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ソリティア

(ゲーム)
そりてぃあ

solitaire [仏/英]
「一人遊び」を意味する一般名詞。対戦者を想定せず、主として盤・駒・石・カードなどを用い、一定のルールに従って目的を達成できるかどうかを競うゲームの総称。狭義には特定のゲームの名称。

ペグ・ソリティア

「ソリティア」は盤とペグ(杭状の駒)を用いる一人用ゲームの名前である。他の意味のソリティアと区別するために「ペグ・ソリティア」と呼ぶこともある。
フランスで考案されたゲームと言われ、史料から少なくとも17世紀には既に存在していたことが明らかであるが、正確な起源は不明。文章の形で言及した最古の例は1710年のライプニッツの論文と見られている。

  1. あるペグのすぐ隣(縦か横)に別のペグがあり、さらにその先が空いている場合、飛び越して動かすことができる。
  2. 飛び越えられたペグは盤上から取り除く。

この手順を繰り返してペグを一個ずつ減らして行き、最終的に一個だけ残して全て取り除くことができれば上がり。最後のペグは盤の中央に残すのが美しい解とされる。また同じペグを続けて動かす場合はまとめて一手と数える。
ペグの配置は32個十字型のイギリス式、36個八角形型のフランス式の二種類が伝統的。なおイギリス式ソリティアの最短手数は18手であり、これ未満の解答は存在しないことが1964年にジョン・ビーズリーにより証明されている。

トランプを使うソリティア

アメリカ英語では、特に一人用トランプゲームのことを総称してソリティアと呼ぶ。
イギリス英語ではペイシェンス(patience)と呼び、歴史的にはこの呼び名の方が古くから使われているようである。しかしトランプ自体の歴史がはっきりしないのと同様、一人用トランプゲームの起源もまた定かではない。今のところアデレード・カドガンによる1870年の書籍が「ペイシェンス」についてまとめられた最古の文献とされている。また同時代の文献ではトルストイの『戦争と平和』(1865-69)にペイシェンスを遊ぶ描写があるのを見ることができる。
ソリティア(ペイシェンス)のルールには様々なバリエーションが存在し、難易度も易しいものからほとんど完成不可能なものまで幅広い。これらにはそれぞれ異なったゲーム名がつけられているが、用語についてはある程度の統一が図られている。以下は用語の一例。

ファウンデーション(foundation)
台札、組札。多くのゲームではこの場所に札をすべて移すのが目的。
タブロー(tableau)
場札。多くのゲームではこの場所で札を動かしつつ、ファウンデーションに移せる札を探す。
ストック(stock)
山札。場札に動かせる札がなくなった時ここから新たな札を引く。
ウェイストパイル(wastepile)
捨札。現在不要な札をここに捨てる。多くのゲームでは一番上のカードに限り拾って使用できる。

なお、ソリティアの中でも完成するかどうかが運に大きく左右されるものは占いと同一視されることがある(たとえば「モンテカルロ」というソリティアは、完成にどれだけ近づいたかが恋の成功率を表すと見なされることがある)。ただし歴史的には占いとソリティアの関連性を裏付ける史料は発見されておらず、これはあくまで近年に発生した混同と考えられている。

Windowsに付属しているソリティア

Windowsには「ソリティア」というタイトルのアプリケーションが標準で収録されている。これはソリティアの中でも比較的知名度の高い「クロンダイク」と呼ばれるゲームを再現したものである。
Windows用の最初の「ソリティア」は1989年、マイクロソフト社で当時インターンとして働いていた学生プログラマのウェス・チェリーによって開発された(初出は1990年発売のWindows3.0)。インタビューによれば彼が「ソリティア」を製作した目的はあくまでWindowsプログラミングの練習のためであり、業務ではない。そのためマイクロソフトは彼の「ソリティア」に対して一切の報酬を支払っておらず、彼はこの契約を後悔しているとのことである。
Windowsの普及に伴い「ソリティア」もまた爆発的に流行した。今ではパソコン上で遊んだ最初のゲームが「ソリティア」であったというユーザーも少なくない。特にOS付属であるため職場のPCにも入っている可能性が高く、「勤務中にソリティアを遊んで解雇される」というニュースが報道されるほどの人気となっている。
一方この流行により、「ソリティア」を特定のトランプゲーム名だと誤って認識する(つまり「クロンダイク」を「ソリティア」と呼ぶ)例も増加している。Windows95で「フリーセル」というもう一つのソリティアが追加されたにもかかわらず「ソリティア」の方はタイトルが変更されなかった、という点もこの誤解に拍車をかけたのではないかと推測される。

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