくなるけどまだ我慢ガマン、先はあまりに長い。と言いつつ、長い下りでフリーフォール走り、思わず飛ばしてしまう。
20km通過:1時間49分。なんだかんだで下りで飛ばし過ぎた。貯金が約10分出来たのは有難いけど、あとで足に来ないかどうか心配...

本線直前のトイレに入る。昨年この場で血尿を見つけて驚いたことを思い出す。と、坂を上り始めたところで後ろからすごい勢いでランナーが追い付いてくる。「すごいな」と思いながら振り向いたら、な、なんと小金井公園走友会の○山さんではありませんか!「お、お久しぶり...」ジョグノで私がオクムに出ることを知って応援に来てくれたそうです。遠路はるばる有難うございます!
渡されたジュースを頂きながらオクムで最もきつい登り坂を歩かずに上る。二人で走りながら近況報告し合い、おしゃべりしながら難関を越える。有難いことに結局○山さんは30km地点まで伴走してくれました。

30km通過:2時間52分。残り8分の貯金を折り返しまでは使い果たさぬよう頑張りたい。さすがにこのペースで走るランナーの皆さんは登り坂でも誰も歩いていない。前後にそれほど人もおらず、追い抜いたり追い抜かれることもあまりないまま淡々と走る。ザック姿のトレッカーが結構歩いており、都度応援してくれる。けど、こちらはしゃべる余裕はないので笑顔で返した(つもり)。

40km通過:3時間55分。上りがきついあたりだったから貯金食いつぶしはしょうがない。幸いにも足はまだ動く。しかしお腹の調子がいまいちなので、飲み物はスポドリのみ。たまにコーラを飲むとそれさえもお腹に響く。食べ物は、こまめにパンを取り、あとはキュウリの味噌漬け、これが旨い!
ここまでエイドでの氷サービスは、敢えて出し惜しみされていた感があったけど、昼間になってかなり暑くなってきたためか、やっと氷をもらえるようになってきた。ので、喜んでキャップにつけた氷入れに入れて冷感を楽しむ。これがないと頭がオーバーヒートしてしまうんですよ。

さすがに8回も走ると何となくコースを覚えており、次はこんなエイドだったような...と記憶を探りながら走れる。折り返し直前のエイドに到着してちょっとほっとした。とりあえずここまで目標のペースを維持して無事に走れたのはよかった。空に少し雲が広がり、木陰は少し涼しくて走りやすい条件となった。

昨年から以前より手前になった折り返し地点のエイドに着いてもスポドリだけもらってすぐに折り返す。「ゼオン鉄人会」の仲間とどこですれ違うかでお互いの距離が分かるため、気分的になんとなく急ぎたくなる。が、さすがにちょっと足に来ているので立ち止まってストレッチを繰り返した。しかしまわりのランナーは皆、エイドに長居もせずにさっさと出発してしまう。

50km通過:4時間55分。折り返していまだ貯金があるのは心強い。ここからの下りは意識して飛ばす。大野AS手前でO橋さんとすれ違う、15分ほどの差か。そのあと順番に「ゼオン鉄人会」の仲間たちとすれ違っていく。下りは少し飛ばし、平地も5分30秒/kmくらいのペースのランナーに引っ張られ、少し息のあがる走りが続く。と思ったけど、やはり続かない。このままではつぶれてしまうのでペースダウン、自重する。かなり疲労を感じてきた。

60km通過:5時間55分くらいか。GARMINの電池が切れてきたため50km地点でストップウォッチを止めた。あと18km、まだきつい登り坂が2ヶ所残っている。これを歩かずに上れるか...と、ここでMさん&H井君、そしてJKさんとすれ違う。大丈夫か、みんなオクム完走経験は多数あれど、この時間にこの位置では、はっきり言って後半かなりきついと思う。特にMさんは完走9回で、10回=奥武蔵ウインド=グリーンゼッケンにリーチをかけつつ、ここ2回ほど体調不良でDNFが続いており、今年にかける意気込みは強かったはずなのだが...

70km通過:6時間53分くらい。とりあえず歩かずに走り続けているが、エイドで止まる時間が長くなってきた。頭から被り水をかけてもらい、二の腕や太ももを濡らし、スポドリを2杯飲んで、ふーっと一息つく。気分転換におしゃべりする時間も増えた。折り返してからは食欲がないが、たまに無理してパンを流し込む。コース上で追い抜いたランナーに、エイド休憩中に置いて行かれ、同じランナーを何度も追い抜く、ということを繰り返した。
長い登りの直前にあるユガテASでノンアルビールを勧められる。「お腹の調子が悪いので...」と言いながらちょっとだけコップに入れてもらう。旨い! 結局2杯飲んでもうた。

そして最後の難関=長い登り坂に挑む。少しリフレッシュ出来たせいか、なんとか走り続けられる、前を歩いているランナーを少しずつ拾っていく。登り坂の頂上で応援している人が「これでもうゴールまで上りはありませんよ」と教えてくれたのは本当に嬉しかった。これでギアが入れ替わった。下り坂に入って俄然かっ飛びモード全開!スパタン、スパタンと駆け下りていく。しかしシューズが合わないのか、着地するたびにつま先が痛む。これは選択ミスだった、と今更ながら悔やむ。

長い下り坂を終えて下界に降り立ったところで○山さんが待ってくれていた。コーラを準備してくれていたけど、申し訳ないことにもはや立ち止まれず、「ゴールで会いましょう!」とそのまま鎌北湖沿いをかっ飛ばす。ラストのエイドでスポドリ1杯だけ一気飲みして飛び出す。30mくらい前にいるランナーが落ちてこないので意を決してペースアップ、自分的には4分台/kmまで上げたつもり。トレミのスピード練習がここにきて成果を見せたのか、そのままのペースで走り続けられる。残り2km未満、ペースを落とさぬよう一心不乱に走る。あとで聞いたのだけれど、ゴール前1km地点で知り合いに応援してもらっていたのにまったく耳に入らなかった。ゴメンなさい。

ゴールタイムは、7時間33分53秒。

目標の7時間48分を切ることが出来た。昨年の記録よりも1時間以上も速い!
というか、70km地点で貯金が7分くらいだったのに、最後の8kmで更に約7分も貯金出来たのならすごい(か、コースの距離表示が多少ずれているのか...)。

ゴールしてとりあえずタダのビールを頂き、そのままボランティアのマッサージ(今年から?)に直行。医科大学生たちが10分無料のサービスで、汗臭い我々の痛みを癒してくれる。君らは天使だ!

午後5時過ぎまでのんびりとおしゃべりしながら仲間たちのゴールを待った。その後、○山さんの車で送ってもらい、夕食後に東京駅のホテルに無事投宿することが出来ました。

帰路、電話で聞いたところ「ゼオン鉄人会」の仲間たちは全員無事完走したとのこと。とりわけ10回にリーチがかかっていたMさんは制限時間の午後7時まで残り3分ほどで感動のゴールを果たしたそうです。その場に立ち会えなかったのは本当に残念でしたが、全員完走は嬉しかった。

ということで、天候的には最後までゲリラ豪雨にも見舞われず、自分の目標タイムも達成、仲間全員完走、ということで、非常に満足なオクムとなりました。

来年はさらにもうちょっと楽に速く走れたらいいな、と思います。

KLマラソン延期!


楽しみにしていたKLマラソンが延期になってしまった。
理由はインドネシアスマトラ島からやってくるHaze(煤煙)による健康被害が懸念されるため。
実際、人体への影響を示すAir Pollution Indexは100を超えると影響がある、というのが300や400に達してしまった。

気が抜けてしまったため、数日間走る気にならなかった。

よく考えてみれば、5月のコタキナバルマラソンも選挙で延期になった。
そして今回6月のKLマラソンはヘイズで延期になった。
すでに申し込んでいる11月のペナンブリッジマラソンは大丈夫だろうか...?

さすがマレーシア、フルマラソンの延期2連発とはヤラレた...
コタキナバルで経験スミだから今回遠方から来てKLマラソンを走る予定だった人たちの気持ちは分かります。皮肉にも少し雨が降り、風も吹いたせいで今日のKLの空は青かった。「これなら走れるじゃん!」と誰もが今日思ったことでしょう。事務局の延期の判断が妥当だったのかどうかは...コメントしかねます。

Mizuno Wave Run 2013




Mizuno Wave Run 16kmに参加してきました。

会場は2週間前の国際駅伝と同じPutra Jaya。スタートは午前6時半。午前4時に起きて運転、会場到着が午前5時過ぎ。自宅でどら焼きとミニバナナを食べてすでに胸焼け状態。会場ではスタートぎりぎりまで車中で寝ていた。ここで熟睡してレースが終わっていた、なんていったら笑えない。午前6時過ぎにスタート地点に移動。軽くアップをしていたら中華系マレーシア人のGavinさんに会う。「久しぶりだねぇ、最近大会で見なかったけど、どうしてたの?」と聞かれる。よく見ててくれるんだなぁ、「4月は体調悪くてレース2つキャンセル、5月も目ぼしいレースには出ませんでした」と応えておいた。

その後あっさり最前列に並ぶことが出来て、ドングリチーム(日本人サラリーマンランニングクラブ)のいちろーさんと2人でおしゃべりしながら時間をつぶす。珍しくなんのアクシデントも遅れもなく午前6時半にスタート。16kmという中途半端な距離をどう走るか? 4.5分/kmで行けば72分だが、ちょっと頑張れば可能だろう、と目標タイムは70分以内に設定。まずは4分/kmで飛び出して様子を見よう。

と、思っていたにもかかわらず、トップ集団が飛び出した途端に自分も全身にアドレナリンが行き渡る。3.5分/kmを切るようなスピードで突っ込んでしまう。「あー、マズイマズイ」と思うが、前についていくには、後ろを振り切るには、このペースも仕方がない。全体の5位くらいまで順位が上がってしまい、しばらくそのまま走るがさすがにこれは自滅ペース、と切り替えて4分/kmまで落とす。途端に後ろから10人前後にバラバラと追い抜かれたがここは自重。

何度も走ったことのあるこのコースは基本フラット、橋を渡る際にちょっとした上りがある程度。道路は広く、交通量は少なく、交差点にはしっかり誘導員が立っており、走り易い。が、道幅が広くて景色も単調、というか同じルートを何度か走らされて、前に進んでいる気がなかなかしないのが玉にキズ。

エイドは全部で5箇所あって、これは本当に助かった。水とたまにスポドリが置いてあっただけだが、3箇所くらいしかなかったら途中で撃沈していたと思う。

きっとそのうち落ちてくる前のランナーをこまめに拾っていこう、というつもりがなかなか前が落ちてこない。数人は抜いたが、遠く前方に見える集団との距離が縮まらない。そのうち3人くらいのおじさん集団と競り合う。ペースは同じで抜いたり抜かれたりだが、彼らはカーブのたびに車道から歩道にパッと乗り上げて、斜めに最短距離を走って行く、いわゆるショートカット。「あ、ずるい〜」と思うが、こちらには日本人の意地があるから、そんな姑息なマネは出来ない。下り坂を利用して加速、姑息なトリオに引導を渡す。

あとはずっと一人旅。ゴールまで順位に変動もなく、10kmを超えてからは気持ちも切れかけ、「早く終わってくれ」の一念だけで走る。足が重くなり、スピードが落ちていくのがわかる。やはり先週の100kmウルトラの疲れが残っていたか、はたまた昨日ジムで走った4分/km×10kmのせいか...後ろを振り向く、これは精神的に余裕の無いランナーのやること、良かった、差は縮まっていない。ラスト1kmくらいとわかって、やっとこさスパートをかける。

ゴールタイムは、グロスで1:04:11、辛うじて年代別の5位に滑り込みました。

苦しい〜、と思っていたけど、走り終わったら意外にダメージはない。Gavinさんに会って順位を聞かれたので答えたら「5位か、Not Bad」と言われる。彼はぶっちぎりの年代別1位でタイムは1時間1分だったそうな(総合の1位は53分台、おそらくケニア人)。1km近く差を付けられたことになる。

その後、入賞者が呼ばれて並んだらGavinさんが「自分の名前が呼ばれない。どうやら計測マットをうまく踏まなかったみたい…」とのこと。Gavinさんだけにガビ〜ンってなかんじで落ち込んでいた。というのは冗談ですが、一度は失格扱いになりながらも後続ランナー達が「彼が1番だった」と証言したこともあって、結局1番であることが認められました。このへんが日本と異なる…でも結局彼は失意のうちに帰宅してしまったらしく、表彰式では不在でした、お気の毒。

ということで、久々のマレーシア短距離レースはそこそこのタイムと順位で結果オーライながらも、最初に突っ込んで後で苦しむ、というあさはかなレース運びには反省することしきりです。

表彰台は1-3位まででしたが、5位はRM400(=12000円くらい)のバウチャーを頂きました。
ラッキー!

次はいよいよ地元最大の勝負イベント、KLマラソンが月末に控えています。
3時間半は絶対に切るとして、出来れば3時間20分を切りたいところです。

しまなみ海道100kmウルトラ 2013







念願のしまなみ海道100kmウルトラ に参加してきました。
今までいろいろなウルトラの大会に出ましたが、メジャーな大会でとりわけ出たかったのがこの「しまなみ」と「四万十」。今回のしまなみは日本のラン仲間と一緒に走る約束までしていたのにネット受付開始一日半で定員に達してしまい、結局エントリー出来たのは日本国外に居る自分だけ。さすが海宝さんの「しまなみ」、まさかこんな短時間で締め切ってしまうとは、もはや日本のマラソンエントリー状況ってすごすぎます。

大会が土曜日なので、木曜日の夜行便でKLから飛んで金曜日の朝に関空入り。スタート地点の広島県福山に移動。受付会場はキャッスルホテルのチャペルなので、なんだか結婚式に出るような気がした。ホワイトボードにいろいろ書いてある詳細に目を通してホテルへ。あまりにも寝不足なのでホテルですぐ寝ようと思うも、なんだかやけに部屋が乾燥していて眠れない、まぁレース前はいつものことですが。

午前3時半に起床、モタモタと準備して昨日の受付会場にて荷物を預ける。この大会はスタートが福山市、そこから尾道まで走って「しまなみ海道」を渡り、愛媛県今治市がゴールのOne Wayルート。ふと思ったけど、100km以内の大会で都道府県をまたぐのはこれが初めてかもしれない。というか、他には無いかもしれない。

調べてみると、しまなみ海道は全長59.4km、7つの橋、7つの島を通っており、本州と四国をつなぐ3つの橋(明石大橋、瀬戸大橋)のうちの1つ。走る前まで、というかスタートしてからも「尾道しまなみ海道にたどり着いたらあとはひたすら海上の橋を走る」と思い込んでいたけれど、よくよく考えてみれば分かることで、橋自体の長さは合計で10kmほどしかなく、自動車専用道路であるしまなみ海道はそのまま各島内を突っ切っているものの、自分らランナーは橋を渡り終えるたびに平地に下りて、あとはひたすら島をぐるっと巡る旅路だった。

スタートは午前5時、福山城公園まで登るとすでに参加者で埋め尽くされている。主催者の海宝さんがハンドマイクで注意事項を話しているが、遠くてよく聞こえない。裏に回って近づいて聞いてみるとなかなか面白いことを言っている。
「今回はネットで申込みを行ったので、若い人、100kmビギナーの方が多いです」
「募集枠1000人(出走者1220人)はすべて自分で申し込んだ人で、主催者であるワタシのコネは一切使っておりません!」
「ゼッケン番号は入金した順番です。No.1のランナーは一番にお金をワタシの口座に振り込んでくれた人です」
「スタートは午前5時、まだ早朝ですので、最初の10kmの間はおしゃべりなし、無口で走って下さい」
「これはマラニックであり、レースではありません。競技性はありません」
「信号無視厳禁!決して車道には出ずに歩道のみ走って下さい!」
「すみません、いつもどおりしゃべりすぎました。スタートまであと7分しかありません」

そしてカウントダウンが始まりスタート、全ランナーが幟をくぐってスタートするのでいきなり大渋滞。ワタシはそれを最後尾から眺め、空いたところでやっとスタート。と、今度はお城を降りる石段でまた渋滞。なかなか走り出せません。スタートから10分くらいかけて道路に下りたのはいいけれど、歩道が狭くて一列縦隊で走る。「車道に下りないで」と言われているので前にも出られず、仕方なくゆっくりゆっくり走る。「今日はマラニックだからいいや」と思い、まわりのランナーとのおしゃべりを楽しむ。福山から尾道までの国道沿いコースは正直非常に単調、トンネルが多くマスクまで配られたのには驚いた、もらわなかったけど。このあたりで宮城UMCのT田さんに追いついた。佐渡ヶ島206kmで知り合いとなり、毎年奥武蔵ウルトラで再会する。今年も奥武蔵にエントリーした、ということは来月またお会い出来るということ。

本日の格好は、上からサンバイザー、小金井公園RCのランシャツに防寒具兼雨具を羽織り、下はポケットつきのハーフランパン。マレーシアで買った伸縮自在のウェストポーチにお遊び用デジカメを入れて走る。シューズはミズノのセーフティ系「Wave Rider」。このシューズは走っている間、何度も砂利が靴の中に入ってしまい難儀した。おそらく20回以上立ち止まって砂利を取ったと思う...エイドが充実していると聞いていたので、飲食物の携帯は一切無し。リタイアする気もないので「注意事項」に書いてあったバス代となるお金も持たなかった。

単調という意味できつかった尾道までの道のりを乗り切り、20kmエイドから見上げると、ちょうど1つ目の橋(尾道大橋)を渡って行くランナーが見える。「おー、あんな高いところを走るのか」となんだか嬉しくなる。サイクリングロードを走って上り、橋にたどりつく。が、この橋は残念ながら二重構造で上は車道、下が原付、自転車、歩行者道路になっており、屋根があるため解放感はない。たしか3番目くらいの橋から二重構造ではなくなり、広々とした景色を楽しむことが出来た。でも歩道は狭く、ものすごい勢いで走ってくるロード用自転車に何度かはねられそうになり、正直ずっと怖かった。接触事故の危険性を感じた。「もともと1200人も走ることを想定して建設されていないから(苦笑)」と、誰かが言っていたのを思い知った。

スタート直後からずっとおしゃべりしてきた兵庫県のYさんという方と一緒に走る。昨年の丹後ウルトラで無念のリタイアをしてしまい、今回は2週間前の鯖街道マラニック(70kmくらい?)を完走し、満を持してこのしまなみに乗り込んでこられたとのこと。2人で30kmを通過したのがちょうど午前9時、ということは4時間かかった=8分/kmペースということ。こりゃいくらなんでも時間かけ過ぎか?確かにこの大会はマラニックであり、制限時間は16時間(普通のウルトラは14時間)、道中チェックポイントも無し、と緩い設定だけど今日中に大阪に戻るのであればもうちょい急がないとまずい。

風光明媚なコースゆえ立ち止まって写真を撮ったり、なぜか夏のレースなのにトイレに何度も行ったりで時間を浪費したけど、ちょっとゆっくり過ぎたかもしれない。ここから6分/km近くに上げて34.7km地点のエイドに到着。地元名産のオレンジ?をそのまま搾って出してくれるジュースが天にも昇る美味しさ!しかし今回は胃腸を守るため、この時点での水分ガブ飲みは自重して1杯で終了。ここでYさんとお別れして、自分のペースで走り出す。今日は朝からずっと曇天、直射日光がなく走りやすい。天気予報だと残念ながら午後から雨なので少し先を急ぐことにした。

と、見慣れた格好のランナーが前方を走っている。ウルトラの大会でよくお見かけする仮装ランナーの一人「悪代官様」。ちょんまげの侍姿で着物の背中に「おぬしもワルよのぉ〜」と書いてある。うかつに追い抜くと代官様が刀を抜く、というのは嘘。こちらから「昨年もお目にかかりました、9月の秋田で」とお代官様にご挨拶申し上げ、しばらくウルトラ談義をしながら走る。「こんな格好なんで16時間たっぷり時間をかけて走ります」とのことで、先に行かせて頂いた。

40km通過が5時間、50km通過が6時間、とほぼイーブンペースで走る。このへんから体調がおかしくなってきた。体が若干ながらしびれ気味で走りづらい。軽い脱水かもしれない。日は出ていないが発汗量はそれなりにあるのだろう、ということで55.2kmのエイドでスポドリをガブ飲み、結局コップで6杯も飲んだ。そしてパイプ椅子で体内に水分が行きわたるまで休憩。10分以上休んでいたらスタッフの方に「大丈夫?ゴールまで行ける?」と心配されてしまった…大丈夫、這ってでもゴールしますよ。

そこから少しずつ調子が戻ってきたものの、足裏がずっと痛い。セーフティ系なのにどういうことなんだろう?アスファルト(車道)というよりはコンクリート(歩道)の上を走ることが多かったからだろうか。60kmを越えた多田羅大橋を渡り終えた下り坂で道路の盛り上がりにけつまずいてしまった。本当はうまく回転してダメージを軽減したかったのに、見事に前方につんのめって右手と右ひじを擦りむき、右膝を強打した。数秒間茫然と座り込んでいたら家族を応援している欧米系の方が自転車でやってきて「スプレーいるかい?」と聞いてくれた。それを謝辞して立ち上がる。デジカメは損傷なし、よかった。考えようによってはシャツも破けず、再生可能な自分の体だけが傷ついてよかったのかもしれない(苦笑)。右膝は直後は激痛走るも、徐々に痛みがひいた。坂を下りるとすぐエイド。ラッキーなことにおしぼりを配っていたので患部を丁寧にふいた。そういえば1月のドバイでもすっこけたなぁ、と思い出した。半年内に2回もレースでこけるとは…

このへんから雨がパラパラと降って来る。スタート時は防寒具を羽織っていたが、途中で暑くなって脱いだ。このマラニックでランシャツを着て走っているランナーは数人しかおらず、ちょっと恥ずかしかった。ほとんどがいまどきのトレイルランの格好?で、下はロングタイツ。上はTシャツとアームウォーマー or タイツ系(コンプレッサーというのか?)。そしてトレイル用のザックを背負っている人が多かった。至れり尽くせりの大会と聞いておりこちらは手ぶらに近い格好だっただけに、重装備ランナーが多くて驚いた。ビギナーの割合が高かったせいかもしれない。自分が前半はゆっくりペースで当然ながらまわりのランナーもかなりゆっくりペース、島に入ってコースが広がっても追い越しなし、上りは皆さん基本歩き、と通常の大会とは異なったのんびりムードだった。

66kmエイドで、伯方島名物の塩羊羹を頂き、70.1km地点の大きなエイドではMCから名前をコールされる。そこでやはり名物「塩ソフトクリーム」を探すもエイドでは供されず売店のみだったので、お金を持たない身としては諦めざるを得ず。ここの通過時間が午後1時半くらい(だったと記憶している)。ここまで8時間半くらいかけて走ってきた計算になる。30km過ぎからほぼ6分/kmのペースで走りながら、トイレ、写真、エイドで時間を費やしてきた。

75kmを越えたあたりから雨が本降りになってきた。高速道路の下にエイドが見える。コース上幾つかあった私設エイドの一つで、ここはなんとビールが置いてある。親子でエイドを出しているらしくチビッ子が「お薦めはビールでーす!」と何故か踊りながら叫んでいるので、おとなしくお薦めに従って一杯いただき、更にコーラで締めた。ここから雨具を羽織る。80.7kmのバラ公園エイドでは一杯スポドリをもらっただけですぐ出発、雨のエイドに長居は無用。今まで雨のウルトラは…「岩手銀河」「野辺山」「雁坂峠」、結構経験はしているが、出来れば経験はしたくない。雨の方が涼しくて楽でも、ウルトラは灼熱炎天下の方がウルトラらしくていい。

本降りの中、調子よく走る。途中から写真をすぐ撮れるようにデジカメを握って走っていたが、これだけ雨が降ると故障の危険があるのでポーチにしまう。このマレーシアで買った伸縮自在のポーチは、デジカメを入れて腰につけて走るとカメラがブルンブルンと振動で回転してしまい実に走りづらい。きつく締めると回転は止まるが今度は腹と腰が痛い。せっかく買ったけど、デジカメ入れには向かないのかもしれない。もっと薄い、たとえばスマホなら回転しないのだろう。

大雨の中を営業している私設エイドでコーラを頂き、86.6kmのエイドを超えるとラストの来島海第一、第二、第三大橋に入る。合計約4km。下界からループを上って橋上へ。雨の景色も乙なものではあるが、晴れていればもっと良い景色なんだろうなぁ、と思いながら走る。そこで隠岐ノ島ウルトラマラソンのTシャツを着ているランナーさんに話しかけられ、並走して走った。最後の橋を渡り切って91.9km地点。時間は午後4時前くらいだったと思う。ここまで約11時間を要した。

この東京ご出身ランナーのKさんとは結局ゴールまで一緒に走った。このペースでゴールするとウルトラのPBを大幅更新です、とのこと。確かにしまなみを走ってみて思ったけれど、コースがきつくない。アップダウンが少ない。橋への上り下りはあるけれど自転車道路なので、よくある山岳ウルトラのロングな急勾配とういほどの坂が無いから結局最初から最後まで自分の意思で歩く、ということはなかった。そしてなによりも雨が降ってくれたおかげで体温が下がり、炎天下で受けるダメージを受けなかったことが大きかった。

聞けばKさんはワタシと走歴は同じくらい、国内のウルトラにもかなり参加経験おありで、フルはサブ4レベルながらも昨年はなんとUTMBを完走したとのこと。「普通のランナーでも時間をかければ完走出来ますよ」と言われ、思わずこちらも喰い付いていろいろ質問してしまった。結論、UTMBはかなり魅力的だけど、やっぱりトレイルは足をくじきそうでダメかも。おとなしくロードで頑張ろう。

商店街に入り、ゴールまで2kmの標識を越え、雨のなか今治城内を抜け、ラスト1kmを通過してとうとうゴールへ。ゴールタイムは11時間50分くらい。

走る前は、のんびり走って風光明媚なこのコースを長時間楽しもう、と思っていたけれど、意外に島内のコースは単調で、かつ後半に雨が降ったこともあり、このようなゴールタイムになりました。

着替えてKさんと軽く祝杯を上げ、再会を期して今治駅でお別れ。Kさんはホテルで早速湘南国際のネットエントリーに備えるとのこと。自分はここから今日走ってきたコースをバスで逆戻りして福山駅、そして大阪まで戻りました。

念願であった「しまなみ海道」を走った感想は...
・全体を通してコースは意外にも単調。特にスタートから尾道までの20kmはある意味きつい…
・さすが海宝さん主催の大会。エイドはやはり充実していた。スタッフのホスピタリティも本当に気持ちが良かった。
・高い橋の上を走るのは気持ちが良かったけれど、終始自転車が気になった。でもこれはどうしようもない問題…

海宝さんの大会は「宮古島遠足」に続いて2回目ですが、楽しかった。願わくは「桜道250km」を復活させて欲しい、自分が帰任する頃でいいので(笑)。

Malaysia International EKIDEN Run Putra Jaya 2013


プトラジャヤでの駅伝に参加。毎年恒例行事なのですが、意外にも初参加。プトラジャヤではちょうどいろいろなイベントが目白押し!らしいので早く行くように言われて午前6時に到着。が、確かにテントなど催し物をやっている雰囲気はあるが、人はいない...6時半過ぎてやっと人が集まり始める。

駅伝は5人/チームで、1人がだいたい3km前後を走る。当初自分は1区エントリーでしたが、直前にコース変更がありまして、その結果「一番距離が長い」3区を走ることにしました。1区スタートが午前8時15分。スタート地点から各区のランナー中継地点までバスで送ってくれるのですが、これが乗ったはいいけどなかなか出発しなくて、冷房はきついし、30分くらい乗ったまま待たされて、どうなっとるんだ...と思った頃にやっと出発。中継地点でアップをやっていたらすぐにレースは始まった。

2区のトップランナーが予想以上の早さで中継地点に飛び込んで来て、おぉー!と驚いていたら我がチームも6位で入って来た。おぉー!と慌ててペットボトルを投げ捨てタスキを受け取る。コースはほぼ平坦、ただし交差点は交通量が多くて一瞬どちらに曲がるのか、まっすぐなのか分からず「Which Way?」とどなった。事前に3.3kmと聞いていたので、それにあわせてセーブして走る。「苦しいのはイヤ。早く終わって」と頭では思うが意外に足はついてきた。3分40秒/kmくらいのペースだからあっという間に1kmなど過ぎてしまう。とりあえず前方一人を追い抜いて、二人目をとらえられる距離において走る。2kmを過ぎて「そろそろスパートの準備を...」と思ったら、前方に中継地点が見えてきた。「ウソ...」と思ったが、ウソではなく本当に中継地点だった。仕方なくタスキ渡し直前で前方ターゲットを慌てて抜いた。ガーミンによると区間距離は2.5km...もしかして一番短い区間ではなかったか?

正直かなり消化不良のまま、スタート&ゴール地点までジョグで帰った。チームメイトによると、ミックス(男女混合)の5位入賞とのこと。それは良かった。

午前10時半から表彰式。ラッキーなことに全15チームの表彰対象のうちミックスの5位からコールされてちょっと大きめのトロフィーを頂いて、バシャバシャ写真撮影されて終了。速攻で一時解散してお疲れ様ランチ会場に向かいました。

しかし...2.5kmには驚かされた。走りながら「出たよ〜。That's Malaysia.」と思いました。3区に区間変更した意味が無かった...5人の走者をどう配置するのか、箱根駅伝監督のご苦労をちょっとだけ味わいましたが、マレーシアでは悩むだけ意味がない、ということも味わいましたよ。入賞したからいいんですけどね。

Pisang Relay KL 2013


Pisang Relayに参加。2.7km/周を一人2周走る。3人/1チーム。自分は1周目と4周目に出走。速く走るのは久しぶりでペースがつかみづらかったのですが、まあまあ走れました。

オーガナイザーが3月のシンガポール16時間走と同じでびっくり、相手もこちらを覚えておりお互いに挨拶しました。

それよりも、会場に行くまでに車のGPSの情報が間違っており、インド人集落(公団住宅のようなところ)に迷い込み、グルグル回って出られなくなりかなり焦りました。おかげで集合時間に遅れました、はぁ...

短い距離だったけどいい汗がかけてよかった。また真面目に練習しよう、と思いました。

ボルネオマラソン延期!

ボルネオマラソン走りました!
と言っても有志によるファンランですが。

ラソン開催日が数年ぶりのマレーシア総選挙の投票日と当たってしまったため、苦肉の策で事務局は半日前の5/4(土)の夜中にスタート時間を変更。しかし最終的に当局から延期するよう勧告され、今回の開催は見送られた。

延期とは知りながらも知り合いと4人でコレクションに行ったところ、主催者側の方から「あなた方は日本人か?この度の延期は本当に申し訳ない、So sorry..」と謝罪された。いえいえ、仕方ありません。

こちらから「ところで、有志によるランが今夜決行されるという噂を聞いたけど本当ですか?」と尋ねたところ、「本当にやる。ただしあくまでもアンオフィシャル。ドリンクは車を停めて仮設エイドを作って対応する」とのこと。ならばせっかくだから参加させてもらうことにしました。

午後9時半に会場に集合。主催者側からしっかりブリーフィングを受けて三々五々走り出す。この夜の参加者はおそらく100人前後。走り出しからねっとりした空気に全身を包まれて汗が吹き出る。当然ながら交通整理をしていないので、歩道の無い箇所を走る際は細心の注意が必要、ここは本当に怖かった。

我々はもともと20kmしか走らないつもりだったので、途中で自主的に折り返して走ってホテルに帰った。結構気持ちよく走る事が出来てちょっとした充実感がありました。

その後の発表では、延期された本番は8月に開催されるとのこと。都合で出られませんが、今度はしっかり開催出来ることを祈っております。